NHK
アメリカ国務省は、ロシア西部のクルスク州で北朝鮮の兵士がロシア軍とともにウクライナとの戦闘に参加を始めたことを確認したと明らかにしました。
アメリカ国務省のパテル副報道官は12日の記者会見で、1万人以上の北朝鮮の兵士がロシアに派遣され、その大半がウクライナ軍が越境攻撃を続ける西部クルスク州に移動したとしたうえで「ロシア軍とともに軍事作戦を始めたことを確認した」と述べました。
アメリカ政府が北朝鮮の兵士による戦闘参加をおおやけに認めるのは今回が初めてです。
一方で戦況への影響については「ロシアが北朝鮮の兵士を戦場で活用できるかは、いかに自国の軍に統合できるかにかかっている。それにはことばの壁などの課題がある」と述べました。
アメリカはロシアと北朝鮮の結びつきに懸念を深めていて、ブリンケン国務長官は、13日にかけてブリュッセルで開かれるウクライナ支援会合に出席し、各国の外相らとこうした問題を協議し、対応していくことにしています。
林官房長官「ロ朝軍事協力の進展の動きを強く非難」
林官房長官は、午前の記者会見で「北朝鮮の兵士がウクライナに対する戦闘に参加しているとアメリカ政府が発表したことは承知しており、日本政府も同様の認識を持っている。ロシアによるウクライナ侵略は国際秩序の根幹を揺るがす暴挙であり、最近のロ朝軍事協力の進展の動きを強く非難する」と述べました。
そのうえで「こうした動きは、わが国を取り巻く地域の安全保障に与える影響の観点からも深刻に憂慮すべきものだ。ウクライナにおける一日も早い公正かつ永続的な平和の実現に向け、国際社会と緊密に連携して取り組んでいく」と述べました。
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