阪口直人の「心にかける橋」

衆議院議員としての政治活動や、専門分野の平和構築活動、また、趣味や日常生活についてもメッセージを発信します。

テレビ取材-中田厚仁さんが遺したもの

2008年03月30日 18時59分22秒 | ボランティア
 今日は、紀の川市の事務所でずっと活動しています。

 午後は日本テレビ(読売テレビ)の取材を受けました。1993年4月8日、カンボジアでのPKO活動中、銃撃を受け帰らぬ人となった中田厚仁さんの足跡を辿る番組を作成するとのこと。プノンペンでの研修中ルームメートだった私がインタビューを受けることになりました。

 カンボジアを皮切りにモザンビークやパキスタンなどの紛争地で取り組んだ平和構築活動は私の政治活動の原点です。その大きな分岐点、そして衝撃は、仲間だった中田厚仁さんの死でした。命の危険に直面しながら、彼が、そして私たちが守ろうとしたものは何だったのか。それは、常に問い掛けなければならないテーマだと思います。事件が起こって15年を迎えようとする今、再び番組のテーマにして頂いたことを嬉しく思います。

 中田厚仁さんの事件は、平和で豊かな国の一員として、国際社会における「弱者」に対して何ができるのか、多くの日本人に一石を投じる衝撃でした。国際協力
という新たな価値観や生き方を追求する日本人が増えたこと、私は本当に心強く思っています。しかし、日本社会自体の先行きが極めて心許無くなった今、せっかく芽生えた新しい価値観も、何だか先細りになっているような気がします。

 かつて、イラクで日本人が武装勢力に拘束された時、小泉首相(当時)自ら「自己責任」と切り捨てました。十分な準備もなく、自分の行動がもたらす結果を考えることなく、観光気分で政情不安な場所に行くことは、私も到底認めることはできません。しかし、この発言は、国際協力活動に人生を賭けて行動している人、もっと言えば、弱い立場にあって苦しむ人の気持ちを挫くものだったと思っています。弱者切り捨ては小泉首相の一貫した政策だったとは言え、この発言に同調する声の多さに、日本社会、そして日本の政治の冷たさを感じました。

 「誰かがやらなくてはならないことがある時、自分が、その誰かになるべき」そんな思いに駆り立てられて、あえて行動する人もいるのです。そんな人を応援するのも、品格のある社会には必要であり、その多くは政治の役割だと思います。そんな思いを込めて、お話させて頂きました。

 インタビューは、日本テレビの「おもいッきりテレビ」で4月8日(火)12:00から放送されるそうです。私が映るのは、12時50分頃からだそうです。放映されるのは、きっと2~3シーンだと思いますが、是非、皆さん、観て下さいね。


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6 コメント

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4月8日 (カフェラテ)
2008-03-31 20:48:55
花冷えというきれいな言葉がありますが、ここ数日はそんな感じで桜は美しいですが少し寒いですね。
3月29日の読売新聞夕刊のトップに今年、国連名誉大使を引退される中田武仁さんの記事が大きく掲載されていました。
今回の様に阪口さんがテレビに出演されたり、中田武仁さんが講演されたりする事は、海外で懸命に頑張っている人達に大きな励みになると思います。

P.S 阪口さんと三高さんのスポーツマンらしいコメントをいつも楽しみにしています。そろそろ野球のシーズンですので
三高さんの楽しいコメントもまた読みたいです☆甲子園とか!
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Unknown (洋品店)
2008-03-31 21:47:14
先日、暫定税率廃止の件で、署名活動をしている阪口さんに訪問して頂いた、海南の商店街で洋品店を営んでいる者です。候補者本人がひとりでまわっているのに驚きました。たくさん署名が集まったみたいで良かったですね。
ところで、先ほど、白いトレーニングウエアで駅周辺をジョギングされていませんでしたか? とてもストイックな雰囲気で、かなりのスピードで走っていましたね。車内から手を振ったのですが、気づかれない様子でした。あまりハッスルし過ぎないように、でも、ガンバッテ下さい。
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私だったみたいです! (阪口直人)
2008-03-31 23:45:46
カフェラテさん、洋品店さん、amaさん、こんにちは。熱い応援メッセージ、ありがとうございます。

洋品店さんが目撃されたランナーは、きっと私だと思います。今日は自宅から温山荘の先、和歌山市に入ったところまで、2回往復したので、海南駅前の道路も何度か通りました。8時半頃スタートして10時頃に帰ってきました。最後は、かなりトランス状態と言うか、自分の世界に入って走ることに集中していたような気がしたので、手を振って頂いたことに気づかなかったようです。申し訳ございませんでした。

カフェラテさんにご指摘頂いたように、今回の特集は、中田厚仁さんのお父さん、中田武仁氏が国連ボランティア名誉大使を勇退されることがきっかけでした。お父さんが、テレビ局のディレクターに、私にインタビューするようにと助言して下さったようです。このような経緯があったので、厚仁さんのメッセージをできる限り伝えたいと話したのですが、 伝わっているでしょうか・・・?
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Unknown (FT)
2008-04-01 22:17:48
放送、楽しみだーー!!
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中田さん (三高 章)
2008-04-01 22:51:23
1月のことでしたが、中田武仁さんより達筆な1通の手紙を受け取りました。
「息子への手紙」
この中田武仁さんが著された1冊の本に、私が感じたことをそのまま文章にしてお送りした手紙に、お返事としていただいたのがその手紙です。
「息子への手紙」には、中田武仁さんが父親としていかに息子である厚仁さんを育てていかれたかが綴られています。
2児の父親である私にとりまして、武仁さんが実践された子育て術には大変大きな感銘を受けたものです。

中田武仁さんといいますと、以前阪口さんが教員をされていた専門学校での特別授業を思い出します。
机上の勉強だけでなく、より幅広い認識を学生たちに提供したいという主旨で、阪口さんが主催された講演会でした。
その様子は、以前このブログでも当時の学生から寄せられたコメントがあったことと記憶していますので、ここでは重複を避けますが、学生たちにとってそれはそれは大きな影響力を与えるような講演内容であったことを鮮明に思い出します。
その後学生たちは、カンボジアやビルマなど、世界各地で“地球市民”としての活動を続けています。
中田さん親子の、そして阪口さんの志しが、確実に若い世代にも伝わっているようで、とても頼もしく思います。
「思いっきりテレビ」の放送日、今から楽しみです・・・

PS カフェラテさんへ
身に余るコメント、ありがとうございます。
まさに球春到来ですね。とりわけ阪口さんをはじめとしたタイガースファンにとりましては、桜満開状態というところでしょう。
我が横浜ベイスターズも、本日ようやく1輪の花を咲かせたようです。
センバツ甲子園では、智弁和歌山の不運な敗戦が残念でした。個人的には21世紀枠での出場を果たした千葉の安房高校に注目していました。公立の進学校であるこの高校の野球を見ていて、まさに私が理想とする高校野球の姿そのもののように映りました。勝った試合も、負けた試合も見ている人に大きな感動と勇気を与えたものと思います。

それにしましても、今さらながらに「大甲子園」の素晴らしさには身体が震える思いです。
それは正に届かなかった夢。幼い頃からそのグランドでプレーすることを夢見ていた長男にとっては、今どんな思いで甲子園を見ているのか、心の奥底はわかりません。
子供の頃から、“いつもそこに野球があった”彼にとって、ボールを置いた今は心にポッカリと大きな穴が開いているのかもしれません。
父親としては、これからの長い長い人生の中で、新たなる「大甲子園」を見つけてほしい、とただそれだけです。
一球に一打にかけたあの熱い思いを人生にぶつけていってもらいたいものです。

しかし正直なところ、私の頭の中にはいまだに「コンバットマーチ」が鳴り響いています。
心にポッカリと穴が開いているのは、息子ではなく私の方かもしれません。
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うっかりしてました (三高 章)
2008-04-02 06:17:16
お詫びと訂正です。
先の文章の中で、智弁和歌山の不運な敗戦と記してしまいましたが、あの試合勝ちを拾ったのは智弁の方でしたね。
阪口さん、ならびに和歌山のみなさん、ごめんなさい。
本日の試合での健闘を心よりお祈りいたします。
ここまできたら日本一になってもらいましょう。
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