『源氏礼讃・高木厚人展』 奈良市杉岡華邨書道美術館
先日奈良市杉岡華邨書道美術館に行ったが、人が多くてゆっくりと楽しむことができなかったので、今回は人がいない時間に合わせて美術家に訪れる。
前回ざっとしか眺めることができなかった『源氏礼讃・高木厚人展』を一時間半掛けて観たのだが、テーマの六番目までしか見ることはできなかった。
現在書かれた仮名文字の書道を見るのは初めてのような気がするが、空間や構図や紙や墨の色やカスレなどが美しく、現在における仮名文字の世界もこんなに美しいものなのかとため息が出た。
伝三条西実枝筆といわれている室町時代後期の写しを早稲田大学様からお借りして「きりつほ」を読んでいるが、文しかし字が分かりやすくすらすらと読める。
しかし高木厚人氏の作品は勢いがあり、また品格をも感間させ、作品として完成させられていらっしゃるので、素直な写しの方が読みやすさにおいては何以後が低い。
高木厚人氏の書道は、芸術作品なのだ。
よってわたくしには学ぶ部分が多く、テーマの六までで一時間半もかかってしまったが、その実、まだまだ理解ができてない部分が多い。
続きを見に行きたいので、また高木厚人氏の書道を味わう機会を独立して人のいない時間帯をめらって鑑賞に行きたいと思う。
自分ではけして書くことはない仮名文字であるが、遊びで楽しんでみたい。
とはいえ何も知らず、仮名文字の半紙さえ知らない私なのだが、、、
『法然上人縁起絵』巻一を小筆で写して遊んでいるが、そのまま写すのではなく、高木厚人氏の億分の一でも見習って、構図とカスレと勢いを頭に入れながら、和歌ではないが、行を分けて書いてみたい。
書道が全くできない私なので文字の形や品格は百パーセント無理ではあるが、楽しんでかければいいんじゃないかという勢いで自己流書道で遊びたいと思う。
写真はパンフレットから。
光源氏の紙は青く、女性の返歌は書く女性のイメージに合わせて紙の色を変えたと教えていただく。
源氏の文字は大きく、女性の文字は少し小さくのびやかに工夫が凝らされているそうだ。
髪の色が工夫された屏風で、兵何時台の優美な貴族を思い起こさせる。
女性の十二単を思い浮かばせる古典的でもあり現代的な芸術作品だと考えている。
鎌倉時代後期の作品のコピーは下の左部分
(早稲田大学デジタルライブラリーよりお借りしました)
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2024年4月20日(土)―7月15日(祝・月)
源氏礼讃・高木厚人展
(以下は、杉岡華邨書道美術館公式HPより引用)
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当館館長の高木厚人が2024年3月末で大東文化大学教授を退くにあたり、「大東退任一区切り」と銘うった4期にわたるイベントが企画され、その第3弾として奈良市杉岡華邨書道美術館では、長年作品のテーマとしてきた「源氏物語」に焦点を当てた作品を紹介します。