『清平楽』の鑑賞を始めました。今回はTV版全69話予定のうち第1~5話まで。
北宋の仁宗を主役とする作品ということで、物語は即位から間もない天聖年間(1023~1032年)から始まります。主役の仁宗(趙禎)を演じるのは『琅琊榜』などでお馴染み王凱ですが、2話の途中まで青年役を挟んでいます。
まだ年少ということで劉太后(劉娥)の臨朝称制を受けています。しかし仁宗は叔父の八大王(趙元儼)から、実は仁宗の実母は劉太后ではなく、先帝真宗の墓を守る李蘭恵であると知らされます。ここから「狸猫換太子」の話……には行きません (^_^;) 劉太后は先帝にその識見を見込まれて仁宗の生母として政務を執ることを認められ、八大王はそんな劉太后に偏見を持ち、周囲からもちょっとおかしな人扱いされているといった具合に、従来の包青天物の設定を引っ繰り返したような感じになっています。
何とか実母と会おうとする仁宗ですが、群臣に阻まれ、せめて思い出の母の手作りの味と同じ味という蜜餞を求めれば、それが原因で果子店の梁家が破滅したことを知らされ、仁宗の苦悩は深まります。なお、この一件で若き日の韓琦と知り合うことになり、更に范仲淹、欧陽修、富弼といった具合に仁宗を支えることになる名臣たちが序盤から続々と登場。
なお、序盤で出番が多いのは、仁宗の学問の師替わりの立場の晏殊。中の人は『武林外伝』呂秀才役などでお馴染みの喻恩泰です。
伝説とは違って実母との対面がかなわないまま、彼女の病没を知らされる仁宗を支えようとするのは、仁宗の乳母の娘で幼馴染みの苗心禾。彼女は敢えて後宮に入り、仁宗の心の支えとなる道を選びます。
一方の劉太后にも死期が迫ります。仁宗は実母との対面がかなわなかった怒りは隠せないものの、一方で劉太后のことも理解できるようになっていきます。欧陽修が科挙で状元間違いなしとの評判ながら艶詞を書いていることを問題にし、別の者を状元としたり、彼女が敢えて天子の着るべき袞服で太廟での祭祀に臨もうとするのを認めたりと、その心にかなうような行動を取るようになります。そして彼女の葬儀の場で彼女を悪し様に罵る八大王を戒め……というあたりで次回へ。
古典文献からの引用を積極的に盛り込んできたり、袞服の件では細々とした礼制上の議論が展開されたりと、割と歯ごたえのある作品となっています(『陳情令』でお馴染み「明知不可為而為之」も出てきます)。今のところ流行りの宮廷物というよりは稀少な文人ドラマといった雰囲気になっており、その調子で最後まで突っ走ってくれることを願うばかりです。
北宋の仁宗を主役とする作品ということで、物語は即位から間もない天聖年間(1023~1032年)から始まります。主役の仁宗(趙禎)を演じるのは『琅琊榜』などでお馴染み王凱ですが、2話の途中まで青年役を挟んでいます。
まだ年少ということで劉太后(劉娥)の臨朝称制を受けています。しかし仁宗は叔父の八大王(趙元儼)から、実は仁宗の実母は劉太后ではなく、先帝真宗の墓を守る李蘭恵であると知らされます。ここから「狸猫換太子」の話……には行きません (^_^;) 劉太后は先帝にその識見を見込まれて仁宗の生母として政務を執ることを認められ、八大王はそんな劉太后に偏見を持ち、周囲からもちょっとおかしな人扱いされているといった具合に、従来の包青天物の設定を引っ繰り返したような感じになっています。
何とか実母と会おうとする仁宗ですが、群臣に阻まれ、せめて思い出の母の手作りの味と同じ味という蜜餞を求めれば、それが原因で果子店の梁家が破滅したことを知らされ、仁宗の苦悩は深まります。なお、この一件で若き日の韓琦と知り合うことになり、更に范仲淹、欧陽修、富弼といった具合に仁宗を支えることになる名臣たちが序盤から続々と登場。
なお、序盤で出番が多いのは、仁宗の学問の師替わりの立場の晏殊。中の人は『武林外伝』呂秀才役などでお馴染みの喻恩泰です。
伝説とは違って実母との対面がかなわないまま、彼女の病没を知らされる仁宗を支えようとするのは、仁宗の乳母の娘で幼馴染みの苗心禾。彼女は敢えて後宮に入り、仁宗の心の支えとなる道を選びます。
一方の劉太后にも死期が迫ります。仁宗は実母との対面がかなわなかった怒りは隠せないものの、一方で劉太后のことも理解できるようになっていきます。欧陽修が科挙で状元間違いなしとの評判ながら艶詞を書いていることを問題にし、別の者を状元としたり、彼女が敢えて天子の着るべき袞服で太廟での祭祀に臨もうとするのを認めたりと、その心にかなうような行動を取るようになります。そして彼女の葬儀の場で彼女を悪し様に罵る八大王を戒め……というあたりで次回へ。
古典文献からの引用を積極的に盛り込んできたり、袞服の件では細々とした礼制上の議論が展開されたりと、割と歯ごたえのある作品となっています(『陳情令』でお馴染み「明知不可為而為之」も出てきます)。今のところ流行りの宮廷物というよりは稀少な文人ドラマといった雰囲気になっており、その調子で最後まで突っ走ってくれることを願うばかりです。