問題だらけの「市役所建替えの基本計画・基本・実施設計までに一括予算」は認められません!
9月27日、市議会最終日に、「市役所建替えの基本計画・基本・実施設計までに一括予算」の提案に反対討論をしました。
国のマニュアルや指針を無視して、踏むべき手順を踏まない一括予算は認められない
今回の予算提案は、基本計画から基本・実施設計までを一括の予算として提案する異例のものです。これだけの大事業で一括の発注というのは全国にも例がありません。
国土交通省の「地方公共団体における建築事業の円滑な実施に向けた手引き」では、公共建築事業の一般的な業務の在り方として、企画段階での基本計画策定は発注者の仕事、設計段階の基本・実施設計は設計事務所の仕事であるとしています。基本計画までも民間設計会社へ丸投げしては、市民のためのサービスを提供する、市民のための市役所が建売市役所になってしまいます。
また、国土交通省の「建築設計業務委託のすすめ方 適切に設計者選定を行うためのマニュアル」では、設計者を選定する前に行うべきことを、設計与条件として詳細に定めています。
事業目標・重点整備項目・施設概要・敷地や工期、総工事費、そして事前調査など、事前にきちんと定めておかなければ、地方公共団体としての適正な設計業務ができません。
事業費の「616億円+α」にしても、あいまいで、本来、総事業費も設計者選定の前に決めておくことになっています。
国のマニュアルや指針すらも無視して、踏むべき手順を踏まずに、ルール破りですすめている市役所建替えは、ますます問題を抱えることになると思われます。
市民不在の「市役所建替え」は認められません
今年4・5月に行われた住民説明からわずか4カ月、場所の選定すらできていなかった市役所建替えは、市民が知らないうちに、NTT桜町への移転建替えとなり、さらには中央区役所を花畑町別館跡地に分棟することになりました。
事業費にしても、説明会の時には移転建替えで390億円と説明されていたものが、5月末の特別委員会では建設費470億円となり、さらに6月の特別委員会では土地代含め総事業費「616億円+α」と2倍近い事業費になりました。
ところが、場所や事業費などの重要事項がこんなに変わってしまっているのに、市民への直接的な説明は一切行われませんでした。
国土交通省の「社会資本整備の説明責任向上行動指針」では、公共事業の説明責任の相手は「住民」であることが明確に定められています。
この点でも、国のルールを無視した乱暴なやり方です。
建替えの根拠は、破綻しています
「耐震性能が不足する」という建替え根拠では、現庁舎の解体費が90億円もかかることから、庁舎の地下構造が極めて強固であることが判明しました。
斎藤幸雄議会参考人や熊大の三井宜之名誉教授が繰り返し指摘されていたように、現庁舎の地下は充分な耐震性を持つ地下杭や地中連続壁の存在をきちんと考慮すれば、十分な耐震があることは明白です。
水害に対する漸弱性にしても、現在白川は、緑の区間が完成し、太甲橋から明午橋の区間には立派な堤防が完成し、立野ダムによる効果もあり、2012年の九州北部豪雨レベルの雨量では越水しないところまでの河川改修が完了しています。ところが堤防ができる前の2012年に白川が越水した時の浸水図を特別委員会に提出し、中心市街地が今でも6メートル浸水するという虚偽の説明が行われているのは、許しがたい行為です。
一番大切なことは、「建替え」は決まっていないこと
予算が決まっても、基本計画・基本・実施設計の契約はまだ成立していませんし、事業者が決まっても契約議案が議会に付託されます。
さらには、市役所の位置を決める条例案の改正も議会に3分の2の「特別多数決」の議案として提案されます。
これらをクリアしていない今は、建替えは決定していません。
市役所建替えが決まったかのような広報もされていますが、そんなことは断じてありません。
建て替えが本当に必要なのか、これから判断されなければならない問題です。
9月27日、市議会最終日に、「市役所建替えの基本計画・基本・実施設計までに一括予算」の提案に反対討論をしました。
国のマニュアルや指針を無視して、踏むべき手順を踏まない一括予算は認められない
今回の予算提案は、基本計画から基本・実施設計までを一括の予算として提案する異例のものです。これだけの大事業で一括の発注というのは全国にも例がありません。
国土交通省の「地方公共団体における建築事業の円滑な実施に向けた手引き」では、公共建築事業の一般的な業務の在り方として、企画段階での基本計画策定は発注者の仕事、設計段階の基本・実施設計は設計事務所の仕事であるとしています。基本計画までも民間設計会社へ丸投げしては、市民のためのサービスを提供する、市民のための市役所が建売市役所になってしまいます。
また、国土交通省の「建築設計業務委託のすすめ方 適切に設計者選定を行うためのマニュアル」では、設計者を選定する前に行うべきことを、設計与条件として詳細に定めています。
事業目標・重点整備項目・施設概要・敷地や工期、総工事費、そして事前調査など、事前にきちんと定めておかなければ、地方公共団体としての適正な設計業務ができません。
事業費の「616億円+α」にしても、あいまいで、本来、総事業費も設計者選定の前に決めておくことになっています。
国のマニュアルや指針すらも無視して、踏むべき手順を踏まずに、ルール破りですすめている市役所建替えは、ますます問題を抱えることになると思われます。
市民不在の「市役所建替え」は認められません
今年4・5月に行われた住民説明からわずか4カ月、場所の選定すらできていなかった市役所建替えは、市民が知らないうちに、NTT桜町への移転建替えとなり、さらには中央区役所を花畑町別館跡地に分棟することになりました。
事業費にしても、説明会の時には移転建替えで390億円と説明されていたものが、5月末の特別委員会では建設費470億円となり、さらに6月の特別委員会では土地代含め総事業費「616億円+α」と2倍近い事業費になりました。
ところが、場所や事業費などの重要事項がこんなに変わってしまっているのに、市民への直接的な説明は一切行われませんでした。
国土交通省の「社会資本整備の説明責任向上行動指針」では、公共事業の説明責任の相手は「住民」であることが明確に定められています。
この点でも、国のルールを無視した乱暴なやり方です。
建替えの根拠は、破綻しています
「耐震性能が不足する」という建替え根拠では、現庁舎の解体費が90億円もかかることから、庁舎の地下構造が極めて強固であることが判明しました。
斎藤幸雄議会参考人や熊大の三井宜之名誉教授が繰り返し指摘されていたように、現庁舎の地下は充分な耐震性を持つ地下杭や地中連続壁の存在をきちんと考慮すれば、十分な耐震があることは明白です。
水害に対する漸弱性にしても、現在白川は、緑の区間が完成し、太甲橋から明午橋の区間には立派な堤防が完成し、立野ダムによる効果もあり、2012年の九州北部豪雨レベルの雨量では越水しないところまでの河川改修が完了しています。ところが堤防ができる前の2012年に白川が越水した時の浸水図を特別委員会に提出し、中心市街地が今でも6メートル浸水するという虚偽の説明が行われているのは、許しがたい行為です。
一番大切なことは、「建替え」は決まっていないこと
予算が決まっても、基本計画・基本・実施設計の契約はまだ成立していませんし、事業者が決まっても契約議案が議会に付託されます。
さらには、市役所の位置を決める条例案の改正も議会に3分の2の「特別多数決」の議案として提案されます。
これらをクリアしていない今は、建替えは決定していません。
市役所建替えが決まったかのような広報もされていますが、そんなことは断じてありません。
建て替えが本当に必要なのか、これから判断されなければならない問題です。
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