『熊野権現縁起絵巻』 13 中巻
剣のように険しく、馬も通わない山を一行が登る。先頭の武士の指さす路は、これまでになく、勾配が急。女御ばかりか、武士らも頂をぐっと見上げる。
処刑地に着くと、斬首の準備が整えられ、女御は敷皮に座り、合唱する。一寸抜けば千人を斬る霊剣が抜かれるが、何も起こらない。刃を当てても、観音の申し子である王子を懐妊する女御の首は斬れない。誕生まで斬首は中止となった。
和歌山県立博物館蔵 勉誠出版 1999年
中巻
剣のように険しく、馬も通わない山を一行が登る。先頭の武士の指さす路は、これまでになく、勾配が急。女御ばかりか、武士らも頂をぐっと見上げる。
処刑地に着くと、斬首の準備が整えられ、女御は敷皮に座り、合唱する。一寸抜けば千人を斬る霊剣が抜かれるが、何も起こらない。刃を当てても、観音の申し子である王子を懐妊する女御の首は斬れない。誕生まで斬首は中止となった。
29頁、30頁
『熊野権現縁起絵巻』 和歌山県立博物館蔵 勉誠出版 1999年
川崎剛志:解題・翻刻
高橋修 :附説
1999年
96頁
上巻
『熊野権現縁起絵巻』 1 和歌山県立博物館蔵 勉誠出版 1999年 川崎剛志:解題・翻刻 高橋修:附説
『熊野権現縁起絵巻』 2 十一面観世音菩薩 和歌山県立博物館蔵 勉誠出版 1999年 川崎剛志:解題・翻刻 高橋修:附説
『熊野権現縁起絵巻』 3 観世音のお計らいとおぼし召し、御喜びはきりなし 和歌山県立博物館蔵 勉誠出版 1999年 川崎剛志:解題・翻刻 高橋修:附説
『熊野権現縁起絵巻』 4 観音菩薩に祈願する。 和歌山県立博物館蔵 勉誠出版 1999年
『熊野権現縁起絵巻』 5 九百九十九人の后たちの悲しみ 和歌山県立博物館蔵 勉誠出版 1999年
『熊野権現縁起絵巻』 6 九百九十九人の后は女御野解任をきいて嫉妬 和歌山県立博物館蔵 勉誠出版 1999年
『熊野権現縁起絵巻』 7 后たちは五衰殿を訪れ、財前王と女御の前で相人に偽の占いをさせ、悪王子解任と答えさせる 和歌山県立博物館蔵 勉誠出版 1999年
『熊野権現縁起絵巻』 8 殿舎の内では、王の腰元に女御が付す。灯をともした鉄輪を被る女の姿が、后たちの嫉妬の深さを象徴する。 和歌山県立博物館蔵 勉誠出版 1999年
『熊野権現縁起絵巻』 9 財前王をのせた車が、同時に導かれて五衰殿を出る。後をかつぐ両人が五衰殿の方を振り返る姿が、王の心残りを代弁する。 和歌山県立博物館蔵 勉誠出版 1999年
中巻
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます