令和元年6月
内閣府「平成30年度わが国と諸外国の若者の意識
自分についての誇り
Q2 あなた自身のことについてうかがいます。あなたは、以下のそれぞれについて、誇りを持っていますか。
あてはまるものをそれぞれ1つ選んでください。(回答はそれぞれ1つずつ)
自分についての誇りを日本の若者に聞いたところ、『誇りを持っている』(「誇りを持っている」と「どちらかといえば誇りを持っている」の合計)と答えた割合は「やさしさ」(69.1%)が最も高い。
次いで、「まじめさ」(60.1%)、「忍耐力、努力家」(55.9%)となっている。
一方、『誇りを持っている』と答えた割合が最も低いのは「容姿」(31.9%)であり、「体力、運動力」(34.2%)とともに3割台である。
日本について平成 25 年度調査と比較すると、『誇りを持っている』と答えた割合は「まじめさ」で9.1 ポイント、「忍耐力、努力家」で 5.2 ポイント低くなっている。
【分析】 自己肯定感の要因
日本の若者は、「私は、自分自身に満足している」に『そう思う』(「そう思う」と「どちらかといえばそう思う」の合計)と答えた割合は 45.1%であり、他の調査対象国の若者に比べ「自分への満足感」が低い(8ページ参照)。
日本の若者について男女別にみると、男性の方が『そう思う』と回答した割合は高い。
日本の若者は、「Q1(d)自分の考えをはっきり相手に伝えることができる」や「Q1(e)うまく
いくかわからないことにも意欲的に取り組む」に『そう思う』と回答した場合は、「自分自身に満足している」に『そう思う』と回答している割合が高い。
一方で、「Q1(g)自分は役に立たないと強く感じる」に『そう思う』と回答した場合は、「自分自身に満足している」に『そう思う』と回答している者の割合が低い。
次に、「自分についてのイメージ」(Q1)と「自分についての誇り」(Q2)の項目との相関分析を行う。
まず「自分についてのイメージ」との項目について、各国で相関をみる。
この項目の中では、日本のみならず諸外国でも「Q1(b)自分には長所があると感じている」の相関が高い。
この項目と『自分への満足感』は、ともに自己を肯定している項目であるという観点から考
えると相関が高いのは自然だと思われるが、自分の長所を理解できず、自己肯定ができない可能性を示唆している。
次に、「Q1(d)自分の考えをはっきり相手に伝えることができる」や「Q1(e)うまくいくかわからないことにも意欲的に取り組む」が、日本では「自分への満足感」と相関が高い。
また他国とは異なる関係性として、「Q1(g)自分は役に立たないと強く感じる」の負の相関が強い
ことがわかる。平成 25 年度調査報告書に掲載されている加藤弘通氏の分析(「自尊感情とその関連要因の比較:日本の青年は自尊感情が低いのか?」)でも、日本の若者のみ、「自己有用感」と「自分への満足感」の相関が指摘されており、平成 30 年度調査結果でも同じ特徴が継続している。
次に「自分についての誇り」との項目について、各国で相関をみる。この項目ではすべての項目で有意に正の相関がある。日本では「Q2(a)明るさ」との相関が比較的強い。次いで「Q2(h)決断力、意志力」や「Q2(j)容姿」も相関が強い。
他の国の特徴として、「Q2(a)明るさ」の相関が強い傾向は日本と同様だが、アメリカでは、「Q2(i)体力、運動能力」の相関がこれらの項目の中で一番強い。
またイギリス、ドイツ、フランスでは「Q2(d)慎み深さ」の相関が、有意ではあるが弱い傾向がある。
充実感
Q3 あなたは、どんなときに充実していると感じますか。あてはまるものをそれぞれ1つ選んでください。(回答はそれぞれ1つずつ)
充実感について日本の若者に聞いたところ、『あてはまる』(「あてはまる」と「どちらかといえばあてはまる」の合計)と答えた割合は「恋人といるとき」(82.3%)が最も高い。
次いで、「趣味に打ち込んでいるとき」(81.7%)、「友人や仲間といるとき」(74.4%)となっている。
日本について平成 25 年度調査と比較すると、『あてはまる』と答えた割合は、「仕事に打ち込んでいるとき」で 8.3 ポイント、「恋人といるとき」で 7.5 ポイント、「運動やスポーツに打ち込んでいるとき」で 6.4 ポイント、「趣味に打ち込んでいるとき」で 5.9 ポイント、「友人や仲間といるとき」で 5.9 ポイント低くなっている。
【分析】 スポーツ・運動の効用
日本の若者について、スポーツ・運動が友人関係や自己肯定感に関係するか検証を行う。
スポーツ・運動に関連した質問として、「Q2(i)自分についての誇り 体力、運動能力」と「Q3(d)充実感 運動やスポーツに打ち込んでいるとき」がある。
男女別にみると、「Q2自分についての誇り(i)体力、運動能力」で『誇りを持っている』
(「誇りを持っている」と「どちらかといえば誇りを持っている」の合計)と回答した割合は、男性の方が高い。
「Q3(d)充実感 運動やスポーツに打ち込んでいるとき」も『あてはまる』(「あてはまる」と「どちらかといえばあてはまる」の合計)と回答とした割合は、男性の方が高い。
仲が良い友だちの人数に関して、「Q2(i)自分についての誇り 体力、運動能力」で、『誇りを持っている』、及び「Q3(d)充実感 運動やスポーツに打ち込んでいるとき」に『あてはまる』と回答した場合は、仲の良い友だちの人数が多い傾向にある。
友人との関係の満足度に関して、「Q2自分についての誇り(i)体力、運動能力」で『誇りを持っている』、及び「Q3充実感(d)運動やスポーツに打ち込んでいるとき」で『あてはまる』と回答した場合は、「Q10 友人との関係の満足度」で『満足』(「満足」と「どちらかといえば満足」の合計)と回答している割合が高い。
次にスポーツ・運動と自分肯定感の関係性をみる。「Q2(i)自分についての誇り 体力、運動能力」で『誇りを持っている』、及び「Q3(d)充実感 運動やスポーツに打ち込んでいるとき」で『あてはまる』と回答した場合は、「Q1(a)自分自身に満足している」で『そう思う』(「そう思う」と「どちらかといえばそう思う」の合計)と回答した割合が高くなる。
また同様に「Q1(b)自分には長所がある」で『そう思う』と回答した割合が高くなる。
参考>
「F16 仲が良い友だちの人数」、「Q10 友人との関係の満足度」、「Q1(a)自分自身に満足している」
及び「Q1(b)自分には長所があると感じている」を被説明変数とし、スポーツ・運動との関係性をみるために、「Q2(i)自分についての誇り 体力、運動」及び「Q3(d)充実感 運動やスポーツに打ち込んでいるとき」を説明変数とした回帰分析の結果を以下に示す。
4つの分析のうち、「Q3(d)充実感 運動やスポーツに打ち込んでいるとき」は有意水準1%で有意で、いずれも係数の値は正である。
スポーツや運動に打ち込んでいることに充実感のある若者は、友人関係が良好で自己肯定感も高い傾向にあることがうかがえる。
なお、いずれも決定係数の値が低いため、参考値とする。
(1) 悩みや心配事の有無
Q4 現在のあなたの悩みや心配ごとについてうかがいます。あなたは、以下のそれぞれについて、どれくらい心配ですか。
あてはまるものをそれぞれ1つ選んでください。
(回答はそれぞれ1つずつ)
現在の悩みや心配事の有無を日本の若者に聞いたところ、『心配』(「心配」と「どちらかといえば心配」の合計)と答えた割合は「お金のこと」(79.3%)が最も高い。
次いで、「自分の将来のこと」(78.1%)、「仕事のこと」(70.8%)となっている。
一方、『心配』と答えた割合が低いのは「友人や仲間のこと」(38.3%)である。
日本について平成 25 年度調査と比較すると、『心配』と答えた割合は、「進学のこと」で 6.9 ポイント、「勉強のこと」で 5.0 ポイント低くなっている。
Q5 あなたは、悩みや心配ごとがあった場合、だれに相談したいと思いますか。
この中からあてはまるものを、いくつでも選んでください。(回答はいくつでも)
悩みや心配事の相談相手について日本の若者に聞いたところ、「母」(46.4%)が最も高く、次いで、「近所や学校の友だち」(31.8%)、「父」(21.3%)、「きょうだい」(14.6%)となっている。
「だれにも相談しない」は 19.9%である。
7か国比較で見ると、日本以外の6か国も「母」「父」「きょうだい」といった家族が相談相手となっている割合が高い。
ただし、「父」は日本では 21.3%に対し、日本以外の6か国は3割~3割半程度と差がある。
他の相談相手としては、「近所や学校の友だち」(韓国 31.7%、ドイツ 27.2%)、「恋人」(韓国 19.4%、アメリカ 19.0%、イギリス 17.5%)、「配偶者」(ドイツ 20.7%、スウェーデン 18.7%、フランス 16.8%)が上位に挙げられている。
また、スウェーデン、アメリカ、イギリスでは「SNS 上の友だち・知人(実際に会ったことがある)」(スウェーデン 23.8%、アメリカ 22.8%、イギリス 21.6%)が2割台である。
なお、「だれにも相談しない」は日本が 19.9%であるのに対し、日本以外の6か国では概ね1割前後である。
日本について平成 25 年度調査と比較すると、「近所や学校の友だち」で 6.2 ポイント低くなっている。
(1) 将来への希望
Q6 あなたは、自分の将来について明るい希望を持っていますか。
あてはまるものを1つ選んでください。(回答は1つ)
将来への希望を日本の若者に聞いたところ、『希望がある』(「希望がある」と「どちらかといえば希望がある」の合計)と答えた割合は 60.6%である。
日本について平成 25 年度調査と比較すると、大きな差はみられない。
7か国比較で見ると、『希望がある』と答えた割合が最も高いのはアメリカ(92.5%)で、次いでスウェーデン(89.0%)、イギリス(88.4%)、フランス(84.2%)、ドイツ(81.7%)、韓国(77.7%)、日本(60.6%)となっている。
将来イメージ
Q7 あなたが 40 歳くらいになったとき、どのようになっていると思いますか。
それぞれについて、
あてはまるものを1つ選んでください。(回答はそれぞれ1つずつ)
将来のイメージを日本の若者に聞いたところ、『そう思う』(「そう思う」と「どちらかといえばそう
思う」の合計)と答えた割合は「親を大切にしている」(67.9%)が最も高い。
次いで、「幸せになっている」(63.9%)、「結婚している」(58.5%)となっている。
日本について平成 25 年度調査と比較すると、「自由にのんびり暮らしている」では『そう思う』と答えた割合が 5.5 ポイント高くなっている。
一方、「結婚している」では 6.5 ポイント、「子供を育てている」では 6.3 ポイント低くなっている。
社会規範
Q8 あなたは次のことについてどう思いますか。あてはまるものをそれぞれ1つ選んでください。
(回答はそれぞれ1つずつ)
社会規範について日本の若者に聞いたところ、『そう思う』(「そう思う」と「どちらかといえばそう思う」の合計)と答えた割合は「いかなる理由があっても、いじめをしてはいけない」(83.8%)が最も高い。
次いで、「いかなる理由があっても、約束は守るべきだ」(71.3%)、「困っている人を見たら、
頼まれなくても助けてあげるべきだ」(68.3%)、「他人に迷惑をかけなければ、何をしようと個人の自由だ」(42.2%)となっている。
日本について平成 25 年度調査と比較すると、「困っている人を見たら、頼まれなくても助けてあげるべきだ」では『そう思う』と答えた割合が 5.7 ポイント低くなっている。
宗教観
Q9 あなたにとって宗教は、日々の暮らしのなかで、心の支えや態度・行動のよりどころになると思いますか。(回答は1つ)
宗教が日々の暮らしのなかで心の支えや態度・行動のよりどころになると思うか、日本の若者に聞いたところ、『そう思う』(「そう思う」と「どちらかといえばそう思う」の合計)と答えた割合は 25.9%である。
日本について平成 25 年度調査と比較すると、『そう思う』と答えた割合は 7.5 ポイント高くなっている。
7か国比較で見ると、『そう思う』と答えた割合はアメリカ(62.3%)で最も高い。
次いでドイツ(43.8%)、
イギリス(42.2%)、スウェーデン(41.3%)、韓国(35.4%)、フランス(35.2%)、日本(25.9%)となっている。
(1) 友人
Q10 あなたは、友人との関係に満足を感じていますか、それとも不満を感じていますか。あてはまるものを1つ選んでください。(回答は1つ)
友人関係の満足感について日本の若者に聞いたところ、『満足』(「満足」と「どちらかといえば満足」の合計)と答えた割合は 65.0%である。
日本について平成 25 年度調査と比較すると、『満足』と答えた割合は変わらないが、「該当する人はいない・わからない」と答えた割合は 6.3 ポイント高くなっている。
7か国比較で見ると、『満足』と答えた割合はアメリカ(83.7%)で最も高い。
次いで、ドイツ(81.6%)、フランス(80.8%)も8割以上が『満足』と答えている。
以下、イギリス(78.3%)、韓国(70.4%)、スウェーデン(70.0%)、日本(65.0%)となっている。
恋人
Q11 あなたは、恋人との関係に満足を感じていますか、それとも不満を感じていますか。あてはまるものを1つ選んでください。(回答は1つ)
※事実婚、離死別、未婚で恋人有の人が対象
恋人との関係の満足感について日本の若者に聞いたところ、『満足』(「満足」と「どちらかといえば満足」の合計)と答えた割合は 70.5%である。
日本について平成 25 年度調査と比較すると、『満足』と答えた割合は 7.7 ポイント低くなっている。
7か国比較で見ると、『満足』と答えた割合はドイツ(87.9%)で最も高い。
次いで、フランス(85.4%)、アメリカ(80.9%)、イギリス(80.8%)も8割以上が『満足』と答えている。以下、スウェーデン(77.3%)、韓国(76.0%)、日本(70.5%)となってる。
男女の役割観
Q12 次のような意見にあなたは賛成ですか、反対ですか。(回答はそれぞれ1つずつ)
a)男は外で働き、女は家庭を守るべきだ
日本の若者は、「賛成する」と答えた割合が 14.6%、「反対する」と答えた割合48.5%である。
日本について平成 25 年度調査と比較すると、「賛成する」と答えた割合は 7.7 ポイント低くなっている。
7か国比較で見ると、「賛成する」と答えた割合は、アメリカ(35.7%)で最も高い。次いで、イギリス(26.1%)、フランス(22.2%)、ドイツ(20.1%)、スウェーデン(17.4%)、日本(14.6%)、韓国(8.2%)となっている。
b)子供が小さいときは、子供の世話は母親がするべきだ
日本の若者は、「賛成する」と答えた割合が 19.5%、「反対する」と答えた割合46.2%である。
日本について平成 25 年度調査と比較すると、「賛成する」と答えた割合は 5.9 ポイント低くなっている。
7か国比較で見ると、「賛成する」と答えた割合は、ドイツ(53.6%)で最も高い。
次いで、アメリカ(45.4%)、イギリス(38.7%)、フランス(38.0%)、スウェーデン(33.6%)、日本(19.5%)、韓国(18.5%)となっている。
Q13 あなたの希望に最も近いものを、この中から1つだけ選んでください。(回答は1つ)
仕事と家庭の優先度を日本の若者に聞いたところ、「仕事と家庭生活をともに優先したい」(26.9%)が最も高い。
次いで「家庭生活を優先したい」(25.6%)である。
日本について平成 25 年度調査と比較すると、「仕事と家庭生活をともに優先したい」と答えた割合は
5.8 ポイント低くなっている。
一方、「家庭生活を優先したい」と答えた割合は 5.3 ポイント高くなっている。
7か国比較で見ると、イギリスとアメリカでは日本と同様、「仕事と家庭生活をともに優先したい」(イギリス 26.6%、アメリカ 21.7%)と答えた割合が最も高い。
ドイツとフランスでは「家庭生活を優先したい」(ドイツ 31.8%、フランス 31.5%)と答えた割合が最も高く、スウェーデンと韓国では「仕事と家庭生活、地域・個人の生活をともに優先したい」(スウェーデン 28.2%、韓国 21.4%)と答えた割合が最も高い。
Q14 仕事と家庭との関係についてどう思いますか。それぞれについて、あてはまるものを1つ選んでください。(回答はそれぞれ1つずつ)
仕事と家庭との関係について日本の若者に聞いたところ、『そう思う』(「そう思う」と「どちらかと
いえばそう思う」の合計)と答えた割合は「家庭を持つと働きにくい職業がある」(78.0%)が最も高い。
次いで、「家庭や子育てと仕事を両立できる企業が少ない」(69.3%)、「家庭生活を考えると転職や仕事を辞めるのが難しくなる」(64.7%)、「残業等で配偶者と生活時間帯を合わせるのが大変だ」(61.4%)の項目で、6割を超えている。
日本について平成 25 年度調査と比較すると、「子供を産み育てるために会社を一定期間休んだ後、職場に復帰することは難しい」で『そう思う』と答えた割合は 5.6 ポイント低くなっている。
Q15 あなたは進路や職業を考える際に性別を意識しますか。あてはまるものを1つ選んでください。(回答は1つ) ※在学中の人が対象
進路や職業を考える際に性別を意識するか、日本の若者に聞いたところ、『意識する』(「意識する」と「どちらかといえば意識する」の合計)と答えた割合は 48.2%である。
日本について平成 25 年度調査と比較すると、『意識する』と答えた割合は 5.9 ポイント高くなっている。
7か国比較で見ると、アメリカ(67.9%)とドイツ(67.6%)では7割近くが『意識する』と答えている。
一方スウェーデンでは『意識する』と答えた割合は 35.9%である。
Q16 あなたは、結婚(事実婚を含む)についてどうお考えですか。この中からあなたの考えに近いものを、1つだけ選んでください。(回答は1つ)
結婚観について、日本の若者に聞いたところ、『結婚したほうがよい』(「結婚すべきだ」と「結婚したほうがよい」の合計)と答えた割合は 50.9%である。
日本について平成 25 年度調査と比較すると、『結婚したほうがよい』と答えた割合は、11.6 ポイント低くなっている。
7か国比較で見ると、『結婚したほうがよい』と答えた割合はアメリカ(52.7%)が最も高い。
次いで、日本(50.9%)、イギリス(47.4%)、韓国(46.1%)、ドイツ(45.9%)、フランス(41.5%)、スウェーデン(29.9%)となっている。
結婚したほうがよい理由
Q17 あなたが、結婚(事実婚を含む)すべきだ、結婚したほうがよいと考える理由にあてはまるものを、この中からいくつでも選んでください。(回答はいくつでも)
※Q16 で「結婚すべきだ」「結婚したほうがよい」と回答した人が対象結婚したほうがよい理由を、日本の若者に聞いたところ、「自分の子供や家族をもてる」(63.8%)と答えた割合が最も高い。
次いで「愛情を感じている人と暮らせる」(57.7%)、「精神的な安らぎの場が得られる」(54.4%)となっている。
7か国比較で見ると、各国とも共通して「精神的な安らぎの場が得られる」、「愛情を感じている人と暮らせる」、「自分の子供や家族をもてる」と答えた割合が高い。
他の理由としては、アメリカ、スウェーデン、イギリス、フランスでは「社会的信用を得たり、周囲と対等になれる」(アメリカ 43.4%、スウェーデン 40.8%、イギリス 39.6%、フランス 37.3%)、日本と韓国では「親を安心させたり周囲の期待にこたえられる」(日本 25.8%、韓国 23.5%)と答えた割合が高い。
日本について平成 25 年度調査と比較すると、「自分の子供や家族をもてる」と答えた割合が 9.2 ポイント、「精神的な安らぎの場が得られる」と答えた割合が 5.4 ポイント、「親を安心させたり周囲の期待にこたえられる」と答えた割合が 5.1 ポイント低くなっている。
結婚しないほうがよい理由
Q18 あなたが、結婚(事実婚を含む)しなくてもよい、結婚しないほうがよいと考える理由にあて
はまるものを、この中からいくつでも選んでください。(回答はいくつでも)
※Q16 で「結婚しなくてもよい」「結婚しないほうがよい」と回答した人が対象
結婚しないほうがよい理由を、日本の若者に聞いたところ、「自分の趣味や娯楽を楽しむことができ
る」(53.2%)と答えた割合が最も高い。次いで「1人でも不便を感じない」(45.5%)、「経済的に余裕のある暮らしができる」(37.3%)、「家族を持つと責任が重くなる」(34.8%)となっている。
7か国比較で見ると、各国とも共通して「自分の趣味や娯楽を楽しむことができる」「1人でも不便を感じない」「経済的余裕のある暮らしができる」と答えた割合が高い。特に韓国ではこれらの項目がいずれも6割を超えている。
また、韓国では「家族を持つと責任が重くなる」(48.3%)、「周囲の人やマスコミから、結婚や出産、子育てはたいへんだと聞くことが多い」(46.0%)も4割を超えている。
アメリカと韓国では、「仕事に打ち込むことができる」(アメリカ 38.7%、韓国 37.2%)と答えた割合が高い。
また、韓国と日本では「配偶者の親や親戚とのつきあいが大変」(韓国 29.4%、日本 28.9%)も高い。
日本について平成 25 年度調査と比較すると、「家族を持つと責任が重くなる」が 7.9 ポイント、「周囲の人やマスコミから、結婚や出産、子育てはたいへんだと聞くことが多い」が 5.0 ポイント高くなっている。
一方、「仕事に打ち込むことができる」が 9.8 ポイント低くなっている。
欲しい子供の人数
Q19 あなたは、全部で何人の子供が欲しいですか。 すでにお子さんがいる場合には、そのお子さんも含めてお答えください。(回答は1つ)
欲しい子供の人数を日本の若者に聞いたところ、「2人」と答えた割合が最も高く40.0%を占めている。
「子供は欲しくない」は 16.7%である。
日本について平成 25 年度調査と比較すると、「子供は欲しくない」が 5.9 ポイント高くなっている。
7か国比較で見ると、いずれの国も「2人」と答えた割合が最も高く、3割半~5割弱を占めている。
韓国、アメリカ、ドイツでは「1人」(韓国 13.3%、アメリカ 12.6%、ドイツ 12.2%)が1割を超えている。また、韓国では「子供は欲しくない」(21.0%)と答えた割合も他国に比べて高い。
離婚観
Q20 あなたは、離婚についてどうお考えですか。この中からあなたの考えに近いものを1つだけ選んでください。(回答は1つ)
離婚観について日本の若者に聞いたところ、「子供がいれば離婚すべきではないが、いなければ、
事情によってはやむをえない」(33.0%)と答えた割合が最も高く、次いで「子供の有無にかかわらず、
事情によっては離婚もやむをえない」は 31.8%である。
日本について平成 25 年度調査と比較すると、大きな差はみられない。
7か国比較で見ると、「子供の有無にかかわらず、事情によっては離婚もやむをえない」と答えた割合は韓国(39.3%)、スウェーデン(38.7%)で高い。「いったん結婚したら、いかなる理由があっても離婚すべきではない」と答えた割合はアメリカ(25.1%)で他国よりも高い。「互いに愛情がなくなれば、離婚すべきである」と答えた割合はスウェーデン(27.5%)で最も高い。
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