3分でわかる!バレエ「マノン」|新国立劇場バレエ団
『マノン』あらすじ
『マノン』
原作はマノン・レスコー
フランスの貴族アベ・プレヴォーによる1731年の小説『マノン・レスコー(Manon Lescaut)』。
正しくは『騎士デ・グリューとマノン・レスコーの物語』といい、7巻からなる自伝的小説集『ある貴族の回想と冒険』の第7巻に当たる。
ファム・ファタール(男たちを破滅させる女)を描いた文学作品としては最初のものといわれ、繊細な心理描写からロマン主義文学の走りともされる。
この作品に基づくオペラ(歌劇)としては、マスネによる『マノン』の他、プッチーニの『マノン・レスコー』も有名。
なお、マスネによる歌劇『マノン』の音楽は、バレエ『マノン』では一切用いられていない。
バレエでの音楽は、元ダンサーのレイトン・ルーカス(Leighton Lucas/1903-1982)により、マスネの他の楽曲が編曲・アレンジされたものが用いられている。
あらすじ・ストーリー
パリ郊外の宿屋に一台の馬車が停まった。
中から降りて来たのは、ひときわ美しい少女マノン。
家庭の事情で修道院に入るため、途中で立ち寄った宿屋だった。
宿屋にいた若き学生デ・グリュー(グリュウ)は、この美少女マノンにたちまち一目惚れしてしまい、二人で駆け落ちしようと彼女を説得する。
マノンも優しいデ・グリューに心を開く。
マノンに惹かれたのはデ・グリューだけではなかった。
好色な老富豪ムッシューG.Mはマノンの兄レスコーに彼女の身請け話を持ちかけ、大金と引き換えに兄レスコーの同意を取り付けた。
しかし、ムッシューG.Mと兄レスコーが話している間に、マノンはムッシューG.Mの財布を抜き取り、デ・グリューと駆け落ちする。
しばらく二人は同棲を続けるが、デ・グリューの留守中にムッシューG.Mが現れ、大金でマノンを説得し、愛人として連れ去ってしまう。
ムッシューG.Mのパーティー会場で、マノンとデ・グリューは再会する。
マノンを説得するデ・グリューに、
「カードでイカサマしてムッシューG.Mの金を巻き上げられれば一緒に行く」
と答えるマノン。
だがイカサマは見破られてしまう。
逃げるマノンとデ・グリュー。
しかし荷造りの途中でマノンが警官に捕まってしまう。
アメリカに流刑になるマノン。
デ・グリューはマノンを追ってアメリカに飛んだ。
ニューオルレアンの刑務所に送られたマノン。
美しい彼女はすぐに看守の目にとまった。
看守がマノンを口説いている所へ踏み込んでくるデ・グリュー。彼は看守を刺してしまい、マノンを連れて逃亡する。
ルイジアナの沼地に逃げ込む二人。
疲れ果てたマノンは倒れ、デ・グリューの腕の中で静かに息絶えるのだった。
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