四季おりおり

自然散策そして音楽のことなど・・・ 
2010年秋より里山・谷戸歩きで見た風景や蝶・花の紹介が増えてきました。

大正池と上高地自然研究路

2014-08-05 11:21:00 | 甲州・信州への旅
猛烈な暑さが続きますね。
今日は、涼しかった大正池の風景を振り返ります。

7月23日
上高地バスセンターから20分間隔位で走るシャトルバスで大正池へ向かいました。


大正池(7月23日 15:52)

エメラルドグリーンの湖面が神秘的でしたが、曇りで焼岳は望めませんでした。


同上(18:53)

大正池は、大正4年(1915年)の焼岳噴火により梓川が堰き止められてできた湖。当時水没して残された立ち枯れの木はその本数が減り、残り僅かになってきました。しかし、約100年経っても朽ちずに立っていること自体奇跡とも思えます。それだけ水温が低いということですね。

7月24日

大正池畔にて(7月24日)

翌朝、高校生が先生と添乗員さんと共に集っていました。これから上高地バス停までほとんど一緒に歩くことに。


上高地自然研究路

出発してまもなくの大正池です。


木道

湿地の木道はヤナギなどの湿地特有の樹木の中をくぐり抜けていきます。


上高地のヤナギ

上高地では、ケショウヤナギ、エゾヤナギ、オノエヤナギなど10種類程度のヤナギの仲間が見られます。土砂が安定してくると、ハルニレやカラマツの林に移り変わっていきます(説明板より)


田代池

田代池の向こうに見えるのはカラマツ林。土砂が流入して狭まりつつあるようです。


中ノ瀬園地からの風景

中ノ瀬園地で咲くヒヨドリバナにアサギマダラが訪花していました。
川沿いに歩くとまもなく上高地バス停に到着。気温は20度でした(10時)。
その日は、長坂の宿泊地に向かいました。(続く)



上高地のヒョウモンチョウ類(2)

2014-08-02 20:27:00 | 甲州・信州への旅
上高地のヒョウモンチョウ類(2)は、アザミの咲く草地で撮影した蝶たちです。


アザミが咲く草地(1)

明るい林縁のアザミには、オオウラギンスジヒョウモン、ギンボシヒョウモンが集まっていました。


オオウラギンスジヒョウモン♂


オオウラギンスジヒョウモン♀

♀の翅表は少しくすんだ色調です。翅表前翅先端付近に、三角形の白斑があります。


同一個体(翅裏)

オオウラギンスジヒョウモンは、南関東の低山や丘陵でも見ることができます。


ギンボシヒョウモン

標高の高い山地で見られ、南関東の低山地では見ることができません。


同一個体(翅裏)


アザミが咲く草地(2)

草地(1)の近くの半日陰の草地のアザミには、ミドリヒョウモンが集まっていました。


ミドリヒョウモン♂


ミドリヒョウモン♂


ミドリヒョウモン♀

♂に比べて翅表の色調がくすんでいます。
ミドリヒョウモンは、南関東の低山・丘陵でもよく見られます。

本州に分布するヒョウモンチョウ類のうち
※今回見られた種類
コヒョウモン、ウラギンヒョウモン、ギンボシヒョウモン、オオウラギンスジヒョウモン、ミドリヒョウモン

※今回見られなかった種類
ヒョウモンチョウ、クモガタヒョウモン、メスグロヒョウモン、ウラギンスジヒョウモン、オオウラギンヒョウモン、ツマグロヒョウモン

※関東南部低山・丘陵地で見られる種類
ツマグロヒョウモン、ミドリヒョウモン、メスグロヒョウモン、クモガタヒョウモン、オオウラギンスジヒョウモン、稀:ウラギンヒョウモン、稀:ウラギンスジヒョウモン

※関東南部低山・丘陵地で見られない種類
ヒョウモンチョウ、コヒョウモン、ギンボシヒョウモン、オオウラギンヒョウモン



上高地のヒョウモンチョウ類(1)コヒョウモンなど

2014-08-02 10:59:00 | 甲州・信州への旅
上高地のクガイソウの咲く草地には多くの蝶が集まっていました(7月23日)。


コヒョウモン♂

小形で橙色が濃くて鮮やかなコヒョウモンがクガイソウに3頭群がっていました。忙しなく花から花へと移動する姿が印象的でした。


コヒョウモン♂

観察の途中で太陽が陰り、再びクガイソウの咲くここに来てみると、コヒョウモは姿を消していました。ウラギンヒョウモンなどその他の種類はその場に留まっていました。コヒョウモンは日照がないと元気の出ない、太陽が大好きな蝶なのかもしれません。


コヒョウモン♂

コヒョウモンは、北海道および関東北部・中部地方の山地帯に分布しています。多くのヒョウモンチョウの仲間がスミレ類を食草にしていますが、本種はオニシモツケなどバラ科植物が食草です。長野の山地では7月後半に出現します。


ウラギンヒョウモン♂

ウラギンヒョウモンも見られました。コヒョウモンに比べるとかなり黄色っぽく見えます。


コチャバネセセリ

コチャバネセセリも複数いました。その他イチモンジセセリも。


カラスシジミ

近くのヨツバヒヨドリにヒッソリと止まり吸蜜していました。いつか地元で会えると思っていましたが、上高地で初見となりました。