博客 金烏工房

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『宝蓮灯前伝』第37~46話(完)

2009年04月29日 | 中国古典小説ドラマ
というわけで約2週間に渡って放映されてきた『宝蓮灯前伝』もいよいよ最終回。

楊戩は妻の三公主が亡くなった家族との思い出の品を壊したのにブチ切れ、一千年間連れ添った妻(!)との離縁と天界の司法天神に就任することを決意。義兄弟の哪は「命の恩人の妻を捨てて天界での出世を選ぶとは見下げ果てたヤツ!」と楊戩と義絶しますが、哮天犬と梅山六怪たちは司法天神として天の掟の修改を図っていこうという楊戩の意図を悟ってか、あるいは嫁のアレッぷりを今まで散々目にしてきたせいか、今まで通り楊戩に付き従うことに。

このあたりから狐狸精の小玉とか丁香といった前作のヒロインが誕生。そして三聖母が書生の劉彦昌と出会い、前作の主人公沈香が誕生します。劉彦昌は前作では君子然とした書生というイメージでしたが、今作では三聖母に付きまとってウザがられるストーカーみたいなキャラになってますね(^^;)

2人の結婚を知った楊戩は天奴(玉帝に仕える宦官)と裏取引して玉帝・西王母に事が露見しないようにし、また玉帝廟を粗末に扱ったというカドで玉帝の怒りを買い、旱魃で飢え死にする運命にある数十万の民衆の命と引き替えに自らの手で三聖母を捉え、華山に幽閉して玉帝らが手を出せないようにします。しかし劉彦昌と沈香は宝蓮灯の法力に守られ、何処かへと逃れます。

それから16年後。いよいよ事が露見しようとすると、楊戩は手勢を率いて力ずくで玉帝・西王母に天の掟の修改を求めようとしますが、唐突に現れた三蔵法師に「お前が天界で暴れると下界の民が被害に遭うことになるから自重しろ」と説得され、(以前母が死んで楊戩が天界に殴り込んだ時に玉帝が楊戩誅滅のために天界と下界で大洪水を引き起こし、うっかり人類が滅亡しかけるというギリシア神話並みのスペクタクルがあった。)結局自らの手での掟の修改を断念し、甥の沈香に未来への希望を託すことに。

こうして前作のだめんず楊戩が誕生したわけであります(^^;) 楊戩を悪者にせずにどうやって前作と話を繋げるつもりかと思ってましたが、かなりムリヤリに帳尻を合わせてきましたね。

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