博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『長安十二時辰』その9

2019年08月13日 | 中国歴史ドラマ
『長安十二時辰』第41~45話まで見ました。

一向に自分を信用しようとしない父親や、その尻馬に乗る林九郎の態度にブチ切れた太子が興慶宮から退出。その後で何執正が太子のために「聖人」を叱責しますが、「聖人」は逆に太子や国家への思いを訴え、何執正を心服させます。


色々ふんだりけったりの太子李璵(後の肅宗)。

太子と入れ替わるように、聞染の死を知った龍波が「聖人」にひとこと物申してやろうと手勢とともに乱入。やはり興慶宮の入り口に石油をまいたりしております…… 「聖人」と対峙する龍波ですが、意外にも「聖人」が安西鉄軍第八団の一件を把握しており、戦死した戦友たちの名前が朗々と読み上げられたことで、さしもの龍波も「聖人」に心服しそうになります。何執正の件といい、こういう局面でだけカリスマ性が発揮されるのも困ったものです……

そして事情を知らない「聖人」は大量の火薬が仕掛けられているはずの灯楼に火矢を射かけますが、灯楼は炎上・崩壊しても、張小敬が切除するために頑張ったということで、爆発の鍵となる「麒麟臂」は作動しません。その様子を見た龍波は逆上して「聖人」護衛の龍虎軍と乱闘を開始。張小敬も興慶宮に合流して龍波と同調し、聞父子の件に関与したということで永王を斬りつけ、「聖人」と厳太真を人質にとり、興慶宮から撤退しますが、実は張小敬が人質にとったのは厳太真と見せかけて檀棋なのでした。厳太真の方は「聖人」お付きの宦官から「将来聖人があなたの命を犠牲にすることがあれば、今日のことを思い出してください」と意味深な言葉をかけられます。

檀棋が厳太真と入れ替わったことは龍波にもたちまち露呈し、「よくも騙したな!」と張小敬にブチ切れますが、張小敬の方は何とか彼を生かしたい模様。一方、主が不在となった興慶宮では、太子擁立を図る郭利仕らと、永王(張小敬に手加減されて命は助かったらしい)を擁立して実権を得ようとする林九郎の思惑が交錯。林九郎の策謀により太子は謀反人認定されてしまいます。

隙を突いて龍波のもとから逃亡した「聖人」は、夜の街中をさまよっていたところを戸部の役人祝慈一家に保護され、彼らによる貧民の振恤に付き合ってその暮らしぶりと、大唐の最盛期を導いたと自負する自身の統治の現実を目の当たりにします。しかしその祝慈一家も、自分たちの乗る馬車を襲おうとした夜盗と駆けつけた龍武軍との小競り合いの中で射殺されてしまい、激怒した「聖人」はなぜか隠し持っていたらしい爆薬に火を付けて兵士たちに投げつけます。怒りのあまり自らも街に放火する玄宗…… 

「聖人」は騒ぎを聞きつけた張小敬らによって再び保護され、一行は馴染みの酒場「大吉酒肆」で一服し、「聖人」の処分や長安を出るか否かで対立。一方の太子の方は林九郎の意を承けた甘守誠将軍に捉えられそうになるところを何執正と寧王孫(玄宗の兄の孫)に助けられ、李必が再び主導権を取り戻した靖安司に落ち着き…… というところで時刻は卯初。日の出が近づいてまいりました。

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