『趙氏孤児案』第12~17話まで見ました。
食客を動員して趙朔の邸宅から屠岸賈への邸宅への地下道を掘り進めさせ、屠岸賈の暗殺を図る公孫杵臼。程嬰が気付いてそれを阻止したものの、屠岸賈が途中まで掘り進めた穴を自邸につなげ、地下道に配下の者を潜ませ、主君景公が探訪した際に襲撃させます。下手人は趙朔の食客の一人蒙奇。実は彼は屠岸賈の間者なのでした。蒙奇が「趙朔はこの計画と無関係」と発言したものの、当然景公の不信感は拭えず、趙朔も責任を感じて食客を解散。
これで趙朔を守る者がいなくなったということで、屠岸賈に促された景公は、重臣の欒書らに趙氏族滅を命令。覚悟を決めた趙朔は欒書らの前で自決します。趙朔の夫人荘姫は景公の姉で、ちょうど出産の時期を迎えていましたが、景公のはからいにより事前に宮中に引き取り、夫の死と惨劇を知らぬまま趙朔の男児、本作のテーマとなる「趙氏孤児」趙武を出産。ほぼ同時に、程嬰の妻宋香と、屠岸賈の妻孟姜もそれぞれ男児を出産。しかし孟姜の方は出産時の大量失血により、そのまま亡くなってしまいます。
愛妻家としての一面も持つ屠岸賈は、悲しみのあまり生き残った赤子趙武のことなどどうでもよくなりますが、謀臣到満の進言に促され、将来自分の子の障害になるであろう趙武の抹殺を決意。景公と連携して宮中から自邸へと趙武を連れ出させます。事態を知り、趙武を助けようと程嬰が駆け付けた時には、趙武は使用人の且騅によって井戸に投げ捨てられたはずでしたが、実は密かに且騅に匿われていたのでした。
且騅の生まれ故郷の村は、いつぞやの旱魃による大飢饉(その2を参照)に苦しめられましたが、趙朔が出征して立ち寄った際に兵糧を分けてくれたので村人たちが助かり、その恩返しをしたかったとのことです。あの話がここで生きてくるのかと…… こういう具合に趙朔が理想主義者でお人好しであることによって身を滅ぼすことになったという描写にとどまらず、それが一方で我が子を助けることにもつながったということで、厳しい現実を描きつつも理想や理念がちゃんと報われるという展開になるのは、中国的なヒューマニズムと言ってもいいかもしれません。
程嬰一家と公孫杵臼は趙武を連れて逃亡生活に入りますが、趙武が生きていると知った屠岸賈は、趙武が見つからなければ十日以内に城内のすべての赤子を殺害すると、ヘロデ大王のようなことを言い出します。このままでは趙武はもちろん程嬰の子も生き延びられないと、公孫杵臼は程嬰に、程嬰の赤子を身代わりにして趙武を助ける策を提案。当然のように宋香は生まれたばかりの我が子を犠牲にすることに強く反発しますが、程嬰は深く思い悩み、逡巡しつつもその策に同意。
公孫杵臼は屠岸賈に疑いの目を向けさせないため、身代わりの赤子を守るふりをして死ぬことを決意。程嬰は生き延びて趙武を育てるということで、誓いを交わす二人。
で、屠岸賈を欺くために、まずは程嬰が趙武は公孫杵臼の手にあると密告。公孫杵臼は趙武(=程嬰の赤子)を命懸けで守るふりをしてみせて絶命。趙武(=程嬰の赤子)は屠岸賈の手に渡りますが、赤子が身代わりではないかという疑いを抱いた屠岸賈は、念のためにということで衆人環視の中で程嬰自ら赤子を殺すように強要。そしてその様子を目にした宋香は………
食客を動員して趙朔の邸宅から屠岸賈への邸宅への地下道を掘り進めさせ、屠岸賈の暗殺を図る公孫杵臼。程嬰が気付いてそれを阻止したものの、屠岸賈が途中まで掘り進めた穴を自邸につなげ、地下道に配下の者を潜ませ、主君景公が探訪した際に襲撃させます。下手人は趙朔の食客の一人蒙奇。実は彼は屠岸賈の間者なのでした。蒙奇が「趙朔はこの計画と無関係」と発言したものの、当然景公の不信感は拭えず、趙朔も責任を感じて食客を解散。
これで趙朔を守る者がいなくなったということで、屠岸賈に促された景公は、重臣の欒書らに趙氏族滅を命令。覚悟を決めた趙朔は欒書らの前で自決します。趙朔の夫人荘姫は景公の姉で、ちょうど出産の時期を迎えていましたが、景公のはからいにより事前に宮中に引き取り、夫の死と惨劇を知らぬまま趙朔の男児、本作のテーマとなる「趙氏孤児」趙武を出産。ほぼ同時に、程嬰の妻宋香と、屠岸賈の妻孟姜もそれぞれ男児を出産。しかし孟姜の方は出産時の大量失血により、そのまま亡くなってしまいます。
愛妻家としての一面も持つ屠岸賈は、悲しみのあまり生き残った赤子趙武のことなどどうでもよくなりますが、謀臣到満の進言に促され、将来自分の子の障害になるであろう趙武の抹殺を決意。景公と連携して宮中から自邸へと趙武を連れ出させます。事態を知り、趙武を助けようと程嬰が駆け付けた時には、趙武は使用人の且騅によって井戸に投げ捨てられたはずでしたが、実は密かに且騅に匿われていたのでした。
且騅の生まれ故郷の村は、いつぞやの旱魃による大飢饉(その2を参照)に苦しめられましたが、趙朔が出征して立ち寄った際に兵糧を分けてくれたので村人たちが助かり、その恩返しをしたかったとのことです。あの話がここで生きてくるのかと…… こういう具合に趙朔が理想主義者でお人好しであることによって身を滅ぼすことになったという描写にとどまらず、それが一方で我が子を助けることにもつながったということで、厳しい現実を描きつつも理想や理念がちゃんと報われるという展開になるのは、中国的なヒューマニズムと言ってもいいかもしれません。
程嬰一家と公孫杵臼は趙武を連れて逃亡生活に入りますが、趙武が生きていると知った屠岸賈は、趙武が見つからなければ十日以内に城内のすべての赤子を殺害すると、ヘロデ大王のようなことを言い出します。このままでは趙武はもちろん程嬰の子も生き延びられないと、公孫杵臼は程嬰に、程嬰の赤子を身代わりにして趙武を助ける策を提案。当然のように宋香は生まれたばかりの我が子を犠牲にすることに強く反発しますが、程嬰は深く思い悩み、逡巡しつつもその策に同意。
公孫杵臼は屠岸賈に疑いの目を向けさせないため、身代わりの赤子を守るふりをして死ぬことを決意。程嬰は生き延びて趙武を育てるということで、誓いを交わす二人。
で、屠岸賈を欺くために、まずは程嬰が趙武は公孫杵臼の手にあると密告。公孫杵臼は趙武(=程嬰の赤子)を命懸けで守るふりをしてみせて絶命。趙武(=程嬰の赤子)は屠岸賈の手に渡りますが、赤子が身代わりではないかという疑いを抱いた屠岸賈は、念のためにということで衆人環視の中で程嬰自ら赤子を殺すように強要。そしてその様子を目にした宋香は………