博客 金烏工房

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李国立版『射英雄伝』その7(完)

2008年11月06日 | 武侠ドラマ
『射英雄伝』第45~最終第50話まで見ました。43・44話はディスクエラーで見られませんでしたよ。トホホ……

その43・44話で楊康が欧陽鋒に弟子入りし、二人して郭靖の5人の師匠を殺害したらしく、第45話は鉄槍廟の場面から始まります。本来ならここで楊康が死ぬはずですが、このドラマでは穆念慈の尽力によって無事に生き延び、完顔洪烈と再会してともにホラズムの客将となります。

鉄槍廟では丘道長が「不肖の弟子」楊康を始末しようとしますが、穆念慈が「あんた、今まで自分のやって来たことがすべて正しいと思っているでしょうけど、本当にそうなの?胸に手を当てて考えてご覧なさい!」と一括。このドラマの煮え切らない丘道長相手だと見ていて非常にスカッとする場面ですね(^^;)

で、モンゴルの部将としてサマルカンドに従軍してきた郭靖は楊康と対峙することになります。二人とも『武穆遺書』を持っているという設定で、理解力に優れる楊康が『武穆遺書』の兵法を生かしてモンゴル軍を散々に打ち破り、今までの鬱憤を晴らしてやったとばかり悦に入りますが、この場面の楊康が最高にウザいです。郭靖のライバルとしての楊康に光を当てたのが今回のドラマ版の特徴ですが、クローズアップしたらしたでここまでウザいキャラになるとは……

ここで黄蓉の出番と相成るわけですが、このドラマでは郭靖の母とコジンが郭靖の手助けをさせるために黄蓉を捜し出し、一緒に密かにサマルカンドの陣中に潜り込むものの、郭靖の母は息子とコジンとの関係を考えて黄蓉に郭靖の前に姿を現さずに手助けするよう約束させるという設定になってます。「靖哥哥はバカだから」という黄蓉の一言にムキになって怒る郭母が何ともおかしいです。

この黄蓉の助けによって逆に劣勢となり、追い詰められる楊康。最後に郭靖と一騎打ちして挽回しようとしますが、当然のごとく郭靖に打ち負かされてしまいます。トゥルイは楊康の処刑を求めますが、そこで郭靖が取った行動は…… 楊康の末路は一応原作と帳尻を合わせた形になってますが、こういう展開では『神雕侠侶』とうまいこと話が繋がりませんなあ(^^;)

全50話と話数だけ見れば大長編ですが、途中でダレ場がほとんどなく、内容に関してさして期待していなかった割には楽しく見させてもらいました。ただ、今まで何度か指摘した通り特撮面で張紀中より退化しているのが何とも残念ですが……
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