12月議会で、市長から市民部防災安全課を防災安全部にする組織改正が提案されました。
市民部防災安全課から防災安全部になることで、「防災安全機能に特化した防災安全部を独立させることで災害発生時の指揮命令体制が強化され、市民に対しては課題に対する迅速な対応、消防や警察と連携した専門的な対応がこれまで以上に可能になるできるようになる」という趣旨の答弁がありました。
実はこの問題について、仙台市の消防局長のトップを務めた方から伺った話をヒントに、市議会(2014年12月議会)で取り上げたことがあります。
◆8番(池川友一) 最後に伺いたいと思います。防災にかかわる施策というのは、実際には平時の予防対策というのは各部各課で行われているのが実態だと思います。例えば耐震の対応ですとか、道路の整備、下水でいうとさまざまな洪水に対してどう対応するか。しかし、それを一元的に防災として管理をするセクションがきちんとそれを握っているかどうかが市全体としての防災力の向上につながっていくのかなというふうに思っています。
これもまた東日本大震災で消防と防災のセクションを担っていた当時の責任者の方からお話を伺ったものでありますが、防災というのは非常に多岐にわたっているために、それを一元的に管理し、常に防災の視点を施策の中に落とし込んでいくことが必要だということを強調されていました。各部各課が防災計画に基づいてやっているということで済ませるのではなく、きちんと一元的に管理をして推進をしていく。
そういう意味では、町田市は防災安全担当部長という部長制度をつくって、そこで一元的に管理をする仕組みに今なっているとは思うんですが、実際の東日本大震災のときには、もっと強い権限を持った日常的な指導体制が必要だったのではないかということを回想して総括されていました。
このときに伺ったのは、防災安全のセクションを、例えば副市長直轄にして全体を見渡していくような仕組みにしていく必要もあるのではないかということで、これは1つの参考だというふうに思うんですが、各部各課の防災対策が一体どうなっているのか。とりわけ予防対策がきちんと行き届いてこそ実際の発災時には力を発揮するということは、これはどこの震災から、災害からも教訓として導き出すことができるのかなと思います。
そういう意味では、現在は市民部の中に防災安全課があって、その中に担当部長を置いて防災安全課があるという仕組みになっていますが、これをもう一歩進めていく必要があるんじゃないかと思います。
またあわせて、防災セクションそのものの体制強化が必要だと思いますが、その点についての見解を最後に求めたいと思います。
◎総務部長(西澤哲郎) 市民部防災安全課についてでございますが、2008年4月に総務部防災課と市民部安全対策課を統合してつくった組織でございます。同時に防災安全担当部長を新たに配置しまして、突然起こる災害や事故などに適切に対応できるように指示系統を明確にいたしました。
このような経緯から、現時点では防災安全担当部長を置きまして、それ以外の組織の大幅な変更ということは考えておりません。ただし、ここ数年の自然災害、大地震ですとか局地的な豪雨、大雪などを目の当たりにすると、防災行政を進める上で迅速かつ適切な対応ができる組織になっているか、やはり常にこの辺を意識する必要があるというふうに考えています。他市の状況について情報収集を行っていきたいというふうに考えております。
◆8番(池川友一) 市の職員の皆さんの体制がきちんと防災の視点で動いているかということをチェックしていくというのが非常に大事なことですし、それが突き詰めて言えば市民の命と安全を守ることになるのかなと思います。それは柔軟に今後も検証していただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
ここで質問したことが基本的には反映され、防災安全部の創設となったことは大きな前進だと思います。一方で、体制や予算が確保されなければ絵に描いた餅となるでしょう。来年度から防災安全部がスタートするにあたり、さらに防災セクションが求められる震災予防対策など積極的な役割を担うことができるようしっかりと求めていきたいと思います。
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