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イタリアの印象派 マッキアイオーリ展
東京目黒にある庭園博物館で『マッキアイオーリ展』があるという。
わたしは マッキアイオーリの特別特集点としては初めて。
期待に胸を膨らませて、会場に向かった。
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学生の頃、マッキアイオーリはイタリアのフィレンツェに行った時に知った。
マッキアイオーリというのは詳しくは知らないが、19世紀におけるイタリアの重要な芸術運動を行った画家たちの作品群をあらわす。
フィレンツェには画家たち画多く集まっていた。
そういった画家たちの中にはアカデミズム名画風から新しい域の芸術を生み出そうという動くがあった。
彼らの中には大胆な斑点を用いた画法で色彩鮮やか且つ立体をあらわすといった表現法を築き上げた。
マッキアイオーリのマッキアとは斑点のことだという。
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忘れては行けないので簡単に会場でメモをとっておいた。
その中でわたし自身の印象深かった作品などについてのメモ書きがある。▼
カフェ・ミケランジェロ「アドリアーノ・チェチョーニ」(1866 好み)
風刺画、
現実の逆説性を強調
1 リソルジメント 「イタリア統一運動」
「宗教裁判の館のガリレオ」(1557 好み)クリスティーフ・パティ
「ジョゼッペ・クリバルディの肖像」 (1861 好み)シルクエストロ・レーグ
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2 マッキア(斑点)と リアリズム
「農民の女性たちの集い」(1561 好み)クリスティーフ・パティ
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「フィレンツェのサン・ミニアート アル・モンテ教会の内部」
(1561 好み)ジョゼッペ・アッパーティ
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3 光の画家たち
写真表現を合わせたもの
明暗と色彩の関係
「森の中の農民の娘」(1561 好み)ジョヴァンニ・ファットーリ
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庭園博物館 二階
「母親」(1884 好み)シルヴァストロー・レーガ
この絵は階段を上がってすぐのフロアにあった。
絵は大きく、おそらくキャンバスの大きさは2~400号はあるのではないかと思われる。
庭園博物館の部屋は広く美しく、絵は大きく感じないがおそらく相当な号数だと思う。
わたしは今回この展覧会でこの絵がいちばん好きだった。
レーガン兄弟の妻であるアデーレと甥っ子のアントニオの絵。
ピンク、水色、黒の対比の面白み。
全体は重厚で暗い感じ。
毛色やドレスやショールの質感表現も素晴らしい。
表情が優しく、無邪気な甥っ子のドレスをふむ姿も微笑ましかった。
絵の前にはソファーが用意されていて、わたしはかなり長い時間 この絵の前でゆったりとした時間を過ごしていた。
隣席には文庫を読むご夫人もいらっしゃり、居心地のいい時間を過ごすことができた。
庭園博物館で楽しむイタリア印象派の「母親」は、わたしの心を和ませて、一人旅の疲れを癒してくれた。
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「祈り」 (1865 好み)ジョゼッペ・アッパーティ
「地下聖堂の女性」(1864 好み)ジョゼッペ・アッパーティ
上二枚は 人物を暗く描き、影のように空間に入り混ぜてしまう。
素敵な印象深い絵だった。
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1870年以降
カフェ・ミケランジェロ
彼にとってのリアリズムとは自然と強調
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ほとんどの風景画は横方向の構図をとられている。
例えば、
「積みわら」(1905 好み)ジョヴァンニ・ファットーリ など
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上の絵は 「魚釣り」(1882)エジスト・フェローニの作品。
さわやかな風を感じるこの絵は、庭園博物館 二階に登る美しい階段の大きな壁面に掛けられている。
階段に見える縦長のキャンバス作品は洒落ていて、この館によく似合う。
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東京目黒にある庭園博物館で見る絵画展は印象的で素晴らしかった。
マッキアイオーリ展に興味を持ってこの機会を逃すまいと会場に向かったが、館が余りにも美しく、絵を見終わったあともう一度高田の中をみて歩いた。
美しい部屋、壁面、天井、床、ガラス、廊下、階段、暖炉、照明など、うっとりとする庭園博物館。
フランスのアール・デコ様式を意識した館と贅をつくしたフランスから輸入した調度品だという。
イタリアの印象派 マッキアイオーリ展派美術好きなら見て損は無い。
しかし会期が終わった後も ここの庭園博物館の室内や庭を見るだけでも優雅なひとときを味わえる素晴らしい空間だと感じた。
ここで見る作品は、欧州などの海外で絵を楽しんでいるような満足感を覚える。
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いつも暖かな言葉をありがとうございます。
東京は素敵な美術館や作品が一杯ですね。
てくっぺさんの行かれた美術館にも、素敵な作品が多いのですね。
美術館をみていると、あっという間に時間がすぎますね。
わたしなんかも、時間不足になってしまいます。
それだけ集中して楽しんでいるのは素敵なことなのでしょうね*^^*
いつも楽しまれているてくっぺさんを見習って、わたしのいっぱい!楽しまなくっちゃ~^^デス。
うちも好きです。
この間、チベット展の帰り、ブリジストン美術館に寄ったのですが、印象派、よかったです。
モネとかマネとか、絵が飾られてました。
残念だったのはチベット展で長居してしまい、1時間ほどしか鑑賞できなかったことです。
ああ、残念。^±^