雑司ヶ谷鬼子母神堂 【柘榴文様 編】
下の写真はどこかに柘榴の文様があります。▼
以前雑司ヶ谷鬼子母神堂 【大型絵馬 編】を記録した。
今回は雑司ヶ谷鬼子母神堂 【柘榴文様 編】を記録したい。
鬼子母神は自分の子の空腹を満たすために他人の子をとらえ食べさせたといわれている。
別説によると、自分が他人子の子を食べたというのもある。
いずれにせよ、仏教典によるらしい。
釈迦は鬼子母神が可愛がっていた一番末の子を隠す。
子を失う母親の苦しみを諭し、仏教に帰依させた。
鬼子母神はその後 護法神となり、子供と安産の慈愛の象徴となった。
一方柘榴は中国でも子孫繁栄の吉祥となっている。
釈迦は鬼子母神が罪を悔い改めた際に、
再び子を喰いたくなるような事があれば柘榴を思うように
と柘榴を提案。
柘榴の多くの実は子供達を連想させる。
このことから
子を喰う代りに、柘榴を喰うように
と諭したという。
不思議なことにイランなどの中東でも柘榴は特別の文様で、古くから多様されている。
絵やタイル画や陶磁器や絨毯などに多く見られる柘榴は、唐草文様と同様まじみ深い。
冬には店頭に並ぶ色鮮やかな柘榴は、絨毯の染め色や料理の煮込みやジュースや柘榴ソースといった実用にもされ、イラン人にとってはなじみ深い実。
中国の吉祥文様や中東を考えると 日本人にとってなじみの薄い柘榴が、こういった仏教伝承として伝えられているのは、非常に興味深い。
2010年3月8日早朝 東京.池袋近く 雑司ヶ谷鬼子母神堂にて
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