春分の日だというのに、今日はみぞれ交じりの雪。気分も塞ぐ日だ。
2日前のお昼過ぎ、お隣の奥さんが我が家のインターフォンを鳴らした。
胃潰瘍で入院するのだと言う。
暮れに仕事を辞めて家にいるようになり、旦那さんがストレスで胃潰瘍になった・・・という。投薬治療とも思ったけれど、入院治療のほうが早いと思い入院することにしたのだそうだ。
「娘も時々来るけど、お父ちゃんが一人だから頼むね」って
「私は何もできない」と言ったけれど、「頼むね」と繰り返して帰って行った。
来れる範囲に親族が無いならともかく、しょっちゅう訪ねてくる孫もいるし、二人の子供も市内に暮らしている。 ※お孫さんは最近は落ち着いたらしい。
かつては『遠くの親戚より近くの他人』と言ったものだけれど、冷たいクールな私は安否に関わる頼み事をされるのは困る。
大体がこちらが挨拶しても知らんぷりしているご主人だ。親しい人には挨拶しているようだけれど、我が家だけではなくご近所へ挨拶しているのは見たことがない。
「うちのお父ちゃんは耳が遠いから」と奥さんは言うけれど、そんな問題ではないだろう。しかも我が家の敷地にお隣の屋根の雪が落ちてくるようになると、当のご主人から挨拶してきたりするのだ。迷惑をかけると言う挨拶は無いけれどね。
そんな人なので私に声を掛けられるのはあちらのご主人だって嫌だろうと思うのだが、ご主人は奥さんがそんな事を頼んでいるとは知らないのかも。
でも!でも!
この奥さん、以前にご主人が入院した時も我が家を訪ねて来た。
「最近うちのお父ちゃん見ないっしょ」
私が「あまり外に出ないので分からない」と言ったら
「入院してるんだわ」と。
そんな事を言いにわざわざピンポン鳴らして訪ねてくるなんてと困惑したが、入院を知ったら黙っていられないと考えてお見舞いをした。
ご主人は「なんで話したのよ」と奥さんに言ったと聞いたが、つまり我が家からお見舞いがあったと知っているはずなのだが、その後顔を合わせても何も挨拶はなかった。
出来れば付き合いたくない隣人なのだが「頼むね」と言い置いて行ったのだから、暗くなって灯が点いているかどうかは気にして見なければならないのだろうな。