23日(木・祝)。国連UNHCR協会(「国連難民高等弁務官事務所」の公式支援窓口)から「ウクライナ緊急支援のお願い」が届きました ロシアのウクライナ侵攻から2月24日で1年を迎えるタイミングで、難民への継続支援を求めています 私は昨年、1回限りの支援ということで わずかですが 寄付金を同協会に送りました。その後、戦闘の影響で ウクライナから約800万人が周辺国に避難し、ウクライナ国内でも591万人が避難を強いられているというニュースに接し、終わりそうもない戦争を前に、「自分ができるだけのことをしければ」と思っているところでした 現在、国連WFP協会(「国連世界食糧計画」日本事務所)に毎月銀行引き落としで わずかですが寄付をしているので、国連UNHCR協会にもそれと同じ決済方法で同じ金額を寄付することにしました ウクライナ問題は他人事ではありません。1日も早くウクライナの人々が故郷に帰り平和な生活を取り戻すことを願ってやみません
「ラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2023」(テーマ=Beethoven)の抽選販売に下記の8公演を申し込みました 曲目はいずれもベートーヴェンです
①5月4日(木)11:30開演 「弦楽三重奏曲2番、3番」他。トリオ・アーノルド
②5月4日(木)13:45開演 「弦楽四重奏曲第1番、11番」。ハンソン弦楽四重奏団
③5月4日(木)17:30開演 「ピアノ協奏曲第4番」他。アンヌ・ケフェレック(P)、ハンソン弦楽四重奏団、安達真理(va)
④5月5日(金)15:30開演 「ピアノ三重奏曲第7番”大公”」。萩原麻未(p)、神尾真由子(vn)、横坂源(vc)
⑤5月5日(金)17:45開演 「ルネ・マルタンのル・ク・ド・クール」。福間洸太朗(p)、ガイスター・デュオ他
⑥5月6日(土)10:00開演 「ピアノ・ソナタ第30~32番」。アンヌ・ケフェレック(P)
⑦5月6日(土)15:00開演 「七重奏曲」。吉田誠(cl)、オリヴィエ・シャルリエ(vn)、川本嘉子(va)他
⑧5月6日(土)19:15開演 「ヴァイオリン・ソナタ第1番、第5番」。オリヴィエ・シャルリエ(vn)、アンヌ・ケフェレック(P)
会場は①②⑧が「ホールD7」、③~⑦が「ホールC」です 抽選結果の発表は3月7日(火)18時頃です。当たるといいな
ということで、わが家に来てから今日で2963日目を迎え、ロシアのプーチン大統領は21日に演説し、「ウクライナ紛争の平和的な解決を望んでいるものの、西側諸国が陰で異なるシナリオを用意していた。ウクライナ紛争を始めたのは西側だ」と非難した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
主権国家ウクライナに侵攻して戦争を始めたのはプーチン・ロシアだ! 呆れ果てた
昨日、夕食に「メカジキの照り焼き」と「生野菜とアボカドのサラダ」を作り、「カツオの刺身」と一緒にいただきました 和食はいいですね
昨夜、サントリーホールで読売日響「第625回定期演奏会」を聴きました プログラムは①エレナ・ランガー:歌劇「フィガロの離婚」組曲(日本初演)、②ベルク「ヴァイオリン協奏曲 "ある天使の思い出に”」、③チャイコフスキー「交響曲第1番 ト短調 作品13 ”冬の日の幻想”」です 演奏は②のヴァイオリン独奏=ルノー・カプソン、指揮=アンナ・ラキティナです
指揮者アンナ・ラキティナはウクライナ人とロシア人の両親から生まれました 2018年のニコライ・マルコ指揮者コンクールで入賞。現在、音楽監督ネルソンスの元でボストン響のアシスタント・コンダクターを務めています
オケは16型で、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、その後ろにコントラバスという編成 上手から下手に向かうにしたがって楽器の音が低くなるという この編成は、一昔前は普通でしたが、今ではむしろ珍しいくらいです コンマスは日下紗矢子、その隣は林悠介というダブルコンマス態勢を敷きます 舞台下手にはピアノが、指揮者の左前にはアコーデオン奏者がスタンバイします
1曲目はエレナ・ランガー:歌劇「フィガロの離婚」組曲(日本初演)です エレナ・ランガーは1974年ロシア生まれ、英国を拠点に活躍する女性作曲家です この曲はボーマルシェの戯曲「罪ある母」と、オーストリア・ハンガリー帝国出身の劇作家フォン・ホルヴァートが1936年に書いた戯曲「フィガロの離婚」を基に、D.パウントニーが台本を書き、ランガーが作曲、2016年に初演されました 物語はモーツアルトの歌劇「フィガロの結婚」のその後を描いたもので、荒れ果てた20世紀ヨーロッパのある国で起こるアルマヴィーヴァ家の行く末を描いています エレナ・ランガーのメッセージによると、「一家は革命によって逃亡を続け、フィガロとスザンナの結婚生活も不安定。魅力的な男の子だったケルビーノは太った皮肉屋になり、小さなナイトクラブを経営している。特に意識してモーツアルトやロッシーニから引用することはしていません」と語っています この曲は、後にシアトル交響楽団の委嘱により6曲から成る組曲版が作られました
小柄なアンナ・ラキティナが登壇し、演奏に入ります
第1曲「アルマヴィーヴァの城の夜」:蝉や虫、鳥たちがさえずる夜の庭での小さな夜想曲です この曲に限って混沌とした「典型的な現代音楽」です
第2曲「アンジェリカとセラフィン。愛の歌」:若いアンジェリカ(伯爵とバルバリーナの隠し子)とセラフィン(伯爵夫人とケルビーノの不倫による子ども)の愛の場面の音楽です
第3曲「逃走」:一家の不安な逃走を表す速いパッセージによる音楽です。極めて写実的かつ映画的です
第4曲「少佐」:この物語では悪党の「少佐」が出てきますが、アコーデオンがタイトルロールを務め、タンゴの音楽が展開します
第5曲「スザンナとケルビーノ。醒めた愛の歌」:スザンナとケルビーノが過去を懐かしく思い出す場面の音楽で、日下紗矢子のヴァイオリンとピアノ奏者のやり取りが美しく響きます
第6曲「狂おしき一日」:主要な登場人物全員による賑やかな音楽が読響のゴージャスなサウンドで展開します 「フィガロの離婚」って「フィガロの結婚」と同じように楽しそうです
2曲目はベルク「ヴァイオリン協奏曲 "ある天使の思い出に”」です この曲はアルバン・ベルク(1885-1935)が1935年に作曲、1936年にバルセロナで初演されました この曲を作曲中に、マーラーの未亡人アルマが再婚した建築家ヴァルター・グロビウスとの間にもうけた娘マノンが19歳で急逝したのを悼み、「ある天使の思い出に」と献辞を付けて贈りました
第1楽章「アンダンテ ~ アレグレット」、第2楽章「アレグロ ~ アダージョ」の2楽章から成ります
ヴァイオリン独奏のルノー・カプソンはフランス生まれ、パリ国立高等音楽院に学んだ後、ベルリンでブランディスとスターンに師事しました
第1楽章では天使のように美しいマノンの思い出が語られ、第2楽章ではマノンの苦しみと死、天国への昇天が描かれますが、カプソンのヴァイオリンはノーブルです 最後はマノンの魂が天国へ昇っていくシーンを思い浮かべました
満場の拍手にカプソンはアンコールに、グルックのオペラ「オルフェオとエウリディーチェ」から「精霊の踊り」を研ぎ澄まされた最弱音で演奏し、聴衆を黙らせました
それはそれは素晴らしい演奏でしたが、一部の聴衆が最悪でした 演奏が始まって間もなく、会場左後方席あたりで、人の声がして、わざと大きな音を出して歩くような足音がしばらく続きました 何があったのか分かりませんが、演奏者に対して大変失礼な態度であり、聴衆にとっても大いに迷惑な話です いったい何があったのか
プログラム後半はチャイコフスキー「交響曲第1番 ト短調 作品13 ”冬の日の幻想”」です この曲はピョートル・イリイチ・チャイコフスキー(1840-1893)が1866年に作曲、1868年2月15日に初演されました 第1楽章「冬の旅の夢想:アレグロ・トランクィロ」、第2楽章「陰鬱な土地、霧深い土地:アダージョ・カンタービレ・マ・ノン・タント」、第3楽章「スケルツォ:アレグロ・スケルツァンド・ジョコーソ」、第4楽章「終曲:アンダンテ・ルグーブレ ~ アレグロ・モデラート ~ アレグロ・マエストーソ」の4楽章から成ります
アンナ・ラキティナの指揮で第1楽章に入ります 冒頭のフルート、ファゴットによる第1主題が印象的です この主題は循環形式のように後で出てきます 第2楽章では金子亜未のオーボエの寂寥感溢れる演奏が素晴らしい また、終盤でのホルンの日橋辰朗の雄大な演奏が印象的です 第3楽章の中間部のワルツ風の音楽を聴いていると、この時すでにチャイコフスキーは「ワルツ」を交響曲に取り入れるアイディアを考えつき、後期の交響曲への先鞭を付けていたことが分かります メロディーメーカー、チャイコフスキーの面目躍如たるところです 第4楽章では、鈴木康浩率いるヴィオラセクションの渾身の演奏が光ります また、遠藤真理と富岡廉太郎率いるチェロセクションも負けていません 金管楽器と打楽器の迫力ある演奏と相まって、堂々たるフィナーレを飾りました ラキティナは、26歳の若きチャイコフスキーの記念すべき「交響曲第1番」の魅力を十分に引き出しました
カーテンコールが何度も繰り返されます ウクライナ人とロシア人の両方の血を引くアンナ・ラキティナに、惜しみない拍手が送られました