従弟が亡くなって半月。5月半ばに夫のすぐ上の姉(五女)から電話があった。2013年に病気が発覚し、1ヶ月の入院ののち通院治療していた兄が再入院したという。
7人きょうだいの5番目に長男として生まれた義兄は77歳。
4月末の通院日には自らハンドルを握り病院へ行ったというが、5月に入ってすぐ歩行困難になり入院したらしい。
電話を受けた週末、お見舞いに行こうと思っていたのだが10時ころ息子から電話があった。お嫁ちゃんの体調が悪いが自分はこれから仕事だ。急な事だが子供を預かってほしいという。
実は来月、息子の家に家族が増える。お嫁ちゃんはつわりもひどかった。最近はつわりは少し良くなったようだが、元々胃弱なのでお腹が大きくなって時々胃の調子が悪いようだ。
翌日ゴルフに行く夫はお見舞いの予定が狂うのが嫌なようだった。お見舞いには夫だけで行ってもらおうと思ったが、それも嫌なようで翌日ゴルフから帰ってから行くと言う。
そうは言っていてもゴルフから帰ってからでは面倒になり、結局日延べになるに違いない。自分の兄なのだからひとりで行ってくれるのが一番良いのに、嫌がる理由が分からない。
その朝も夫の気持ちがいら立っているのは感じていた。多分、仕事で嫌な事があったのだ。そこに急に孫を預かる事になって予定が狂いそうだというので、さらに苛立ちは増したようだった。でも息子の困り果てた声を聞いては断るわけにはいかない。
息子には「分かった」と答えた。体調が悪いとは言ってもお嫁ちゃんは家にいるのだし、孫を迎えに行く前でも息子は時間が来たら出社するものと思っていたが、迎えに行くと玄関前で息子と孫が待っていた。
電話がきた時、見舞いに行く予定だと話しはした。息子は孫を病院に連れていっても問題無いというので、そのままお見舞いに行った。
病院のエレベーター内には
(中学生以下の子供はインフルエンザ、はしか、水ぼうそう、風しん、おたふくかぜなどにかかりやすく、それらは潜伏期間に他の人に移る危険性があり、病気で免疫の弱っている患者が多いために子供の見舞いは原則禁止)
という貼紙があり、私と孫は待合室で待っていることにした。前回の入院の時は待合室まで出てきた義兄だったが、今はもう歩けない。夫だけが病室に会いに行った。
今回は私は会えなかったけれど、命の期限を一年と区切られた義兄これから何度も見舞うことになるだろう。
時間は狂ったが、そのせいで予定していた買い物(ゴルフ用品)は出来なかったが、それでもお見舞いには行けた。
苛立っていた夫も、孫と過ごす時間に癒されて気持ちの平穏を取り戻したようだった。