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『恋飛脚大和往来~封印切』
出演:中村鴈治郎(現・坂田藤十郎) 中村時蔵 市川左團次 澤村田之助 片岡仁左衛門
2001年
85分
カラー
上方歌舞伎を継承しながらいつまでも若々しく歌舞伎界を牽引する坂田藤十郎を特集! 真面目一本槍の青年と遊女が悲恋へと追い込まれていく上方和事の名作。 飛脚問屋の亀屋忠兵衛は、得意先に届ける大金を懐に入れたまま大坂新町の廓にある井筒屋へやってきた。遊女梅川と深い仲の忠兵衛は、彼女を身請けしようとするが金の工面が間に合わない。そこへ金を揃えた八右衛門が同じ梅川を身請けしにやってくる。八右衛門と身請けをめぐって言い争ううち、男の意地にカッとなった忠兵衛は、預かりの大金の封を切ってしまい…。鴈治郎(現・藤十郎)の忠兵衛、仁左衛門の八右衛門、時蔵の梅川、左團次の治右衛門、田之助のおえん。 (2001年/平成13年11月・歌舞伎座)
今週もテレビで多くの歌舞伎を観たが、特に心に残ったのは『新皿屋舗月雨暈~魚屋宗五郎』と、今回の『恋飛脚大和往来~封印切』
いずれもテレビで繰り返し放映され、何度も見ているが、何度見てもたまらないくらい面白い。
現藤十郎の忠兵衛と仁左衛門の八右衛門のやりとり
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ところで、『恋飛脚大和往来~封印切』は見るごとに本筋への感じ方が若い頃とは変わってきたのだが…。
気になり始めれば、最後の連発「お早よう おいでやす」まで引っかかる。これは大阪の話しだが、京都では「お越しやす」と「おいでやす」を使い分けると言う。「お早よう おいでやす」の言葉から考え、話しの流れの節々が納得いく場面があるのだが、十代の頃は真逆にとらえていた。まぁ、感じ方、味わい方などと言ったものは どれが正しいともいえないので悪しからず。
『名作歌舞伎全集』を開けても記述は短く、芝居ではえらく膨らませてあって、どこを強調するかで内容は変化して興味深いなと思う。
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