在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

Imeneus 2009 Fattorie dei Dolfi

2013-05-21 19:25:55 | Toscana トスカーナ
Imeneus 2009 Fattorie dei Dolfi



この前のFood & Wineで見つけたワイン。
見たことのないラベルで、試飲は始めて。
Food & Wineはローマでは初めての開催だが、Meranoのワインフェスと同じ団体がオーガナイズしているため、この前のMeranoには出ていたというので、飲んだことがある人はいるかも知れない。

ワイナリーの造っているワインは2種。
2本目はおいておいて、1本目のワインの話に集中しよう。



品種を聞いたらPrugnolo Gentile100%と言うので、モンテプルチャーノ近辺かと思ったら同じPrugnoloでもクローンが違うという。
場所はピサ近くで、250mの標高、海が見える程度の距離だそう。
3000本程度の密植。つまりいまどきの畑にしては少ない。1本当たりの収量はわからないとの回答。つまり、良い葡萄だけを使って、あとは、もう1本のワインに使うか、売ってしまうらしい。
ヴィンテージは2008年が最初の年で、今年は2年目。2500本(ラベルに書いてある。正確には2446本)だが、昨年はわずか1500本だったらしい。
当然全て手収穫。人口培養酵母は使わず、至って自然派の造り手。
熟成は、サッシカイアの樽を買っているということで、当然使い古しなので、ただの容器として使っていると話していた。
以上の話をきいて、ちょっと狐に包まれた感じになった。
ちょうど、ワインのエキスパートの友人がいたので聞いてみると、聞いたことがないというので、試飲してもらった。そして、意見の交換。
文句のつけようがない。狐に包まれているので手放しに素晴らしいとは言わないが、欠陥がほとんどないといえるワイン。
香りは非常にきれいで、自然派特有の臭みはまったくなし。
洗練された香りに、フルーツとスパイスのバランスも良く、味もエレガントできれい。タンニンも非常に細かい。
で、値段は? 300ユーロ。それもカンティーナでの値段で、エノテカで販売したら500ユーロ?まあ、現時点で多分売っているところはないだろうと思うので、あまり深く考える必要はないかもしれない。
その値段じゃ誰も買わないよ、と言っても、誰も売る人がいなければ、誰も値段をつけない・・・
この値段は、300ユーロでも売れる、と某氏が言った為ついた値段らしい。
とにかく生産量の少なさから、コレクション用のワイン。
どこまで持つかが見ものである。


こちらは2本目のワイン

なお、イメネウスという名前は、まるで女のように美しいヴィーナスとバッカスの息子の名前からつけたのだそう。
見つけたらお試しあれ。

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