連日の雪かきで本当にヘトヘトになった。
朝、夫と二人で雪を除けて夫を仕事に送り出す。朝食を食べて朝の家事を終わらせて再び雪かきに出る。降雪が多いときは午後からも雪を除ける。
金曜日には疲れ果てて胃の調子も悪い感じ。
その日の献立は考えていたが、土・日は夫は居ない。
土曜か日曜にはスーパーへ行かなきゃと思っていたけれど、この体調では車の運転もしたくない。
金曜日、帰宅した夫が「じゃあスーパーに行くか」と言ってくれたので、週末は何もしないで体を休めることにした。
土曜日、夫が出かけたあとに手にしたのは町田その子さんの「52ヘルツのクジラたち」
2021年の本屋大賞を受賞して話題になったので図書館に予約して、ようやく手にすることが出来た一冊だ。
明日の天気を訊くような軽い感じで、風俗やってたの? と言われた。
この冒頭の一行で、読みやすそうで良いかもと思った。
町田さんの本はこれで4冊目になるが、生きづらさを抱えた人たちの話が多い。
「52ヘルツのクジラたち」も、自分の人生を家族に搾取されてきた女性が田舎に引っ越ししてきたところから始まる。大事なものを失ってこの地に来た彼女が、母に虐待され言葉が出なくなった少年と出会う。
誰も少年を助けてくれなかった。
少年にとって初めて安心感を与えてくれた彼女は「寂しくて死にそうな時に、52ヘルツを聴く」と言って、少年にもプレイヤーのその声を聴かせてくれた。
他の仲間と周波数の合わないクジラの声だ。
世界で1番孤独だと言われている52ヘルツのクジラ。
色々なことがあったけれど、自分を助けてくれた人のことを思う。
世界で1番孤独だと言われている52ヘルツのクジラ。
色々なことがあったけれど、自分を助けてくれた人のことを思う。
今度は自分がそのクジラの声をきっと聴いてみせる と彼女は思う。
自分が助けてあげられたら良いな、と思う。
生きるって辛いことだなと思うけれど、その辛さが人を優しくするのかもしれない。