日々のつれづれ

日々うららかでありますようにと願ったけれど、平穏な日々は続かない。
穏やかな老後は訪れるか。

横道世之介

2011-06-29 | 趣味の時間

暫く落ち着いた読書の時間が持てずにいた

3日ほど前から読み始めたのが

吉田修一の「横道世之介」

2010年本屋大賞3位を受賞した作品だ。ちなみにこの年の大賞は「天地明察」(冲方丁)←これは未読。

 

大学進学のために横道世之介が上京してきたところから話は始まる。

ぽわんとして憎めないごく普通の男の子である世之介の、何気ない日常が過ぎていくだけの大学生活の一年間を丁寧に描き、合間に世之介と触れあった人々の20年後を挿入しているのだが、それが効いている。

特別に大きな事件が起こる訳でもない日常の、小さなエピソードをつなぎ合わせて読ませる筆力はさすが。

ほんわりと温かい気持ちにさせてくれて、終盤にはちょっと泣けて。

 

忘れていた学生時代を思い出したりして、久しぶりに心が温かくなった作品だった。

 

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禁酒のすすめ

2011-06-22 | 夫と子供と孫のこと

夫が、血液検査でアミラーゼとリパーゼの値が高いと指摘されたのは三ヶ月ほど前。

掛り付けの病院から総合病院を紹介され、先月総合病院を受診した。

半月後、造影剤を使用してのCT検査、MRIの検査を受け、

さらに一週間過ぎた昨日、結果が出た。

検査の結果は膵炎。

膵臓に奇形があり、それも一因のようだ。

膵臓は修復力が無いので炎症が治まって元に戻るという事は期待できない。

これ以上膵臓に負担をかけないように、禁酒は絶対の条件だ。

大好きなお酒を止めなければならないのは、夫にとっても辛い事だろうが、

余りにも膵臓の異常値が高すぎて気持ちが悪いと言う医師の言葉に、最悪の事態も考えていたので、それが避けられただけでも良かったと思わねばならない。

 


この一ヶ月、夫は不安からくる苛立ちで不機嫌を募らせ、私にとっても辛い日々だった。

ストレスのせいか目まいと吐き気に襲われた日もあるが、夫は私の体調には気が付かなかった。触れれば怪我をしそうで、私も夫に関わらないようにしていたし、夫も自分の事でいっぱいだったのだろう。

 

いままでも夫の体調不良は見てきたが、晩年に向かいつつある今回は、私たちにとって夫婦である事を深く問い直す機会になったような気がする。

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