東京多摩借地借家人組合

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山谷は高くて 窓なし1日9百円「押し入れハウス」増加

2009年03月31日 | 最新情報
 「押し入れハウス」などと呼ばれる、狭いが格安の宿が首都圏で増えている。先の見えない不況の中、1円でも安く夜露をしのぎたい人たちが身を寄せる。春、夜風はまだ冷たい。狭い寝床で見る夢はいったいどんな夢だろう。

 東京・浅草の雑居ビル。狭く薄暗い階段を上ると、細い廊下の両脇に引き戸がずらりと並んでいた。

 引き戸をあけると、細い板張りの寝床。高さ約90センチ、幅約80センチ、奥行き約180センチ。1畳に満たない広さだ。この寝床が上下に2段ある。

 窓はなく、蛍光灯を消すと闇に包まれる。寝袋に入って横たわると、近くの部屋の「住人」のくしゃみやいびきが薄い壁越しに聞こえた。

 30日朝、ウズベキスタンからの留学生(25)が一室から出てきた。「寝坊しました」といい、洗面台に急いだ。

 家賃は光熱費込みで月2万7千円。1日900円の計算だ。シャワーとトイレ、台所は共同。敷金・礼金はない。

 大家の男性(40)は約10年前から裁判所の競売物件を買っては、押し入れハウスや約2畳の個室に改装してきた。現在は首都圏に7軒ある。

 学生時代の貧乏旅行の経験から、日本にも外国人旅行者が安く泊まれるゲストハウスをつくりたかった。これまでは中国や韓国からの留学生が主だったが、昨年の金融危機以降は留学生が減り、20~50代の日本人のフリーター、欧州からのワーキングホリデーの学生が半々になった。

 沖縄県出身の男性(27)は「どうせ夜寝るだけだから、家賃がもったいない」。ソフトウエア開発会社に勤めながら、起業を夢見ている。

 不動産業の男性(39)は2畳ほどの安宿を東京・錦糸町近辺で経営する。今の住人の多くは30~60代。女性専用の物件もある。生活保護を受ける人も多い。

 男性の元には、仕事を求めて上京したいという、地方からの問い合わせがくる。「東京も不景気だけど、地方はもっとひどいんだね」

 一方、東京の日雇い労働者の暮らしを支えてきた簡易宿泊所。山谷の街では、「1泊2200円」「冷暖房完備」「全室カラーテレビ」という古びた看板が目に入る。

 この地区の旅館組合が把握する最も安い宿は相部屋で1泊900円。利用者の約8割が生活保護を受けている。個室を求めれば、1泊2千円台後半から。1カ月暮らせば宿泊料は7万円を超す。

 ここ数年は多くの宿が改装し、日雇い労働者から、外国人旅行者や学生へと客層が変わった。春休みに入って観光に来た家族連れや部活動のグループ、スーツ姿で就職活動のために上京した学生がとぎれることなく訪れるという。

 簡易宿泊所「ほていや」を営む帰山哲男さん(58)は「ネットカフェ難民には山谷は高い。現代の『ドヤ街』は都心のネットカフェやマンガ喫茶なのでは」と言った。(中村真理子、石田博士)

(朝日 3月31日)
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新家主の不動産会社が正当事由なき明渡し訴訟 

2009年03月31日 | 明渡しと地上げ問題
 町田市金井町に住むAさんは、2年前に入居して1年も経たないうちに家主が不動産会社に変わり、新家主から昨年7月に今年1月31日の期間満了で家屋を明渡すよう請求されました。Aさんは断ると、家屋明け渡しとともに現行月額家賃7万5千円の倍の15万円の支払いを求める裁判を家主が提訴。町田裁判所から訴状が届き、4月23日に第1回目の裁判が行なわれます。

 今回家主の不動産会社の代理人は司法書士で訴状はおそまつで、更新拒絶の通知により期間満了で契約は終了したとしか書いておらず、肝心の明渡しの正当事由は全く書かれていない。また、家賃を倍額にする理由が契約書で契約が終了した後、明渡しを遅延したら家賃の倍額の遅延損害金を支払うということを根拠にしている。Aさんは組合の法律相談を受け、不当な請求に断固闘う決意です。(東京多摩借組ニュース4月号)


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