10月、ナクシェ・ロスタムにて
写真の奥の方にある四角の建物は、去年も紹介した、ゾロアスター教の儀式に使われていたと思われる建物。
自然の中や ナクシェ・ロスタムのような大きな遺跡の中では 人はちっぽけ。
広く大きなナクシェ・ロスタムの中で、今年も思わぬほどの小さな住民に出会えた。
それは以前に見たトカゲでは無く、野ネズミ。
一度姿を現わしたものの、私に気付き、穴の中へ一目散に逃げてしまった。
私は手持ちのパンをちぎって 息を潜め、2~3時間 様子を見ることにした。
よほどパンの香りが愛おしかったのであろう。
とうとう姿を現わした。
野ネズミは 今度は私の存在はまるで気づかぬ風を装う。
パンを可愛らしい手ではさみ、一目散に穴の中に逃げ込む姿は愛らしい。
野ねずみは、パンが無くなるまで、その行動を繰り返して、私を楽しませてくれた。
夕刻、私は鞄に残っていたパン、ナン、蜂蜜たっぷりのパイのお菓子などをちぎって 穴の近くに置き、野ねずみに別れを告げた。
野ネズミは、巣の中に蓄えたパンを食べてくれたのだろうか・・・。
もうすぐイランも冬・・・。
今年の正月は大雪だったというが、今年の厳寒を迎えるのだろう・・・。
『冬支度や蓄えはできたかな。』
と、気になるほどの 可愛い野ねずみ。
大きな遺跡の中では 人はちっぽけに見えた。
だが、野ねずみの存在の大きさは、私の心の中に くっきりと残っている。
ナクシェ・ロスタム(2007分/写真など)↓記録
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