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お願いいたします。
遺言
母さんは負けました
この世で親を信じて生きた
お前たち三人を残して
先立つことは
とてもふびんでならないが
もう、お前たちにかける声が
出ない
起きあがれない
なさけない
涙もかれ、力もつきました
お前たち
空腹だろう
許しておくれ
母さんを
…………… (あけび書房刊 「福祉」が人を殺すとき より引用)
これは、1987年1月に福祉事務所に困窮を訴えたが生活保護を受けられず餓死した母親の遺言です。
同じような悲劇が今年も全国いたるところで繰り返されています。今年、北九州で生活保護の申請を二度拒否された男性が餓死しました。北海道函館市で生活保護を相談していた49歳の男性が、自宅で首をつり、亡くなっているところを大家さんに発見されました。
どうしてこんな悲劇がくりかえされるのでしょうか。その最大の原因が、厚生労働省がすすめる“水際作戦”という切り捨ての手口です。
生活保護は、まず申請書を提出した日から「保護費」の計算が始まるのです。ところが、“水際作戦”というのは、窓口でこの申請書を渡さないのです。何度行っても「相談」まで。もうどうにもならなくて駆け込んだ人は、相談で1カ月、2カ月たって、明日食べるものもなくなり、相談に行く気力も失せてしまいます。
今の綾瀬市はその点、一歩前進しています。上の写真のように、福祉総務課の窓口のカウンターの上にその「申請書」が置かれているからです(写真手前のケースの中)。
実はここまでくるにはけっこうたいへんなやりとりがあったのです。
綾瀬市も数年前までは申請書を奥にしまい込んでいました。相談者の方に同行した上田祐子市議が「まず申請書を渡してください」というと、市の担当者は「まずご相談をおうかがいいたします」と言って渡しません。それに対して、「相談ではなく申請に来たのです」と言って何度か押し問答の末、しぶしぶ申請書を渡す、という状態でした。
「綾瀬生活と健康を守る会」も文書で申し入れ、何度も対市交渉を行っていました。
それが常に窓口に置かれているのですから、“いいぞ綾瀬市”です。
相談だけでなく、「申請したい」という意志があるのであれば、このケースの申請書に記入して提出しましょう。
この件でお悩みのことやご不明のことがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
▼もう古典的な本ですが今でも考えさせられる大切な本だと思います。
「福祉」が人を殺すとき―ルポルタージュ・飽食時代の餓死 あけび書房 このアイテムの詳細を見る |