四季おりおり

自然散策そして音楽のことなど・・・ 
2010年秋より里山・谷戸歩きで見た風景や蝶・花の紹介が増えてきました。

相模原公園のミツバチ

2011-04-17 11:13:00 | ミツバチ
4月10日






相模原公園の染井吉野は満開で、セイヨウミツバチが多数吸蜜する姿を確認しました。相模原公園やその周辺には染井吉野があちらこちらで咲いているので、早咲きの桜や菜の花に群がっていたミツバチはそのまま染井吉野に移動したと思われます。早咲きの桜で飛んでいた密度に比べれば、染井吉野の木が大きい分まばらで、上の方で飛んでいます。

4月15日



相模原公園のネモフィラが一面に咲き揃いました。ネモフィラはアメリカ合衆国オレゴン州・カリフォルニア州原産の1年草。



ネモフィラの花のあちこちにもセイヨウミツバチが訪れていました。


畑を歩いていたら、セイヨウミツバチの巣箱がいくつも置かれているのを偶然見付けました。巣門からミツバチが出たり入ったりしています。これで相模原公園の菜の花畑、早咲きの桜、染井吉野やネモフィラの花にセイヨウミツバチが飛んで来る訳がよく理解でしました。これらの開花時期に合わせて巣箱が置かれたと思います。

<img src="https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/da/5d27aef472996ba41ee8a0ce167908b0.jpg" border="0">

セイヨウミツバチはオオアラセイトウの花も好む様子です。オオアラセイトウは中国原産で、関東地方に広まったのは戦後のこと。以前はハナダイコンとか諸葛菜と呼んでいました。
我が家の庭にも自然に生えていますが、最近段々と小ぶりになってきました。



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小山田緑地(2)

2011-04-15 16:11:00 | 南多摩
---4月14日掲載の「小山田緑地(1)」より続く---

大久保分園から小さい尾根を越えると梅木窪分園に入ります。途中の階段状の山道でジョギングしている若い男女がいました。コーチと選手でしょうか。



堂谷戸川沿いの谷戸の風景。



上流に進むとアサザ池があります。ここには、東京都の絶滅危惧種に指定されているアサザ(阿佐佐)が移植され、浮葉が水面を覆っています。アサザはミツガシワ科アサザ属の多年草。夏に黄色い花を咲かせます。
アサザ池から吊り橋を経由して本園にいく積りでしたが、あいにく吊り橋の改修工事のため通行止。堂谷戸川を下流方向に歩いて本園に至りました。



「みはらし広場」からの眺望。ここで昼食にする。
みはらし広場ではアゲハチョウが侵入者の追い出しをしていました。



「小山田の谷」の風景。木道の手前に溜池、向こう側に上池、下池、調整池があります。



小山田の谷に沿ってスジグロシロチョウが蝶道を作り、木道の脇の白い花に必ず触れるようにして向こう側に飛んでいく行動を繰り返していました。別の個体が来ると追い出し行動も。モンシロチョウがヒラヒラ飛ぶのに対し、スジグロシロチョウは速いスピードで通過する印象です。写真はようやく白い花に止まったところ。



遊具広場から運動広場方面の風景です。向こうの雑木林付近の草地は色々な蝶の通り道になっていました。



ミヤマセセリ。草地を四角く陣取りするように飛び、決まった場所から雑木林内に飛んでいく行動を繰り返していました。漸く止まったところを撮影。初めて見た蝶です。年1回3月中旬~4月下旬に発生。



テングチョウ。たまたま飛んできて枝の先端に止まったところ。年1回5,6月に発生、これは越冬個体です。



ルリタテハ。垂直な幹や杭に止まることが多いように感じます。一度飛び立ちましたが、僕の周りを回って元の場所に止まりました。翅をずっと閉じていましたが、一瞬開いたところを撮影。年3回(6~7月、8月、10月)の発生、これは越冬個体です。

草地では他にベニシジミがタンポポで吸蜜していました。特定できないシジミチョウもいました。
小山田公園ではまたゆっくりと蝶の観察をしたいと思います。

<追記>コツバメ



特定できないシジミチョウは、コツバメであることが分かりました。コツバメは年1回3月下旬~4月上旬に発生する早春の蝶です。不鮮明な写真ですが追加掲載します。表は青みがかっていました。KAZさん、ヒントを教えていただきありがとうございました。
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小山田緑地(1)

2011-04-14 14:20:00 | 南多摩
4月13日、町田市の小山田緑地を歩きました。小山田緑地は、本園、梅木窪分園、大久保分園、山中分園の4公園から成り、各公園はなだらかな山道でつながっています。唐木田駅からスタートし、大凡北から南へ4つの公園を巡りました。
コース : 小田急多摩線唐木田駅-山中分園-大久保分園-梅木窪分園-本園-大泉寺バス停-(バス)-町田駅



山中分園からののどかな田園風景。公園と私有地の間には柵がありますが風景は地続きです。



丘から望む丹沢と富士山。相模大野や町田からは富士を望めませんが、唐木田まで東に移動するとやっと富士の頂きが顔を出します。



山中分園からゴルフ場を左に見ながら進み、大久保分園へ。
一面にカントウタンポポの咲く芝生の丘があり1本桜が咲いていました。



ベンチに年輩の男性が座っていたので挨拶してタンポポや蝶を撮影。カントウタンポポの中に白っぽい花が2つあります。稀に白っぽいのを見付けますが、個体差なのかシロバナタンポポとの交雑種なのかどうかは分かりません。



モンシロチョウが飛んでいましたが、なかなか止まらないので撮影できません。ベニシジミはタンポポの花で吸蜜したり地面で休憩したりと止まる時間が長く人を恐れないので撮りやすい。この個体は前翅基部の紅色が濃いのが目に付きました。



男性の近くに戻ると「そのカメラはフィルムで撮っているのですか?」と尋ねられたので「デジタル一眼レフです。デジカメはパソコンで編集出来るので便利です」と答える。すると「フィルム派の人は狙った色で撮れるまで何度でも撮り直しをするらしいですね」と。
話が変わり「今そこの砂利の中でこれを見付けました」と言って黒く輝く石を見せてくれました。
「黒耀石ですね」
「そうです。この辺の畑ではよく見付かるんですが、こんなに大きいのは初めてです。信州の出身ですが向こうの川では、黒耀石の矢じりも見付かります。川の近くに住居があった証拠ですね」など教えてくれました。
別れ際に「今日採れた黒耀石を少し上げましょう。小さいのですがね」と言って、4片をお土産に頂きました。出会いとは面白いものです。
黒耀石を割るとガラス破片のような鋭利な刃が出来るので旧石器時代・縄文時代に矢じりとして用いられています。



明るい山道で見付けたツバメシジミの雌です。



地面付近をホバリングする昆虫が枯れ葉の上に止まりました。この昆虫は4月7日にかたくりの里で陽光という桜の花でホバリングしながら吸蜜していたのと同一種。今回は静止した姿を撮影できました。
ビロウドツリアブです。
長い真直な口吻を持ち、筒状の花でも吸蜜できます。羽は2枚、羽の前半分は黒褐色、後ろ半分は透明。頭部・胸・腹の外周はビロウド状の毛で覆われています。長さは8~12mm。成虫は3~5月に出現します。



トンボ池に下りる手前に染井吉野の並木がありその下にあずま屋がある。桜はちょうど満開で、木の真下に来るとセイヨウミツバチが沢山おり、ブンブンと羽を震わせる唸りが聞こえました。この近くにもセイヨウミツバチの巣箱が置かれていると思います。



芝生の斜面に咲くカントウタンポポ。



トンボ池より振り返った風景。柵の左側は私有地で畑仕事が行なわれています。

小山田緑地はとても自然豊かで昆虫の種類も多い公園で気分爽快です。(続く)

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自由が丘のミツバチ

2011-04-12 10:31:00 | 神谷町・東京
自由が丘の住宅街の桃の花でセイヨウミツバチが吸蜜するのを見付けたのは4月2日。住宅街なのにどこから飛んできたのかと不思議に思っていました。

2006年、銀座のビルの屋上にセイヨウミツバチの巣箱を置いて蜜を集める銀座ミツバチプロジェクトの話が報道されましたが、自由が丘でも2009年に銀座のミツバチを譲り受けて「丘バチプロジェクト」がスタートしておりました。
自由が丘の周辺には九品仏川緑道、呑川緑道が直ぐ近くにあり、駒沢公園も多摩川河原も2km先にあるので蜜源には恵まれた環境だと思います。2010年7月にはミツバチの数が10万匹にも殖えたとのことです。4月2日に住宅街で見付けたセイヨウミツバチもこの丘バチプロジェクトのミツバチだった可能性が高いと思います。



自由が丘駅近くの九品仏川緑道にて(4月9日撮影)。染井吉野の並木は緑道に沿って緑が丘駅方面へと続いています。
下の写真は、都立大学駅近くの呑川緑道にて(4月2日撮影)。こちらの緑道にも染井吉野の並木が長く続いています。



呑川緑道の染井吉野の木にスズメが数羽潜り込み、吸蜜行動をしていました。



木の上からスズメが落とした花がツツジの上に舞い降りました。メジロやヒヨドリは嘴(クチバシ)が細長いので花の内側から吸蜜できますが、スズメは嘴が短いので花の根元をちぎって蜜を舐めます。
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城山・かたくりの里

2011-04-10 15:17:00 | 相模原・県央
4月7日、城山・かたくりの里に行きました。城山町の合併により同じ相模原市になりましたが、ここに来たのは初めてです。



斜面一面に咲くカタクリ。



花弁の基部には濃い紫のM字模様があり、この部分が昆虫を呼び寄せる蜜標になっています。



キバナカタクリ。アメリカ合衆国、カナダ南部の亜高山帯原産で、日本産のカタクリよりも10日程遅く咲きます。
花の中央に色の濃い部分が一周しています。時間が経てばもっと目立つ蜜標になるのではと思います。



雪割草。色の変異が大きい。



斜面を登って行くと、ミツマタ(橙色)、ヒュウガミズキ(黄色)、ハナモモなどが咲く遊歩道となる。



サクラゲンカイツツジ(桜玄海躑躅)。サクラツツジとゲンカイツツジの交配種といわれています。

午前中は薄曇りでしたが、頂上で昼食を摂っているうち薄日が射して、アゲハチョウが忙しく辺りを飛び回り、他の個体が現れると2頭あるいは3頭で絡みあうように遠くに飛んでいきました。縄張り争いで他の個体の追い出しにかかっていいたのでしょう。また戻ってきて同じ行動を繰り返します。その間、花にはほとんど止まりませんでした。
その他、黒地に白の模様のある個体、濃い赤褐色の個体を見かけましたが、蝶か蛾の区別や種類は分かりませんでした。



頂上に咲くアーモンド。蕾の先端が赤く、咲き始めは花弁がピンク色で縁の方が濃くなっています。時間が経つと花弁全体は白っぽくなり、中央が紅色に変化しています。この紅色部分に何らかの意味があるとは思うのですが蜜標に当たるのかは分かりません。



ヨウコウ(陽光)。アマギヨシノと寒緋桜の交配種。かたくりの里の頂上の日を受けて、いかにも春の陽光を思わせる明るい花でした。



ミツバチはいないか観察していたら、ホバリングする小さい昆虫が何頭か吸蜜していました。胴はフワフワした毛に覆われているように見え、飛ぶ姿は小さいススメガのような印象ですが、正体は不明です。



コシノコバイモソウ。
こういう筒状の花は遠くから蜜標も雄しべ雌しべも見えず、吸蜜もし難いと思うのですが、どのような戦略で昆虫を呼び寄せるのか不思議です。



オオイワウチワ(大岩団扇)。東北の山地に分布する。
登る曇り空の下でも撮りましたが、薄日が射したので撮り直しをしたものです。やはり日が当たると花が活き活きします。

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