これまで幾度かに渡って、世界に伝わっている、結び目を作って
祈願する魔術、紐に九つの結び目を作る魔女術について
抄掲させて頂きましたが、「九つの結び目」は更に別のスペル
(呪文)を使うものがあり、また「願望が叶った、あるいは中断する
などの理由で、紐を処分する時、どのようにしたら良いか」という
憶えておくべき事もありますので、今回はこれらについて、抄掲させて
頂きたく思います。
「紐の処分法」については、魔術研究家であり、洋書で50冊以上の魔術関連の
書籍を書かれてきた有名なカニンガム氏が、このように述べられていました。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
【紐の処分方法】
二度と結び目が解けないように燃やす、地中に埋めて、バラバラになるのを
待つ、箱や引き出しのように、誰にも触れられない場所にしまっておくといった
方法です。
この術は、どんな願いにも使えます。
万が一、かけた術を解きたい場合や、元に戻したい場合は、紐を取り出し、
結び目を解きましょう。
ただし、いつもこの方法が使えるとは限らないので、注意が必要です。
紐を燃やしたり、埋めてしまった場合は、術をかける前の状態に戻す事は
出来ません。
しかし、これはさしたる問題ではないでしょう。
と言うのも、あなたの望みが、本当に止むに止まれぬものだとしたら、時間が経っても
気が変わるはずはないからです。
10年後に振り返った時に、元のままが良かったと感じるとは、とても思えません!
ただこれは、伝統的な対処法なので、ここで触れておく事にしたまでです。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
カニンガム氏はまた、「九つの結び目」を作る魔術で、別の方法について述べられて
いました。
……………………
【癒しの術】
赤い糸に結び目を9つ作ったら、首の周りに巻いて病気を治します。
この方法は、頭痛に特に効きます。
……………………
魔女宗の「「九つの結び目」を作る魔術の最も本格的なものは、有名な魔女ドリーンに
よると、深夜0時から2時までの「魔女の時間」に行うものであり、一人だけの、
誰にも邪魔されない場所で、部屋の明かりを祭壇のキャンドルだけにして行うそうです。
用意するものは、紐でも糸でもよく、祭壇の香を焚き、魔術の中で何を望むかのみに
精神を集中させ、紐(あるいは糸)を前後に動かして、香の煙の中にくぐらせながら、
自分の願い事を唱えます。
それから、願い事が叶った所を明確にイメージや視覚化しながら、以下の順序で
紐に結び目を作っていきます。
紐に結び目を作る間、次の「紐の呪文」を唱えます。
「一の結び目によりて、この呪文は始まりたり。
二の結び目によりて、うつつとならん。
三の結び目によりて、かくあれかし。
四の結び目によりて、ますます強められ、
五の結び目によりて、これが栄え、
六の結び目によりて、この呪文は固められ、
七の結び目によりて、天の星、
八の結び目によりて、運命の女神のみ手、
九の結び目によりて、これ、わがものとならん。」
日本語では難しいのですが、例えば「六(six)」の結び目は、「固められ(fix)」、
「七(seven)」の結び目は、「天(heaven)」、「八(eight)」の結び目は、「運命の女神(fate)」と、
英語の原文では、それぞれの結び目の呪文が、韻を踏む形になっています。
あとの注意は、他のものと同じで、紐は枕の下に入れておくと、願望実現の為のヒントが
夢の中に現われ、またお守りとして持ち歩く事も出来ますが、いずれの場合も、紐は決して他人に
見られないように、そして誰にも言わずに秘密にしておく事が決まりとなっています。
……………………