人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

沼尻竜典 ✕ 佐藤友紀 ✕ 東京交響楽団でモーツアルト「交響曲第32番」「交響曲第38番」、ハイドン「トランペット協奏曲」を聴く ~ 第43回モーツアルト・マチネ / 都響1~3月公演払い戻しへ

2020年11月22日 07時26分29秒 | 日記

22日(日)。わが家に来てから今日で2243日目を迎え、トランプ米大統領は20日、薬価引き下げに関する記者会見で、開発中の新型コロナウイルスワクチンについて、米製薬大手ファイザーなどが臨床試験結果発表を3日投票の大統領選まで意図的に見合わせたと主張した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     どんなに恨み節をほざいても負けは負けだ  無能な大統領は引き継ぎして早く去れ

 

         

 

東京都交響楽団から「2021年1月~3月主催公演チケット代金(会員券を含む)払い戻しについて」という通知が届きました それによると、

「12月までの定期演奏会ほかの会員券・1回券は全て払い戻し済みだが、2021年1月~3月の主催公演のチケットも同様に払い戻す。11月公演から少しずつ緩和して客を収容してきたが、ステージ周りや客同士の間隔確保のため、まだすべての座席を100%用意することが出来ないので、いったん払い戻すことにする。払い戻しは①現金書留で12月下旬に登録住所へ返金する。②手元のチケットの返送は必要ない。③チケット代を寄付の形にもできる。なお、1月~3月の公演は『都響スペシャル』として実施するが、内容が決まり次第チケットを新たに販売する」

となっています やむを得ないこととは言え、いつまでこういう面倒なことを繰り返さなければならないのか、と苛立ちも覚えます 返金しないで、そのお金で「都響スペシャル」が聴けるようにできないものだろうか 主催者側からすれば その方が面倒なのでしょうね、きっと

 

         

 

昨日、ミューザ川崎シンフォニーホールで東京交響楽団の「第43回 モーツアルト・マチネ」を聴きました プログラムは①モーツアルト「交響曲第32番ト長調K.318 」、②ハイドン「トランペット協奏曲 変ホ長調」、③モーツアルト「交響曲第38番ニ長調”プラハ”K.504 」です 演奏は②のトランペット独奏=佐藤友紀、指揮=沼尻竜典(ジョナサン・ノットの代演)です

オケは左奥にコントラバス、前に左から第1ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリンという対向配置。コンマスはグレブ・二キティンです

 

     

 

1曲目はモーツアルト「交響曲第32番ト長調K.318 」です この曲はウォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)が1779年に作曲した作品です この曲は第1楽章「アレグロ・スピリトーソ」、第2楽章「アンダンテ」、第3楽章「プリモ・テンポ」の3楽章から成る交響曲ですが、全体の演奏時間が10分足らずの作品で3つの楽章が切れ目なく演奏されることから、単一楽章のシンフォニア(序曲)とも考えられています

沼尻竜典の指揮で演奏に入ります メリハリのある音楽作りはこの指揮者の特徴です 第1楽章ではオーボエ首席の荒木奏美の演奏が素晴らしい 第3楽章では固いマレットによる清水太のティンパニが小気味よく響きます 全体を通して聴いた印象は、オペラのストーリー性を感じる曲想なので「シンフォニア」のように思います

2曲目はハイドン「トランペット協奏曲 変ホ長調」です この曲はヨーゼフ・ハイドン(1732-1809)が1796年に作曲した生涯最後の協奏曲で、ウィーンの宮廷トランペット奏者アントン・ヴァイディンガ-のために作られました 第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アンダンテ」、第3楽章「アレグロ」の3楽章から成ります

東響首席トランペット奏者・佐藤友紀を迎え、沼尻の指揮で第1楽章が開始されます 独奏トランペットとオケとの掛け合いが心地よく響きます 沼尻のテンポ感が素晴らしい カデンツァは華やかで輝いています 穏やかな第2楽章を経て、第3楽章が快速テンポで演奏されます トランペットとオケの丁々発止のやり取りで躍動感あふれる演奏が展開します 佐藤の鮮やかな演奏にカーテンコールが繰り返されました

ところで、ハイドンはトランペット協奏曲を書きましたが、モーツアルトは書いていません 当時の作曲家は、技巧の優れた演奏者がいるとその人のために新しい協奏曲を作曲しました モーツアルトの場合で言えば、クラリネットのアントン・シュタートラ―、ホルンのヨーゼフ・ロイトゲープといった人たちです モーツアルトの周囲には、この人のために協奏曲を書きたいというほどのトランペットの名手がいなかったのでしょう

 

     

 

3曲目はモーツアルト「交響曲第38番ニ長調”プラハ”K.504 」です この曲は1786年に作曲、翌87年にプラハで初演されました 1786年5月にオペラ「フィガロの結婚」がウィーンで初演され、同年12月にはプラハでも上演されましたが、ウィーンとは異なり 当地では熱狂的に受け入れられました その後、作曲者自身の指揮で「フィガロの結婚」を上演してほしいという要請を受け、モーツアルトは翌1787年1月にプラハに招かれます 「フィガロの結婚」は1月22日に上演されましたが、それに先立つ1月19日に国民劇場で彼のコンサートが開かれました その時、前年12月初旬に作曲したばかりの「交響曲第38番」を上演しました。そのためこの曲は「プラハ」の愛称で呼ばれています 

通常 交響曲は4つの楽章から成りますが、この曲は3楽章構成となっているのが大きな特徴です 第1楽章「アダージョ~アレグロ」、第2楽章「アンダンテ」、第3楽章「フィナーレ:プレスト」の3楽章から成ります

ここで初めて気が付いたのですが、コントラバスには新日本フィルの希望の星、菅沼希望(首席)がスタンバイしています

沼尻の指揮で第1楽章が開始されます 冒頭のゆったりしたテンポによる序奏部は、この年(1787年)にプラハのエステート劇場から依頼されたオペラ「ドン・ジョバンニ」の序曲を彷彿とさせる堂々たる重みのある響きが聴こえます アレグロに移ってからの沼尻 ✕ 東響の演奏は軽快そのもので、ティンパニの打ち込みが心地よく響きます 第2楽章は弦楽器の響きが美しい 第3楽章に入ると再び快速テンポで演奏が進みます 荒木奏美のオーボエ、相澤政宏のフルート、福井蔵のファゴットが素晴らしい

終始 爽快な演奏に大きな拍手が送られました    沼尻竜典はモーツアルトを得意としているだけあって、メリハリのあるテンポ感が素晴らしかったです

 

     

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする