阪口直人の「心にかける橋」

衆議院議員としての政治活動や、専門分野の平和構築活動、また、趣味や日常生活についてもメッセージを発信します。

ピンチをチャンスに-ねじれ国会を機に民主主義の成熟を図ろう!(わかやま新報「がんばってます」掲載)

2010年08月17日 09時29分24秒 | 政治
ピンチをチャンスに――ねじれ国会を好機に民主主義の成熟を図ろう!

                               衆議院議員 阪口直人

ねじれ国会はチャンス

 先の参議院選挙では、民主党は獲得議席が44議席と大敗を喫しました。和歌山県を含む地方の一人区では8勝21敗。この結果は、「苦境にある地方には民主党政権に交代した恩恵が十分に伝わっていない」との民意のあると、厳しく認識しなければなりません。
さてねじれ国会ですが、私は必ずしも悪いことだとは思っていません。議席数こそ改選第二党でしたが、選挙区、比例区とも全国の総得票数はそれぞれ数百万票の差をつけて第一党の票をいただきました。無駄を省き、社会保障や環境分野を成長産業にする理念や方向性が否定されたわけではないけれど、国会運営の強引さや説明不足、政権運営の未熟さなどについては、反省し、正しなさいという国民の意思の表れだったのでしょう。
気づくべきは、「ねじれ」のおかげで、政府・民主党は、野党に対してしっかり説明し、その政策にも謙虚に耳を傾け、熟議をしたうえで、政権政党の責任で判断をする。さらに、そのプロセスをしっかり国民にも見せるという土壌ができたことです。これは、成熟した民主主義では当たり前のことなのです。一見、民主党にとってピンチのように映る現在の政治状況こそ、新しい政治の仕組みをつくるためのチャンスなのです。民主党は利権やしがらみのない政党です。受益者の立場、弱い立場の方々の意見を政策のベースにして、しっかりとした国家戦略を持ち、党利党略にとらわれず大局的に判断する。そんな政治に進化させるためのステップにしていく決意です。


国家戦略に基づいた港湾政策 
 
 国家戦略から政策を考える一環として、参議院選挙終了後すぐ、和歌山下津港の視察を行いました。国土交通省の案内で地方議員の方々や港湾関係者、マスコミ関係者らに加わってもらい、業務艇で海上から五つの港区を巡回。その後は、地元企業の経営者に集っていただき、政治や行政に対する要望を企業の視点で伺いました。津波対策の浮上式防波堤の早期完成など、切実な要望を具体的に沢山お聞きすることができ、政策課題が明らかになりました。

 私は外国から日本を見る機会が多かったせいか、国家戦略として港湾を考え、機能強化を図ることが必要と常々考えてきました。97もの地方空港がありながら、ハブ空港としての機能を韓国・仁川空港などアジア各国に奪われている空港行政は前政権の国家戦略の欠如を如実に表しています。港湾も、神戸港や横浜港が世界有数だった時代は遠い過去の話となり、ハイテク管理された上海港や釜山港と比べるとコストもスピードも劣る日本の港湾は国際競争に完全に乗り遅れてしまいました。

 和歌山下津港など地域港湾との役割分担を明確にして、地域の特徴を活かした発展につなげる国家戦略が必要です。私は、地方の声を踏まえて政府への申し入れを続けます。また、今後は農業や社会保障分野についても同様の機会を設けていくつもりですので、是非ご参加ください。


「民主党政治スクールわかやま」で議論をしよう!

 民主党和歌山県連は、この9月から「民主党政治スクールわかやま」を開講します。私が塾頭として実施する今回は、「和歌山の良さを活かした地域活性化」に焦点を絞って皆さんと一緒に勉強する予定です。

 和歌山は全国でも有数の果物の産地であり、農村の生活文化、自然や伝統と調和した農村・漁村風景など、独自の魅力が沢山あります。「ないものねだり」から「あるもの探し」に発想を転換し、今あるものの魅力を活かし、地域の活性化につなげる視点が必要です。
今回は、地方の特徴を活かしての活性化に大きな成果をあげた講師陣を囲んで議論することにします。来年4月には統一地方選挙があります。将来、議員として元気な和歌山づくりに貢献したいと願う方々の参加を特に歓迎します。スクールでの議論を通じて、統一地方選挙に向けた民主党の地域マニフェスト作りも計画しています。志ある皆さんの参加をお待ちしています。

 なお、募集要項は民主党和歌山県連ホームページよりダウンロードください。応募締め切りは8月21日です。

http://www.minshu-wakayama.jp/