阪口直人の「心にかける橋」

衆議院議員としての政治活動や、専門分野の平和構築活動、また、趣味や日常生活についてもメッセージを発信します。

幼稚園で聞いた母の声

2007年08月08日 01時11分52秒 | 政治
 昨日、一昨日は、橋本市、九度山町。今日は紀の川市と和歌山市で活動しました。

 昨日は、瀧洋一・橋本市議会議員と林間田園都市駅&橋本駅での朝の挨拶を終えた後、午前中いっぱいを橋本市の幼稚園で過ごしました。6月議会に提出された「幼保一元化5か年計画」によって、子供を取り巻く環境が変わることになり、保護者の方々は大きな不安を持っています。議決権を持つ市議会議員に、お母さんの立場からざっくばらんに意見を言う場が設定されると聞き、私も特別に参加させて頂きました。

 少子化、および地方財源が縮小される中、コストを削減することを目的として幼稚園と保育所の施設を共用したり運営の一体化を進めるというのが幼保一元化です。ところが、管轄省庁は保育所が厚生労働省、幼稚園は文部科学省になっています。現在の二元制度の下では、子どもたちや先生(職員)の区分、施設・設備の基準などは別々に定められ、会計も別個に処理する必要があります。そうしないと補助金はもちろん、施設の認可さえ取り消される恐れがあるのです。従って、運営面ではコスト削減はあまり期待できないそうです。

 しかし、これらは行政の論理。現場の声は、コスト削減のため教育の場を統廃合することへの怒りと不安でいっぱいでした。運営を民営化し、地域の公立幼稚園5ヶ所をひとつに統合する計画に対し、お母さん方の声は、本当に切実でした。

「統合されると家から遠くなってしまう」
「民営化されることで、教育の中身よりコスト削減が重視されるのではないか」
「学校によって保育、教育の質に差が出るのではないか」
「公立幼稚園は、特長を出す必要なし。英語教育などは私立に任せればよい。近くで、子どもの数が少ないから公立を選んだのに」

「民営化する場合、業者(法人)の選定基準を明示すべき」
「失敗したら誰が責任を取るのか」
「先生ひとりあたりに子どもの数は増やすべきではない」
「教育内容の向上ではなく予算削減が幼保一元化の最初の目的とは本末転倒ではないか?」
「公務員がコスト削減のため民営化を進めるのは、自己否定だ!」
「子どもを保育園に入れたいから働く人が多い」
「行政は、全く教育の現場を知らないし、知る気もない。市民を馬鹿にしている」
「格差社会が教育の現場に及ぶのは耐えられない」

 子どもたちを抱っこしているお母さん方から、こんな声が、約2時間延々と寄せられました。私はその後も残って個別にお話しましたが、本当に皆さん、真剣でした。そして、子どもの将来を思って思っての言葉には、とても重み、迫力がありました。

「失敗だったら誰が責任を取るんですか。子どもが不幸になったら、はよ死んで化けて出たると思ってるんです」こんな声も聞こえました。

 自民党政治によって教育に対する予算が削られ、その内容が低下することへの不安は想像以上でした。民主党は徹底的に財政の見直しを行い、無駄遣いは徹底的に切り詰めていきます。そして使うべきところには、思い切って予算を投入します。その代表が子育て、そして教育への支援。未来を担う子どもたちへの「投資」以上に有効なお金の使い方などないのですから・・・!