コロナ重症化を防ぐ要素は?
関西のニュース .ktv
08月12日 19:34
神戸大学は、新型コロナウイルスに感染した患者の血清を解析し、重症化した患者ほど体内のウイルス量が多くなったことを明らかにしました。
体内のウイルスの増殖を抑えることが、重症化を防ぐカギとなるかもしれません。
研究結果を発表したのは神戸大学の森康子教授らのグループで、解析は新型コロナウイルスに感染した人と感染していない人あわせて19人を対象に行われました。
その結果、無症状や軽症の患者に比べ、重症度が高い患者ほど体内でウイルスを攻撃する「中和抗体」が、多く生成されていることが分かりました。
これは重症の患者ほど体内のウイルス量が多いことを表していて、ウイルスの増殖を抑える薬の投与で、重症化を防ぐ可能性を示しています。
また、重症の患者ほど炎症を引き起こす物質の生成量が多いことも分かり、重症化が予想される高齢者などには早期に炎症を抑える薬を投与するなど、治療への活用が期待されます。
【神戸大学大学院医学研究科・森康子教授】
「重症患者の治療は、重症になってから、抗ウイルス剤を投与しているが、そうではなくて、高齢者・基礎疾患のある方は、感染が見られた時に血漿療法・抗ウイルス剤の投与をすぐに始めることが重要なのではないか」
グループは今後も重症化の仕組みや有効な治療方法について研究を重ねたいとしています。
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