去る10月3日、熊本市民会館大会議室において、「大型ハコモノ(MICE)建設中止を求める熊本市民の会」主催の学習会が開かれました。
講師は、熊本大学名誉教授・南榮科技大学客員教授の鳥飼香代子先生。
「MICE(大型ハコモノ)をやめて、別の道を考えよう」と題し、講演されました。
内容は、
・MICE・3000人大会議場の問題点・・・国際会議場は500人くらいまでで充分(80%は対応できる)
大学で整備するものもあり(50%は大学開催で対応)
大会議場は国際空港の近くがよい・・・福岡は空港に近い
「まず建設する」という結論先にありきの基本計画
・再開発ビルの商業施設で、県民百貨店のような賑わいが創出できるのか疑問・・・専門店では、「県民百貨店」並みの品ぞろえは無理
長年の積み重ねによる県民百貨店は固定客との信頼関係がある
県民百貨店は鶴屋と住み分けながら、高齢者や住民の消費生活を支えている
なくなれば、周辺住民に買い物難民が出る
1300人の従業員の雇用が奪われる
・花畑広場の問題点・・・夏暑く、冬寒い、雨も多い熊本の広場は利用されるか疑問
花畑町はハザードマップで、0.5~2メートルの浸水可能地域
・中心市街地整備に関する教訓・・・コインパーキングができると店が3つなくなる
高層マンションには規制が必要
投資をすれば、中心地区は活性化するというのは幻想
歩く距離は800メートル、徒歩10分
中心地区の回遊性を高めるには、最低2つの各店舗が必要→鶴屋と県民百貨店
中心地区の滞在時間を伸ばすには、本や、映画館、無料休憩所、、長時間コーヒーショップ、安い公共交通
駐輪場は無料で
【具体的に必要なこと】・県民百貨店閉鎖の再考・・・存続を!
回遊性・滞在時間の延長・比較的買いやすい価格
・花畑広場の冷静な再検討・・・既存施設の有効利用の検討
・MICE中止・・・・必要とはいえない赤字施設
不必要なハコモノ建設は中心地区を衰退させる
・地域住民は、地域を守る消費行動を!
・本当に必要なものを住民が提案し、責任を持って使う
私たちが、これから何をしなければならないか、わかりやすく教えていただいたお話でした。
今度の市長選挙で、「MICE建設中止」を大きな争点にし、MICEをやめてくれる市長を選んでいきたいものです。
MICEをやめて、住民参加で、新しい中心市街地の構想を描いていきましょう!
そして、ムダ遣いをやめた経費で、国民健康保険の引下げや、子ども医療費の無料化拡大、住宅リフォーム助成制度など、さまざまな要求を実現していきましょう。