娘にはアクセサリーと着物を譲りたいと思っていた。
年に一度は来るのだから今すぐとは思わなかったけれど、まさかのコロナ禍で来られない状況に。
4年ぶりにやって来る事になって、いつ何が起こるか分からないのだから絶対に選んでもらわなければと思った。
アクセサリーは普段使いしている数点と婚約指輪・結婚指輪だけを残して、娘が選ばなかったものは売却するつもり。
和服も気に入ったものを選んでもらったら娘宅に送ることにした。
娘が選ばなかった着物の中には私が気に入っているものもある。
一枚くらい取っておこうかとも思ったが、着るとしたら帯も必要だし襦袢や裾除け、小物類もいる。
迷ったけれど着ることは無いのだから必要ないと、全て処分することにした。
娘に送るものは送って、タンスに残ったものは衣装箱に移した。
タンスは二階にあるが上下に分かれる。
引き出しなどを取り出せば自分たちで運び出せるのではないかと夫は言う。
大型ごみに申し込んで、前日に運び出そうとしたが階段の曲がりの部分が邪魔をする。外まで運ぶのが大変かなと思ったけれど、まさか階段で引っ掛かるとは思ってもみなかった。
仕方がないので戻して二階で解体することにした。
翌日の午後には自宅前に出した解体したタンスは無くなっていた。
洋服ダンスは30年くらい前に処分したので、残っているタンスは一棹。まだ使っているので、これは私たちが住まなくなった時に処分する事になるだろう。