介護の日々と精神論？

ラジオの人生相談を聞いた。
●事故で左足・左手が不自由な６７才男性。２年前に奥様他界。独居。デイとヘルパー利用。近くに住む長女が日々訪ねる。
●相談者は遠くに住む妹さん。
●元々気性が荒い。気に入らないことがあると暴力的になり困っている。
例えば、４０年前に住んでいた場所に一人で行きたがる。杖をつけば外も歩けるが、危険なので姉妹が一緒に行こうというと拒否。これまでに何度か一人で行かせたこともあるが、警察や救急車の世話になったことも。

回答の先生は「心」のほうの専門家。

この先生は、お父さんの人格を認めてないからこういうことになる…といっていた。
こういう場合、身内は「とにかく大人しくしていて」と思いがちであると。
お父さんにはこれまで生きた物語がある。それを理解していればこんな風にはならないと。
そして、それが出来ればアナタも成長する…みたいな。

このお父さん、まだ若く認知症でもない。自由にならない体がもどかしいのだろうしプライドもある。
だから娘に「危ない」と言われれば意地になって「一人で行く」と言うのだろう。
そのお父さんのプライドも認めて接することは大事だって、よく分かる。

ただ、毎日の介護。
きれい事ばかりいってられない。

一人で行きたいなら「わかった、いってらっしゃい～」と言ってあげたいけど、危険。警察や救急車のお世話になれば、二度とそんなことにはなりたくないと思う。

私は母の徘徊で何度も警察のお世話になってるけど、そのたびにイヤな思いをしてきた。

平穏に一日過ごしたい
頼むから問題行動起こさないで
大人しく寝てて
ゆっくり座ってテレビでも見ててほしい
…と思うのは普通

コレコレをすると○○だからヤメテ欲しい
××は△△だから今日は無理
…とか、ホントにそうされては困ることがあるのも普通。
だけど被介護者にはそれが通らないから、拒否とか暴言になって現れる。

それを受け止めなくてはならないのが私たち。

人格を認める…この精神は大事。そう思いながら接することも大事。
でも、今日の回答は明日からの介護にはあまり役には立たないだろうと思う。

日々起こるアレコレに具体的にどう対処していくか…を、介護者は求めてるんだから。