博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

北京で買った本

2009年04月27日 | 中国学書籍
今更な感じもしますが、北京で買った本とDVDをリストアップしておきます。

何琳儀『戦国文字通論』(江蘇教育出版社、2003年1月)
出版された当初、大学の研究室に出入りの本屋が持って来たのを見て良さげな本だなと思いつつ、たまたま金が無かったのでスルーしたら、数年後にこちらの授業の参考図書に指定され、買い求めようとしてもどこにも売っておらず涙目状態に。某先生の名言「本は買わずに後悔するよりも買って後悔しろ」という言葉を思い出しましたよ…… 今回北京の某書店で入手できて本当に良かったと思います。

陳剣『甲骨金文考釈論集』(線装書局、2007年4月)
同氏の代表作「拠郭店簡釈読西周金文一例」などを収録。この陳剣らが楚簡の文字から甲骨金文の釈字を確定するという方法を採るようになってから甲骨金文学のパラダイムが変わったんだよなあ…… 

周生傑『太平御覧研究』(巴蜀書社、2008年12月)
この分野でよく使われる『太平御覧』の成立について論じた本。

孟世凱『甲骨学辞典』(上海人民出版社、2009年1月)
甲骨文に見える用語や甲骨学に関わる学者・書名などを解説した辞典。今まで甲骨文字の字典はいくつか存在したものの、こういう辞典は珍しい。しかし肝心の中身はイマイチ……

何景成『商周青銅器族氏銘文研究』(斉魯書社、2009年1月)
実は現在この先生の講義に出席していたり。折角なので御本人の署名も頂戴しましたが、「僕まだこの本を手に入れてないよ」と言われてしまいました(^^;) 中国では出来上がった本を著者に進呈するという制度は無いんでしょうか…… 内容は例の金文の図像記号に関するものですが、前に紹介した『另一種古史』とは違って図像記号が族徽という前提のもとで研究を進めてます。しかしこちらの方が圧倒的に完成度が高い(^^;)

許進雄『中国古代社会 文字与人類学的透視』(中国人民大学出版社、2008年3月)
元は台湾で出版された本らしい。古文字の字形から農業・工芸・医学・祭祀など中国古代の人々の生活を探っていく書くと白川静の本みたいですが、白川先生よりも堅実に人類学した本のようです(^^;)

李学勤『文物中的古文明』(商務印書館、2008年10月)
この分野ではお馴染み李学勤先生の新著。

洪颺『古文字考釈通仮関係研究』(福建人民出版社、2008年9月)
知り合いの先生が序文を寄せていたので思わず購入。著者はどうやら元吉大所属の模様。内容は正直言ってあまり大したことは無いのですが、「音韻学の律と例」など講義で聞いた用語がよく出て来るので、吉大の学風を伺うには良い本かもしれません(^^;)

張吉煥・李潤乾『楊家村西周遺址』(陝西人民出版社、2008年11月)
風の噂に逨盤などが出土した陝西省眉県楊家村の発掘報告が出たと耳にしたので書店を探してみたものの、ゲットできたのはこのパンフレットもどきの図版のみ。「この本ではないよなあ」と思いつつも一応購入。肝心の発掘報告については帰宅後に調べてみたら『吉金鑄華章 宝鶏眉県楊家村単氏青銅器窖蔵』というタイトルのようですが……

劉青『甲骨卜辞神話資料整理与研究』(雲南人民出版社、2008年10月)
正直内容はアレですが、安いし邪魔にならないので一応購入。

以下はDVD。

『封神榜続集 武王伐紂』
以前文句を言いながらも結局購入。

『漢字五千年』
CCTVで放映されていたドキュメンタリー。先日触れたようにいろんな意味で要注目の作品です(^^;)

『問君能有幾多愁』
現在鑑賞中。このあたりは衝動買いですね。

ちなみに新版『書剣恩仇録』と『武林外伝』のDVDも見つけたものの、どちらも廉価版ではなく豪華版しか見当たらなかったので断念…… 特に『武林外伝』はこちらでうっかり廉価版の上巻(話数が全80話と多いせいか、廉価版は上・中・下巻の3分割で販売)を買っちゃったので、今更豪華版を買うわけにもいかないんですよね。トホホ……

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