『清平楽』第36~40話まで見ました。
仁宗は三皇子、七公主と立て続けに子供を亡くします。八大王は病床で彼に「これも生前に実母李宸妃を宮廷に迎えず、その死に目にも会わなかった罰だ」という呪いの言葉を吐いたようで、仁宗は忘れかけていた実母に対するトラウマが再びぶり返します。
本作序盤の若い頃の八大王。包青天物の八賢王に相当する人物ですが……
李宸妃といえば、彼女と縁のあった梁家の梁元生が、このあたりで開封随一の酒楼で迎賓館的な役割を担う礬楼を買い取る買い取らないという話が挿入されます。仁宗は彼が梁家果子店の身寄りであると承知していた模様。ついでに言うと仁宗お気に入りの梁懐吉もそうなのですが、まだそのことには気付いていません。
そして官界では范仲淹・韓琦らが進めていた新政に暗雲が垂れ込みます。慶州知州の滕宗諒の公金使い込みが中央で問題となり、王拱辰は彼を弾劾しますが、范仲淹は西夏との戦いに従軍した兵士たちを労う際に生じたミスで、公金を私物化したものではないと擁護。仁宗も一旦はその言い分に理解を示しますが、これに不満を持った王拱辰は朝廷への出仕をボイコットし、髪をざんばらにして自宅に籠もります。
いわゆる「慶暦の党議」と呼ばれる事件ですが、王拱辰は妻のことを范仲淹の一派の欧陽修に長年からかわれていたことを苦にしていたのです(王拱辰は初め薛奎の三女を妻としていたのを、その死後にその異母妹を娶り、同じく薛奎の四女を妻にしていた欧陽修からそれをいじりのネタにされていた)。結局仁宗は政治的判断もあり、范仲淹を陝西に、同じく新政派で謀反の噂を立てられていた富弼を河北に飛ばし、こうして新政は潰えたのでした。
後宮でも更に不幸が相次ぎます。花粉アレルギー事件以後すくすく育っていた四公主瑶瑶が寒暖差アレルギーから喘息を発症して急死。仁宗は李宸妃の肖像画を前に「これも私が不孝を重ねたからでしょうか?」と必死に詫びようとします。呪いの言葉を残した八大王はつくづく罪深いなと。しかし仁宗の懇願も空しく、唯一残された男児の二皇子最興来が蜱虫(マダニ)に噛まれたことから熱病を発症。疫病ということで、その見舞いすらかないません。
仁宗は、最興来の熱病は天からの予兆ではないかと解し、各地で虫鼠の駆除などの疫病対策を進めさせようとします。ここで范仲淹ら新政派が進めていた冗員整理が問題に。官署の人員が足りなくなったことで疫病の対策に手が回らなくなっていたのではないかという批判です。これに対して新政派の方は、冗員整理の対象となっていたのはまともな働きをする能員ではなく、いても役に立たない連中だと反論。
ともに現代日本の公共事業であるとか、目下の問題の公衆衛生での議論で取り沙汰される論点です。この作品でもなぜか日本の世相を反映する描写が出てきましたね。
仁宗は三皇子、七公主と立て続けに子供を亡くします。八大王は病床で彼に「これも生前に実母李宸妃を宮廷に迎えず、その死に目にも会わなかった罰だ」という呪いの言葉を吐いたようで、仁宗は忘れかけていた実母に対するトラウマが再びぶり返します。
本作序盤の若い頃の八大王。包青天物の八賢王に相当する人物ですが……
李宸妃といえば、彼女と縁のあった梁家の梁元生が、このあたりで開封随一の酒楼で迎賓館的な役割を担う礬楼を買い取る買い取らないという話が挿入されます。仁宗は彼が梁家果子店の身寄りであると承知していた模様。ついでに言うと仁宗お気に入りの梁懐吉もそうなのですが、まだそのことには気付いていません。
そして官界では范仲淹・韓琦らが進めていた新政に暗雲が垂れ込みます。慶州知州の滕宗諒の公金使い込みが中央で問題となり、王拱辰は彼を弾劾しますが、范仲淹は西夏との戦いに従軍した兵士たちを労う際に生じたミスで、公金を私物化したものではないと擁護。仁宗も一旦はその言い分に理解を示しますが、これに不満を持った王拱辰は朝廷への出仕をボイコットし、髪をざんばらにして自宅に籠もります。
いわゆる「慶暦の党議」と呼ばれる事件ですが、王拱辰は妻のことを范仲淹の一派の欧陽修に長年からかわれていたことを苦にしていたのです(王拱辰は初め薛奎の三女を妻としていたのを、その死後にその異母妹を娶り、同じく薛奎の四女を妻にしていた欧陽修からそれをいじりのネタにされていた)。結局仁宗は政治的判断もあり、范仲淹を陝西に、同じく新政派で謀反の噂を立てられていた富弼を河北に飛ばし、こうして新政は潰えたのでした。
後宮でも更に不幸が相次ぎます。花粉アレルギー事件以後すくすく育っていた四公主瑶瑶が寒暖差アレルギーから喘息を発症して急死。仁宗は李宸妃の肖像画を前に「これも私が不孝を重ねたからでしょうか?」と必死に詫びようとします。呪いの言葉を残した八大王はつくづく罪深いなと。しかし仁宗の懇願も空しく、唯一残された男児の二皇子最興来が蜱虫(マダニ)に噛まれたことから熱病を発症。疫病ということで、その見舞いすらかないません。
仁宗は、最興来の熱病は天からの予兆ではないかと解し、各地で虫鼠の駆除などの疫病対策を進めさせようとします。ここで范仲淹ら新政派が進めていた冗員整理が問題に。官署の人員が足りなくなったことで疫病の対策に手が回らなくなっていたのではないかという批判です。これに対して新政派の方は、冗員整理の対象となっていたのはまともな働きをする能員ではなく、いても役に立たない連中だと反論。
ともに現代日本の公共事業であるとか、目下の問題の公衆衛生での議論で取り沙汰される論点です。この作品でもなぜか日本の世相を反映する描写が出てきましたね。
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