ル・グウィン著、清水真砂子訳『ゲド戦記別巻 ゲド戦記外伝』(岩波書店、2006年5月)
この別巻は日本語版だと第5巻の後に刊行されたのですが。原著の方は第5巻の前に刊行され、5巻の橋渡しとなるエピソードも収録されているということなので、こちらの方を先に読んでみることにしました。この本では5本の短編とアースシー世界の解説が収録されています。
この『ゲド戦記』シリーズは3巻までで一旦完結後、長いブランクを経て4巻以降の刊行が始まったということで、前半3巻と後半3巻とでだいぶ趣が異なっています。後半3巻に共通するテーマは「世の中を悪くするのはいつも男性」「男性は常に女性を抑圧しようとする」といった観点です(^^;)
本巻収録の『カワウソ』はゲドが若い頃に魔術を学んだローク学院の創設について語っています。ゲドの時代には学院で学べるのは基本的に男性のみということになっていますが、学院の創設には女性の魔術師たちが大きく関わっていたという設定になっています。学院から女性が排除された事情については本巻巻末の解説で語られています。同じく本巻収録の『トンボ』は第4巻から少し後の時期の話で、ロークの学院が女性を排除していることについて疑問を投げかけており、またこの話が第5巻への橋渡しともなっています。
『ダークローズとダイヤモンド』は若い男女の魔法使いの恋物語、『地の骨』はゲドの最初の師となったオジオンとその師匠の物語、『湿原で』はゲドがロークの大賢人として活躍していた頃の物語です。それぞれ「女性が本来持っている力」が意識された内容となっています。
この別巻は日本語版だと第5巻の後に刊行されたのですが。原著の方は第5巻の前に刊行され、5巻の橋渡しとなるエピソードも収録されているということなので、こちらの方を先に読んでみることにしました。この本では5本の短編とアースシー世界の解説が収録されています。
この『ゲド戦記』シリーズは3巻までで一旦完結後、長いブランクを経て4巻以降の刊行が始まったということで、前半3巻と後半3巻とでだいぶ趣が異なっています。後半3巻に共通するテーマは「世の中を悪くするのはいつも男性」「男性は常に女性を抑圧しようとする」といった観点です(^^;)
本巻収録の『カワウソ』はゲドが若い頃に魔術を学んだローク学院の創設について語っています。ゲドの時代には学院で学べるのは基本的に男性のみということになっていますが、学院の創設には女性の魔術師たちが大きく関わっていたという設定になっています。学院から女性が排除された事情については本巻巻末の解説で語られています。同じく本巻収録の『トンボ』は第4巻から少し後の時期の話で、ロークの学院が女性を排除していることについて疑問を投げかけており、またこの話が第5巻への橋渡しともなっています。
『ダークローズとダイヤモンド』は若い男女の魔法使いの恋物語、『地の骨』はゲドの最初の師となったオジオンとその師匠の物語、『湿原で』はゲドがロークの大賢人として活躍していた頃の物語です。それぞれ「女性が本来持っている力」が意識された内容となっています。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます