乱鳥の書きなぐり

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ひこさんごんげんちかいのすけだち けやむら

2007-01-12 | 歌舞伎

 

 大阪ショウチク座  新築開場十周年記念

  壽 初春大カブキ   昼の部

 

   『ひこさんごんげんちかいのすけだち  けやむら』

                 

                 イチゾウ

                   タケサブロウ

                   カンジャク  

                   シンノスケ            

                   センジャク 他

 

 

 

 十日恵比寿の日にショウチク座午前の部を見てきた。 

 一演目目は 『ひこさんごんげんちかいのすけだち  けやむら』

 この演目は天明6年道頓堀東の芝居に書き下された梅野下風、近松保蔵作の浄瑠璃とのこと。

 (=演劇出版社『カブキ名作事典』参考)

 ショウチク座の新築開場十周年記念にふさわしい演目を選ばれたようです・・・

 

 

 あらすじは省略させていただきますが、この芝居の中で印象深かったところだけを書き出したいと思います。

 

 

 イチゾウさんが出て来られると、大向こうさんの掛け声は盛んになりました。

 この方が出て来られると お芝居が息づいたような感じがいたしました。

 

 

 タケサブロウさんの迫真の演技は気持ちがいい・・・

 憎憎しい表情も好きで、イチゾウさんと同様、好きな役者さんの一人です。

 

 

 カンジャクさんはトウジュウロウさんに少し似てこられたような匂いが漂う演目でした。

 彼の上品な演じ方はこの芝居でも、正の方向に動いたような気がします。

 

 

 彼の口調がテンポ良く軽やか。

「女房・・・」

といって照れ笑いする場面は、誠にかわいらしい。

 

 羽織袴に着替える段になって、

「ようい~~(用意)」(カンジャクさんの声)

といいますと、三味線が阿波踊りのようなリズムで

『チャンカ チャンカ チャンカ チャンカ・・・よういっ!

チャンカ チャンカ チャンカ チャンカ・・・よういっ!

チャンカ チャンカ チャンカ チャンカ・・・よういっ!』(三味線の声)

と繰り返す間に、カンジャクさんは中央部屋で後ろ向きになって着替えます。

『チャンカ チャンカ チャンカ チャンカ・・・』

が十回目の途中で支度ができたと同時に、尻上がり且つ大きな声で切れよく、

『よぉおういっ!!』(三味線の声)

とおっしゃいますと、カンジャクさんが前を向いてにっこり。

 

 とても三味線に乗ってしまう素敵な場面のひとつでした。

 

 

 カンジャクさん(ロクスケ)の着替えが終わってセンジャクさん(おその)が紅梅の枝を折り、カンジャクさんに手放すと、帯の後ろにさす。(実際には黒衣が手伝う)

 負けじと義母も白椿の枝を手折る。

 カンジャクは白椿を子どもに手渡す。

 後ろ帯には紅梅の枝。

 左の脇には白椿を持った子どもを、舞台と水平に抱え(実際には黒衣が手伝う)、格好良く形を決めてみえをきり、幕。

 かっこよかった・・・

 

 センジャクさんのおそのも、いつもより上品でしたし、この役柄に応じて面白おかしかったのではないでしょうか・・・

 

 とてもわかりやすいお芝居で、皆さん楽しまれていたように感じました。

 

 

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