在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

”ラ・カヴェヤ” ピエトラヴァイラーノ -カンパーニア

2007-09-03 05:15:19 | レストラン
"La Caveja" Pietravairano -Campania
食通の愛読レストラン年鑑に、ガンベロ・ロッソの「リストランティ・ディタリアristoranti d'italia」があり、毎年年末に翌年号が発行される。
評価は、100点満点の点数制(点に合わせてフォークの数が最高3つまで付く)をとっているが、上位に食い込んでいるのは、必ずと言っていいほど創作系新イタリア料理のレストランである。そして、ワインバー、トラットリアとなると、比較のしようがないというところから、点数なしの紹介だけにとどまっていた。しかし、うまく考えたもので、ここ数年、ワインバーとトラットリアを、点数なし、「フォーク」ならぬ「エビ」で評価することとし、非常に受けている。エビの最高数は3つ。2007年は全国に星の数ほどあるワインバー、トラットリアの中で15店が選ばれた。しかし、欲を言うと、ワインバーとトラットリアが同じ線上に並ぶのにも無理があると思うので、いずれは、評価を分けて欲しいものだ。
「カヴェヤ」はエビ2つ。ナポリの北、カセルタ県にあり、高速から道が良いので、近くでお昼になった時には結構使えると思う。
以外に結構広い。造りは素朴な田舎風。壁にはびっしりワインの棚があり、部屋は広いのだが、ちょっと暗い。しかし、いくつかのアーチ型の大きな窓の外は、南イタリアの明るさ。部屋に入ると一瞬、眩しい光とほの暗さのコントラストに目が眩む。
ここは、野菜が美味しい。野菜をふんだんに使った前菜、そして、豆、野菜の素朴なスープがとてもお腹に優しい。それでは足りないという人は、セコンドに、シンプルに調理されたお肉を食べよう。物足りなさは必ずや吹っ飛んでいく。
最初に行った時は、全体にやや塩辛過ぎる感じだったが、次に行った時はそうでもなかった。まあ、南イタリアのトラットリアでは、塩をぐっと控えた料理にはそうめったに会えないから、仕方ない。強いくらいの塩味が、体に刺激と活力を与えてくれるかのようである。
デザートも素朴で美味しい。ワインは、まずまず。でも、こういう場所では、気取った高級ワインではなく、ハウスワインで充分である。
お腹が一杯になって外に出ると、気持ちの良い庭園スペース。そして、アグリ風に宿泊もできるようになっている。


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