われわれ日本人は、大地変動の時代に生きている
日本列島は地震と噴火の活動期に
東日本大震災は、専門家を予想をはるかに超えたもので、1000年に1度、発生するかどうかという非常にまれな巨大地震であった。
東北沖で起きる地震は長く続いている。
これに加えて内陸部でも直下型地震が発生している。
内陸地震は地下で起きる場所が浅く、発生直後から大きな揺れが襲ってくるため逃げる暇がほとんどない。
現在、首都圏も含めてこうした直下型地震が起きる確率が上がっている。
最も心配されるのが、南海トラフ巨大地震」である。
国の中央防災会議は最大32万人の犠牲者と220兆円を超える巨大災害を予測している。
こうした巨大災害を完全に防ぐことは不可能で、<減災>しかできない。
<減災>の成功を支えるキーフレーズは、<いま自分にできることから始める>である。
一人一人が自発的に動かねばならない。
生き延びるポイントは<前もって備える。である。
事前に正しい知識を持っていれば、助かる確率は一気に上がる。
そのためにも<自分で知識を得て、自分を守る>ことだ。
国や自治体を頼りにするだけではなく、日頃から家庭や職場で十分備えておきたい。
いたずらにうろたえるのではなく、<長尺の目>で自然を見る。
巨大地震は1000年に一度だ。
このように、われわれの住んでる地面は、日常では考えられないような長い時間軸で動いている。
私は<長尺の目>と呼んでいる。
100年や1000年という長い尺度で日本の大自然を理解してほしい。
長期の視点で判断することが、災害列島で生き延びることにつながるからだ。
日本では巨大噴火が12万年の間に18回ほど起きている。
こうした激動の地域に暮らしていても、われわれ先祖は死に絶えることなく、現在まで発展を続けてきた。
いわば、巨大地震と巨大噴火の中で生き抜く<DNA>を持っているといえようか。
<動かざること山のごとし>という名句があるが、地球科学的には正しくはない。
地球はいつも変動の歴史に彩られているからだ。
京都大学大学院・環境学研究科教授・鎌田浩毅さん
<大変動の時代>は日本人全員が力を合せるための、またとない機会である。
四季折々の美しい自然と共存してきた日本人の生命力に期待したい。
日本列島は地震と噴火の活動期に
東日本大震災は、専門家を予想をはるかに超えたもので、1000年に1度、発生するかどうかという非常にまれな巨大地震であった。
東北沖で起きる地震は長く続いている。
これに加えて内陸部でも直下型地震が発生している。
内陸地震は地下で起きる場所が浅く、発生直後から大きな揺れが襲ってくるため逃げる暇がほとんどない。
現在、首都圏も含めてこうした直下型地震が起きる確率が上がっている。
最も心配されるのが、南海トラフ巨大地震」である。
国の中央防災会議は最大32万人の犠牲者と220兆円を超える巨大災害を予測している。
こうした巨大災害を完全に防ぐことは不可能で、<減災>しかできない。
<減災>の成功を支えるキーフレーズは、<いま自分にできることから始める>である。
一人一人が自発的に動かねばならない。
生き延びるポイントは<前もって備える。である。
事前に正しい知識を持っていれば、助かる確率は一気に上がる。
そのためにも<自分で知識を得て、自分を守る>ことだ。
国や自治体を頼りにするだけではなく、日頃から家庭や職場で十分備えておきたい。
いたずらにうろたえるのではなく、<長尺の目>で自然を見る。
巨大地震は1000年に一度だ。
このように、われわれの住んでる地面は、日常では考えられないような長い時間軸で動いている。
私は<長尺の目>と呼んでいる。
100年や1000年という長い尺度で日本の大自然を理解してほしい。
長期の視点で判断することが、災害列島で生き延びることにつながるからだ。
日本では巨大噴火が12万年の間に18回ほど起きている。
こうした激動の地域に暮らしていても、われわれ先祖は死に絶えることなく、現在まで発展を続けてきた。
いわば、巨大地震と巨大噴火の中で生き抜く<DNA>を持っているといえようか。
<動かざること山のごとし>という名句があるが、地球科学的には正しくはない。
地球はいつも変動の歴史に彩られているからだ。
京都大学大学院・環境学研究科教授・鎌田浩毅さん
<大変動の時代>は日本人全員が力を合せるための、またとない機会である。
四季折々の美しい自然と共存してきた日本人の生命力に期待したい。