厚紙と色画用紙で作ったランドセル型の小物入れ。
母は、帰って10分もしないうちに、これを自分が作って持って帰ったことを忘れている。
「これなに?」
「オカーサン、今日、作ったんでしょ」
「まさか。こんなもの私が作るわけないでしょ」
「……。」
母にとっては「こんなもの」なのである。まあ、確かに、紙製だし、すぐに壊れそうだし、小さな子供ならちょっとは喜んでくれるかなーっていうようなモノではある。
母はよく「あれこれ指図されて作るのは嫌だ」とか「こういうことはキライ。なんも面白くない」などと言う。もっと高度なものを作れるのに…と不満を感じるのだろう。
でも、現実はそんな簡単なものもフォローかなければ作れない。
ふと思う。これから発達していくわけでもない母。残された機能や能力をさび付かせないために必要なことではあるけれど、回復するのでもなし、ストレス感じながらやり続けることにどれくらいの意義があるのだろうか……って…。
母は、帰って10分もしないうちに、これを自分が作って持って帰ったことを忘れている。
「これなに?」
「オカーサン、今日、作ったんでしょ」
「まさか。こんなもの私が作るわけないでしょ」
「……。」
母にとっては「こんなもの」なのである。まあ、確かに、紙製だし、すぐに壊れそうだし、小さな子供ならちょっとは喜んでくれるかなーっていうようなモノではある。
母はよく「あれこれ指図されて作るのは嫌だ」とか「こういうことはキライ。なんも面白くない」などと言う。もっと高度なものを作れるのに…と不満を感じるのだろう。
でも、現実はそんな簡単なものもフォローかなければ作れない。
ふと思う。これから発達していくわけでもない母。残された機能や能力をさび付かせないために必要なことではあるけれど、回復するのでもなし、ストレス感じながらやり続けることにどれくらいの意義があるのだろうか……って…。
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