ウィリアムのいたずらの、まちあるき、たべあるき

ウィリアムのいたずらが、街歩き、食べ物、音楽等の個人的見解を主に書くブログです(たま~にコンピューター関係も)

格闘家 角田信朗に学ぶ、ベンチャー企業でのシステム設計の問題点

2005-03-09 14:00:36 | 開発ネタ
 ベンチャー企業に勤務したり、コンサルに入ったりして、思ったこと。

 ベンチャーののシステム設計を受け持った場合、注意する点があります。

 それは、外見的にはできそうなんだけど、よーく考えるとできないシステムっていうのがある。それを、そのまま通してしまうと、あとで大変になる。

 とくに、UMLなんかをつかうとき、ユースケースはかけるけど、実際に作れないなんていう場合がある。そのチェックのためにも、シナリオでの確認や、データでの裏とりが必要。




 どうして、こんなことが起こるかというと、ベンチャーの構成要員が原因することが多いと思う。

 ITベンチャーは、概して、以下の3種類ないしは4種類の人で構成されることが多い
(1)社長、幹部などの、「夢追い人」
(2)いそがしくて、何をやっているのか把握できない開発(雑用に近いことも)
(3)ITには、あんまり関係ないかんじの営業などの人
(4)きれいどころの広報、秘書、受付のおねーさま(ない場合もある)

この場合、(1)の夢追い人が、思いつきで、システムや事業プランをぶち上げる場合が、結構ある。スピード重視ということで、世間もそういうことに対し、批判どころか奨励しているふしもある。
 で、(2)の営業とかは、その夢追い人のアイデアを実現させようとする。
 ここで問題になるんだけれど、この間、だれも頭を使って考え抜いていない。

 ベンチャーでなければ、アイデアを一度寝かせて考えるということをするんだけど、その過程がない。そこで、表面的にできそうとなると、それをビジネスモデル、システムにしようちしてしまうことがある。
 その状態で開発に来ると。。。一見出来そうなんだけど、で、ユースケースは引けるんだけど、実際には、お金がなかったり、スケールが問題だったりする。
 ネットを使ったビジネスで、電話回線数(電柱の問題)とか、物販でのキャンセル対応とか、銀行引き落としにしようと思ったら、振込依頼書の送付が必要だったりとか。。
 この点、後手に回って、開発が後付けすると、システムがぼてぼてになったり、場合によっては、はじめのビジネスモデルができなかったりする。
 シナリオを書いて、日付を入れていくと、気づくことが多いんだけどね。
 で、じつは、その道のプロは、それを避けるために、まったく別な方法をとっていたりする。




 ちょとちがうけど、似たような話で、ワールドレコーズという日テレの番組で、ロボットバトル選手権というのがある。
 そこで、角田信朗 氏 が出ていたのですが、ロボットの扱い方が違うのです。
 他の人はすぐにパンチをだすのですが、角田氏は、まず、ロボットを座らせて、腰を低くしてから、パンチをうちに行きます。

 一見すると、腰を低くする動作は無駄です。でも、他のロボットを見ればわかるのですが、他のロボットは、パンチを撃った前後に不安定になり、倒れやすくなります。
 角田氏は、格闘家なので、そのことを知っているのでしょう。そのため、一見、無駄に見える、座らせるという動作をいれて、腰を低くし、重心を落としてから、撃ちに行っています。

 ベンチャーの開発も同じで、同業のプロなら、目的のことを行おうとする前に、(一見無駄に見えながらも)自分の防御をしてから、攻めに回るのに、ベンチャーの場合、それが見えないで、イケイケで攻めちゃう危険があります。
 この場合、結局、後のフォローが大変になり、社員が辞めるなんていうことになりかねませんね(たとえば、無謀なサービス提供でクレーム処理に終われ、社員が辞めるとか)

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結局、システム開発の成否をきめる人材層は?

2005-03-09 11:28:18 | 開発ネタ
昨日のブログ、「UMLでやりにくいもの。確定申告を例に」で、いきなりUMLで行くのではなく、まず、帳票分析をしてから、ユースケースを出していく方法をやりました。

 このようなケースでは、どの方法論を利用するかを現場で判断し、その結果が、開発の成否を決定してしまいます。たとえば、ヒアリングがかけられないような状況なのに、現場の人間が、ヒアリングを無理やりしようとがんばってしまうと、物は出来なくなってしまいます。その場合、現場の人間が、(昨日の例のように)ヒアリングをかけられなくても、どうにかする方法を知っているかどうかがかぎとなります。

 このように、開発の成否を左右するのは、現場で直接、指揮する人たちだと思います。
 (ITSSならレベル5とか、4とか)

 本とかを書いている人は、開発には直接タッチしないことが多いし、そもそも、そういう人は、自分のやり方を変えることはありません。
 プロジェクトマネージャーの上のほうの人も、(必要ではあるのでしょうが)あるレベル以上であれば、さほど問題は起こらないと思います。
 しかし、現場で指揮する人は、その人の判断ミスで、出来るものも出来なくなります。その人の引き出し次第でしょう。

 このような、ミドルマネジャーが大事という話は、むかし、このブログにも書きました。
 で、最近、「仕事ができる人。仕事ができない人」っていうメルマガを見ていたら、それに似たような話が出ていました。「大企業の定義」っていう話。

 で、「大企業の定義」で思い出しました!大企業の反対?である、ベンチャーではどうか?っていう話なんですが、ベンチャーのシステム化っていうのも、もんだいあるんですよね。
 ベンチャーの構造的な問題から。。。こんど、そんなことも、書きたいと思います。

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