博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『封神演義』その2

2019年04月28日 | 中国古典小説ドラマ
『封神演義』第6~11話まで見ました。

元始天尊によって下界に落とされてしまった姜子牙ですが、記憶改変というか歴史改変により、崑崙で修行していたはずの数十年がなかったことにされ、朝歌の街で麺屋を営む悪妻の馬小紅に毎日どやされながら暮らしていたことにされてしまいます……


姜子牙を演じるのは、新版『三国』の劉備役、『軍師連盟』の曹操役でお馴染みの于和偉。


そしてこちらは姜子牙と馬氏との間に生まれた娘の蘭盈ちゃん。また雑なオリジナルキャラクターを出しおって……と思ったら、武王の妻とされる邑姜がモデルとのこと(『封神演義』の原典には邑姜は登場しません)。

一方、朝歌に到着した妲己は紂王の命により処刑されることになりますが、妲己は父母の復讐のため、刑場で悪魔こと子虚に魂を売り渡し、その妖艶な姿に魅入られた紂王によって罪を許され、後宮に迎え入れられます。そして紂王の寵愛を得て瞬く間に貴妃の座に。ただ、妲己は完全に子虚に身体を乗っ取られたというわけではなく、ピンチの時などに任意で子虚が取り憑くようです。

そしてやはり朝歌にやって来た楊戩は妲己を救出しようとしますが、姜子牙に引き留められ、その占いの力に感じ入って弟子入りすることに。姜子牙も崑崙で学んだことがリセットされたわけではないようですが、占いの能力で金儲けしようとするのは元始天尊的にはズルということになる模様 (^_^;)(街で占い師商売を始めると急に雲行きが怪しくなってきたりする)

ついでに楊戩に武吉をおびき出させて彼も弟子に迎えますが、ここで文王ではなく武吉&楊戩相手にまっすぐの釣り針で釣りをする話が挿入されます。もっとも、武吉の正体は前回触れたように後の武王こと姫発であるようですが。


で、楊戩が街でお忍びの太子殷郊やら、やはりオリジナルキャラクターの女スリ師小娥と出会います。この小娥、姜子牙が自分の父親だと言って譲りませんが、果たして……?というあたりで次回へ。

妲己を中心とする宮廷パートは、姜王后が後宮のラスボス、楊妃&黄妃が意地悪な先輩ポジションということでまんま宮廷物のノリなんですが、下の記事にあるように先般中国でこの手の宮廷ドラマが槍玉に挙げられて放映が規制されたはずでは……などと詮索するのは時間の無駄なのでやめましょうw

ドロドロ宮廷ドラマは“社会悪”!?大手テレビ局が放送中止へ、「如懿伝」など話題作が姿消す―中国
https://www.recordchina.co.jp/b683092-s0-c70-d44.html

その後この規制は古装劇ジャンル全体に拡大し、「限古令」などと称されましたが、さすがに強い反発があったようで撤回。ただ、大本の宮廷物の規制自体は無効になっていないはずですが、そもそもその大本の規制がその程度のものだったということなんでしょう。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『封神演義』その1 | トップ | 2019年4月に読んだ本 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

中国古典小説ドラマ」カテゴリの最新記事