落合淳思『甲骨文字に歴史をよむ』(ちくま新書、2008年7月)
基本的に甲骨文字・甲骨文の読み方のみ解説していた前著に対し、今回は甲骨文を史料として殷代の社会や歴史などを読み解いていこうという主旨。殷王の系譜はその時々の都合によって変化していたのだといった著者のこれまでの研究成果が盛り込まれたものとなっています。
白川静が漢字の字源から呪術性を読み取る傾向を批判したり、夏商周断代工程は文献の記述をベースにしているという点で日本の皇紀の制定と似たり寄ったりだとか、中国で2005年にその内容が発表された板方鼎を偽銘と断定したりと、ラディカルな主張が目立ちます。
ツッコミ所も無いわけではないですが、ここではひとつだけ。最初の方で殷代政治史を継続的に研究しているのは著者1人だけというような記述がありますが、何ぼなんでももう1人ぐらいはいます(^^;) 政治史にこだわらなければもうちょっと増えます。どっちにしろ日本では数えるほどしかいないのは確かなんですが……
基本的に甲骨文字・甲骨文の読み方のみ解説していた前著に対し、今回は甲骨文を史料として殷代の社会や歴史などを読み解いていこうという主旨。殷王の系譜はその時々の都合によって変化していたのだといった著者のこれまでの研究成果が盛り込まれたものとなっています。
白川静が漢字の字源から呪術性を読み取る傾向を批判したり、夏商周断代工程は文献の記述をベースにしているという点で日本の皇紀の制定と似たり寄ったりだとか、中国で2005年にその内容が発表された板方鼎を偽銘と断定したりと、ラディカルな主張が目立ちます。
ツッコミ所も無いわけではないですが、ここではひとつだけ。最初の方で殷代政治史を継続的に研究しているのは著者1人だけというような記述がありますが、何ぼなんでももう1人ぐらいはいます(^^;) 政治史にこだわらなければもうちょっと増えます。どっちにしろ日本では数えるほどしかいないのは確かなんですが……
でも、西周時代というのは、もはや「甲骨」でなく、「金文」になってるんでしょうか?
個人的な興味ですが、甲骨文て、
文物としては、流通してるもんなんでしょうか。
故宮から出回らないかな、、
わたしがコッソリ持っていったげましょうか、
なに、「龍角散ですよ」と言うといたら大丈夫!(謎
いつ読めるか分かりませんが、立ち読みの印象がよほど悪くない限り買います(^^;
>でも、西周時代というのは、もはや「甲骨」でなく、「金文」になってるんでしょうか?
西周期に入っても数は少ないけど甲骨文は存在してますよ。
>個人的な興味ですが、甲骨文て、文物としては、流通してるもんなんでしょうか。
うーん、青銅器なんかだと盗掘で香港の骨董市場に流れた物を博物館などが購入という話がチョイチョイありますけど、甲骨文の場合は出土する所が限定されているせいか、そういう話は聞きませんね。偽物やレプリカはたくさん出回っているんでしょうけど。
>武藤 臼さま
まあ、白川先生の本よりはわかりやすいと思うので、一度目を通してみてください(^^;)