博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『大宋提刑官』まとめ

2010年01月09日 | 中国歴史ドラマ
作品全体の総括を次回やると予告していながら、放ったらかしにしてたのを今頃になって思い出しました(^^;) もう誰も気にしてないと思うのですが、下書きは長春にいる頃に出来上がっていたのでアップしておきます。

最初科学捜査物として始まったはずなのに、途中からは歴史物ではお馴染みの汚職追放キャンペーンドラマになっていた本作。このジャンルのドラマとしては『雍正王朝』の評価が最も高いのですが、本作の最終2シリーズの神展開を見てると、本作は『雍正王朝』を超えたと言わざるを得ない(^^;) ただ、貪官撲滅に積極的だった『雍正王朝』に対し、こちらは「最早何をやってもムダ」という諦念を感じてしまうのが何とも……

ちなみに本作には『大宋提刑官II』という続編がありますが、主役の宋慈が別の役者に交替、更に全41話で1つのエピソードを展開というあたり、思いっ切り地雷作品の予感が…… この手の続編で前作並みのクォリティを保った例なんて見たことないしなあ。

しかしこのドラマを見てると、日本の大河でもこのレベルの作品が作れんもんかと思ってしまいます。去年年末の『坂の上の雲』第1部も良かったですけど、こういうドンパチが無くてもしっかり見せる作品も見てみたいところ。
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入院日決定

2010年01月08日 | 雑記
病院から入院日が決まったという連絡がありました。連休明けの12日です。ただ、結核病棟ではなく一般病棟での入院というのが気になるのですが、この点について病院側から説明は無し。

結核ではなく結核によく似た病気(抗酸菌症と言うらしい。)の方だったのか、それとも菌が特定できなかったので検査入院という形でファイバースコープを飲むということなのか…… あと、この間の医者の話では最初は検査入院になると言ってたような気もするしなあ。

で、抗酸菌症についてググッてみた。

http://www.hosp.go.jp/~eastt/02_06_shinryouka/kokyuukinaika/kokyuukinaika01.html
http://www.itorespiclinic.ecnet.jp/sub8-2.htm
http://www.hosp.go.jp/~oomuta/faq/hiteikeia.htm#%E3%81%A9%E3%82%93%E3%81%AA%E7%97%87%E7%8A%B6%E3%81%8C%E3%81%A7%E3%81%BE%E3%81%99%E3%81%8B

一読して絶望した(-_-;) 内容を要約すると結核の方が遙かに治療が容易で治療期間も短いということです…… これも結核よりダメな病気の1つなのかよ!取り敢えず検査入院の方だと信じて入院日を待つことにします。
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そして入院へ

2010年01月06日 | 雑記
本日は結核かどうかを確定する検査の結果発表日。ドキドキしながら病院に向かうと、「血液検査は陽性、痰の培養検査でも菌が検出されたよ!」ということで取り敢えず結核認定。ただ、痰から菌が出たことで1ヶ月程度の入院が必要となるが、この病院では結核患者用の病棟が無いということで、結核外来・病棟を備えた国立某病院の紹介状をいただく。で、早速その某病院へ。

その国立病院の医者曰く「紹介状には『痰の培養検査で陽性』とあるが、結核菌に似た菌でも陽性反応が出るので、これでは結核かどうか特定できん。取り敢えず紹介元の病院に結核菌が検出されたのかどうかはっきり知らせるよう手紙を出しとく」とのこと。

要するに結核とは別に、結核菌によく似た菌が結核によく似た症状を引き起こす病気があり、その場合は診療科・診療病棟が別の所になるらしい。ちなみにこの病気の場合でも要入院ということで、どちらにせよ入院は免れないみたいです。入院希望申込書も病院に提出済みだしな……

取り敢えず痰から菌を検出する簡易検査を受け、これで結核菌が検出されたら明日にでも入院ということですが、今までその検査で菌が検出されたこと無いんだよな…… ラチがあかない場合はファイバースコープで直接病巣を診て病気を特定するということですが、ファイバースコープ、飲みたくないでござる(-_-;) (何かやっぱり胃カメラみたいなもんらしい……)

そして治療の方はやっぱり始まらず…… 医者曰く「結核の場合、薬の数が多くなるんで見切り発車で治療を始めるわけにはいかんのよ」ということですが。

ということで近日中に入院することになると思いますが、病棟ではパソコンでのネット接続は出来ないみたいなんで、更新は滞ると思います。出来たとしても携帯からツイッターみたいな短文を投稿する形になるかと。

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『ローマ人の物語 最後の努力』

2010年01月05日 | 世界史書籍
塩野七生『ローマ人の物語35~37 最後の努力』(新潮文庫、2009年9月)

この巻ではローマの専制君主制を開いたディオクレティアヌスからコンスタンティヌスの時代を描いています。

帝国の防衛線を守るため、帝国東西に正・副帝を置く四頭制を導入するディオクレティアヌス。そして引退後にその四頭制の崩壊をマザマザと見せつけられるディオクレティアヌス。

今まで何となくディオクレティアヌスは終身帝位を勤め上げて亡くなり、その後にコンスタンティヌス大帝が権力を掌握するまでのゴタゴタが起こったと思ってましたが、ディオクレティアヌスは同じく正帝のマクシミアヌスを道連れにする形で自ら退位し、コンスタンティヌスが権力を掌握する頃までは生きていたんですね。(ただしディオクレティアヌスの没年については本書は313年説を採ってますが、他の事典などを見ると311年説、316年説など色々ある模様。)

あと、小ネタとして面白かったのは、有名なコンスタンティヌスの凱旋門が他の時代の彫刻やレリーフを寄せ集めて作られたものだったという話ですね。このネタは写真・図解付きで詳しく解説されてます。

しかしコンスタンティヌス大帝まで行き着いたところで、このシリーズにもようやく終わりが見えてきましたなあ(^^;) 
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『蒼穹の昴』第1回

2010年01月03日 | 中国歴史ドラマ
NHK-ハイビジョンで放映の『蒼穹の昴』第1回を鑑賞。

このドラマ、日中共同制作というのがウリですけど、田中裕子が西太后役で出演しているということを除けば、現場レベルではほとんど日本人は関わっていないみたいですね。(EDのクレジットを確認したらメイクで1人入っているぐらいで、あとは統轄担当とかそんなの。)

で、浅田次郎の原作をマジメにドラマ化しようとしたら40~50話かかるところを全25話しか間尺が用意されていないので、枝葉のエピソードとか設定はほとんど省かれてしまいそうな雰囲気です。乾隆期のカスティリオーネの話とかもたぶん無かったことにされるんでしょうなあ。個人的には第1回で梁文秀と李春雲一家との関係を詳しく描いておいた方が良かったと思うのですが……

しかし楊喜禎なんて架空の人物が西太后の面前で意見してても全く不自然に感じないのは中国ドラマのいい所(^^;) 他のドラマでも堂々と架空の人物を朝廷の重臣として登場させたりしてますからね。原作の面白い所と中国ドラマのいい所がうまい具合に共鳴する作品になればいいなあと思います。

【追記】

こんなのを見つけた。↓
『蒼穹之昴』経済版DVD(クイックチャイナ)

DVDが出てるということは、中国でも放映されるということなんでしょうか。OP/EDがどうなっているか要注目ですね。日本版は浜崎あゆみの歌になってますが、中国版はおそらく中国語のテーマ曲で、映像もいつものごとくネタバレ上等モードになっているはず(^^;)
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アベル・ガンス監督『ナポレオン』

2010年01月02日 | 映画
年末からちょびちょび見ていたアベル・ガンス監督『ナポレオン』ですが、ようやく見終わりました!

この作品は1927年にサイレント映画として上映されたものを、1981年にフランシス・コッポラが父カーマイン作曲による演奏付きで再上映したもの。劇中で『ラ・マルセイエーズ』が流れる場面ではBGMでもちゃんと『ラ・マルセイエーズ』が流れます。

物語の方はブーリエンヌ幼年学校時代からイタリア遠征までを扱っています。幼年学校の地理の授業でセントヘレナ島を「忘れられた島」として紹介されるという死亡フラグまで用意しておきながら、それが生かされなかったのが残念です(^^;)

で、気になるのがこの映画のロベスピエール。事前の噂通り、黒い丸眼鏡をかけてます。(外している時の方が多いですけど……)あと、服装も長谷川哲也『ナポレオン 獅子の時代』のロベスピエールと同じような感じです。これはもう、長谷川版ロベスピエールのルーツはこの映画にありと見て間違いないでしょう。ちなみにサン・ジュストは監督のアベル・ガンス自身が演じてます。昔から出たがりの監督はいたんですね。

印象に残ったのがイタリア遠征前にナポレオンがダントンら革命の英雄たちの亡霊と会話するシーン。ここで彼は革命を継承し、ヨーロッパを一つの民、一つの共和国とすることを誓うのですが、これが現在のEUのようなものを想像させるという点ですね。もちろん現在と1927年当時では「ヨーロッパを一つの民、一つの共和国とする」ことの意味は違ったはずですが、これが指しているのは時代が近いヒトラーの第三帝国のようなものではなく、EUのようなものの方がしっくりくる気がします。

まあ、現実にはその後フランスはナポレオンを皇帝とする帝国となり、征服された諸国もナポレオンの一族を王として迎え入れるハメになるわけですが……
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