goo blog サービス終了のお知らせ 

感想:ナミヤ雑貨店の奇蹟

2017-10-11 00:29:31 | 映画



公式サイト


僕ももういい歳の大人なので
ゲームやアニメの感想ばかりではなく
今後はしんみりする映画の感想も書いていきます。

実際のところ今までも観てたんだけどな。
ファッションオタクってのは大変なんだよ!!
「ファッションじゃねーだろ」って言った子はアナルフリスクの刑。




強盗をして逃げた若者3人が転がり込んだ古い家。
そこはかつて、町の人々の悩みを手紙で受けて
回答を掲示していた雑貨店だった。

そこへシャッター越しに32年前から手紙が届く。
店主が店を閉めたあとも悩み相談に訪れる人々の手紙。
若者たちはその場のノリで相談に返事を書き始める。



そういや俺、東野圭吾って短編しか読んだことねえや。
でもネームバリューがすごいからきっと面白い映画なのだろう。




32年前の店主役、西田敏行の演技が相変わらずすごい。
病気の人間の話し方、歩き方。実にリアル。
人間観察の能力が別格なんだろうな。
こういう演技を見れるから邦画が好き。
本人も相当体調が良くないと聞くが、今後も頑張って欲しい。


強盗たちのリーダーが山田涼介。
最近よく名前を聞くが、アイドルタレントはさすがにわからん。
ちなみにこの前、探偵ナイトスクープに出てた。
出てたのを見た直後に寝落ちしてしまったがこの映画の宣伝だったのかな…。




で、ストーリーなんだが。

ひとつひとつの相談に応え、それによって
その相手の人生がどう変わっていくか、という
なかばオムニバスのような構成。


しかし、最初のエピソードからなんだかなぁー。
ミュージシャンを目指す若造が夢を追うべきかどうかの相談。
数回の手紙のやりとりを通じて現実の厳しさを訥々と説いていたはずなのに
実際の演奏を聴いて(どうやらシャッターを通じて32年前の音楽も聴けるらしい)
有名ミュージシャンの曲だとわかるやいなや、
手のひらクルーで「自分の信じた道を歩め」と態度を変える。

未来を知っている人間が予言じみた後出しジャンケンで
その後の人生を決めさせるとか、ダメでしょこれ。


その次の相談でお金が欲しい人間にバブル期の財テクを指示するのを見てもうダメ。
ふざけんな。駄作認定。

東野圭吾ってこんな話を作る作家だったのか…?
なんか一気に印象悪くなったわ。




歳をとってからえらく涙腺がもろくなって
映画館でも人目をはばからずにボロ泣きするおっさんになってしまったが。

「おら、泣け!」といった感じでパスを寄こされると
逆にイラっとさせられるよね…。
特に安易な人死にはタブー。この映画だけで何人死んだっけな…。



ひとつひとつのエピソードが最後に一気につながるのだけれど
なんだか全体的にとっちらかったお粗末な構成だった。

ミステリの名手がこんなミスをするわけがないので
たぶん原作をはきちんとしていて
脚本として再編するときに色々アレになったんだろうな。




個人的に邦画を観るときには
「TVの2時間ドラマスぺシャルに劣ってはいけない」というラインを決めていて
監督のエゴでもいいからテレビでできない演出を入れて欲しいんだが
この作品にはまったくそれがないし、クオリティもTVドラマレベル。

西田敏行以外観る価値なし。
さんざん「泣ける」という宣伝を打って、自らハードルを上げておいてこの落差。
まさに残念賞ですわ。




初回から辛辣な感想になってしまったが
次こそは邦画の面白さをしっかり伝えられるといいな!!


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする