在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

イタリア コロナ ロックダウン状態の中で 徒然 2

2020-03-25 23:52:02 | もろもろ、つれづれ
今週末の東京にはくれぐれも気をつけて



東京に実家があるので、日本の中でもやはり東京の状況が一番気になる。

日本は、ダイアモンド・プリンセスの事件、つまり、一つの場所の中で隔離されているところで起きていたので、まだ他人事のようだったと思う。
下船したあと、さらに感染者が出た時も、割と外国人が多かったし、日本人でも、クルーズ船に乗れるある程度のお金持ちの方達の世界で起こっていること、というような認識があったはず。

でも、それが、いよいよ本当に身近に迫ってきていると、認識した方が良い。



この認識がまず第一歩だと思う。

感染しても軽傷で済むから、は、多くの場合本当だと思うが、だから感染しても良いとは思わない方が良い。

極力避けるに越したことはない。本当に越したことはない。

それが自分のためであり、友人、家族のためであり、日本のためであり、世界のためである。

誰がイタリアのこの状況を予想したか。

予想していたら起こらなかったし、もっと避けることができた。

避けられなかったのは、予想していなかった、認識していなかったということである。



感染が拡大するにはきっかけがある。
イタリアが、全土に、これだけ感染拡大してしまったきっかけは、北部イタリアの一部限定的地域の封鎖をもう少し拡大した時である。
その中にミラノが含まれた。

その直後に、結局全土を封鎖したので、ここまでしてあわてて北部から逃げなくても良かっただろうと思うのだが、この時の、慌てて逃げた万単位の人たちの15%が、その時点で熱を持っていたという記事を読んだことがある。

逃げた先は南イタリア。

もちろん、各地で、待ってましたと警察を構え、長距離バスの下車時に一人一人体温を測っている光景もテレビに映し出された。

しかし、解熱剤をうまく飲んで対処することはできただろうと思うし、まさにこの移動のバス内で、車内で感染した人も少なからずいるはず。



日本が、今ちょうど、海外からのすれすれの帰国組による感染が広がる時期である。

すでに感染していたなら、たぶんもう症状が出ている。

この時、空港で、または、機内で感染した人は、そろそろ症状が出だす頃である。

これは逆にいうと、この人たちは、昨日まで、普通に電車に乗っていただろう。
買い物や食事に行っていたかもしれない。
いつもの集まりに顔を出していたと思う。

もし、運悪く、そこで移された人の中に、あなたが入っているかもしれない。

そして、それがわかるのに、まだあと7日程度がかかる。

その間、家族に、友人に、そして、他人にも移していることになる。



軽症で済むだろう、と思うだろう。
テレビに出ている、私も感染しました、の有名人が、幸い軽症です、と言っているのを見て、きっと私もそうだろう、と思うかもしれない。

しかし、30代で、既往症もなく、発症から2週間を待たずしてで亡くなった方もいる。
そこまでならなくても、重症化する若い人がかなりの数で存在している。

だから、気をつけたほうが良い。

特にこの週末は。

約束を延期しよう。
集まりを中止しよう。

そう言える、できるだけの勇気を持とう。

認識を改めよう。

東京の封鎖を避けるために。







イタリア コロナ ロックダウン状態の中で 徒然

2020-03-25 23:52:02 | もろもろ、つれづれ
イタリア コロナ ロックダウン状態の中で 徒然


幸いローマに住んでいる。
ローマの感染者数は1200人を超えたところで、ミラノの5000人よりはるかに少なく、まだ普通でいられる。
そして、やっとわずかであっても増加傾向に歯止めがかかってきたため、ほんの少しではあるが、気分も明るくなってくる。

朝から晩までテレビを付けていた時もあったが、テレビに映し出される津波の光景を何度も見ていて気分が滅入ってきた教訓を生かして、ある時からほどほどにすることにした。

そうでなくとも、家からほとんど出られない状態は、精神的にはかなりきつい。

それに、情報は、今はオンラインでも十分入ってくる。


もう何日目?と聞かれても、2週間過ぎたかー 程度に止め、4月3日の期日(間違いなく延びる)まであと何日あるか、などは漠然としか考えない方が良い。

外出がどんどん厳しくなっている状態は好ましくないが、誰もここまでの状態になるとは思わなかったのが本音で、致し方ないことのように思う。


なぜイタリアがここまで? 
そして、ヨーロッパの中で、なぜイタリアが一番最初に?
という疑問は、イタリアにいると割とオブラートに包まれているところがあるように思う。

イタリアの中国への経済依存政策

以前、日本のオンライン新聞で紹介されていた、日本に住んでいるあるイタリア人の方の意見の記事を読んで、イタリア人数人と話をしてみたが、そんなことはないと思うよ、とか、イタリアだけじゃないよー、と柔らかく反論されてしまった。
しかし、今日、再び、考えを代弁してくれる記事が目についたので、紹介してみたいと思う。
興味があればぜひ。


新型コロナ、イタリアの悲劇は中国依存のツケか
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/59866