NHK の E テレでやっている100分で名著という番組がなかなか面白いですよね。今マルクスの資本論やっています。
私はマルクスの資本論なんて難しそうな本は読んだことがないのですが、150年前の本にこんな現代にも通じることが書かれているとは!!
まるで予言の書。
マルクスという人の洞察力!
すごい人だったんだなぁ。
ソビエト、中国、ベトナム、北朝鮮、マルクスレーニン主義から始まった社会主義国がことごとく失敗していった歴史を見ていて、社会主義とかマルクスの考え方とか、すでに古いものなのかと思っていたのですが、全然そんなことはないのですね。
「資本とは価値を永遠に生み出し続ける運動のことだ」というマルクスの説を聞き、仏教の輪廻転生を連想しました。
仏教の目指す解脱というのは、六道を生まれ変わっていく輪廻転生のサイクルから抜け出すことだとは聞いていても、それが本当の幸せだとあんまり思えなかったんです。生まれ変わりをくりかえしても別にいいのでは?って。
しかしこれをこの資本主義の運動の輪だと考えると、ここからから抜け出せたらどんなに幸せかと思いました。
資本主義が行き詰まっているということは誰もが感じていることでしょう。
搾取されて自分の時間がなかったり、過労死するまで働いてしまったり、どれだけ働いても奨学金の返済に追われたり、大学に行くことが難しかったり、そんな話は毎日聞こえてきます。
はたまた暮らしに困ってないにしても、空気が汚れ、原発事故の放射性物質で海が汚れ、森林が破壊され…さらには異常気象による災害の多発…これは私たちすべてが引き受けなければならない資本主義のツケではないでしょうか?
そんなことを考えていたら、朝のニュースで和歌山県の山奥の限界集落に若者たちが移り住んで自給自足に近いような生活をしているという話を聞きました。
彼らはさしずめ資本主義の輪から抜け出した勝ち組なのかもしれません。
労働が資本家のための労働でなく、純粋に自分のため、コミュニテイのため。そういう資本主義以前の暮らしを求める機運が確かに始まっていると思います。