yabanjin-soulのTシャツ魂

ロック魂を手描きで表現するyabanjin-soulのたわごと・ひとりごと

中也「無題Ⅳ」

2008年01月12日 | アートイラスト

Photo え~っと、今日も

中原中也の「無題」をモチーフに。

今回はそのパートⅣです。

Ⅱ,Ⅲと飛ばしたんだけど

「無題Ⅰ」で歌った「こひ人」が

どんなにまっすぐな心を持っているか、

そして、その「心」を、決してなくさないでほしいってことを歌った後に

このⅣでは「こひ人」に対する中也の心情を吐露しているので

絵に描きやすかったんであります。

          Ⅳ

   「私はおまへのことを思つているよ。
   いとほしい、なごやかに澄んだ気持ちの中に、
   昼も夜も浸つているよ、
   まるで自分を罪人ででもあるやうに感じて。

   私はおまへを愛しているよ、精一杯だよ。
   いろんなことが考へられもするが、考へられても
   それはどうにもならないことだしするから、
   私は身を棄ててお前に尽さうと思ふよ。

   またさうすることのほかには、私にはもはや
   希望も目的も見出せないのだから
   さうすることは、私に幸福なんだ。

   幸福なんだ、世の煩ひのすべてを忘れて、
   いかなることとも知らないで、私は
   おまへに尽せるんだから幸福だ!」

まるで、ジョンレノンが

オノヨーコに対して歌ってるような

慈愛を感じるよね。

この「こひ人」は、この詩を歌う前には

彼の友人である、小林秀雄のもとに走っちゃったみたいなんだけど・・・。

それまでは空気のように感じてて

いなくなることなんて考えてなかったみたいなんで

きっと、この詩は別れた後の詩だとおもうんだけど、

確証はないです。

まあ、

どちらにしても中也の彼女に対する気持ちが

ひしひしと心に伝わってくる詩ですな。

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